村本 天志

「ドナウ川で採った砂しか使わないかんね」
と言い切るハンガリーのアーティストCAKO氏とCMを作ったのは夏であったが、
年末年始に流すために、また作る事になった。
残念ながら静岡より東では流れない。
NTT西日本の企業CMだからだ。（同社のサイトでは見れる）

砂に思想があるかは別にして、このオッサンの仕事ぶりには
芸術家としてのこだわりと職人としての粋が同時に在り なんつーか尊敬してしまう。
今回はオレらがハンガリーには行かず日本に来てもらっての作業になった。
アニメーションの撮影に立ち会うのはかなり疲れる。
まあ 見てるだけっていや見てるだけなんだが…とにかくかなり疲れる。
肩はパンパンに張ってくるし足は寒いし、時間はかかるしで良いことはなんもない。
しかし、目の前で起きる指先の奇跡を最初に見れるのは嬉しい。

携帯を変えてから文体がさらにブツギリになってしまった。
オレはいつになったらPCで作文できるようになるんだろう？
深夜 いわしげ孝の『まっすぐな道でさみしい』を五巻まで読む。
力作漫画だ。
歳を重ね絵柄が若返る漫画家も珍しい。
オレも見習う事にしよう。
枯れるなんてあり得ないなと決める。
ハンガリーの思想家はもの静かだった。