特集
(2006 / アメリカ / ポール・ラックマン)

わたなべ りんたろう

 木村拓哉主演のテレビドラマ「プライド」で「ボーン・トゥ・ラブ・ユー」が使われたことで、日本でも人気が再燃し、 より多くの人に知られるようになったクイーンおよびフレディ・マーキュリー。「ボーン・トゥ・ラブ・ユー」 を含むクイーンのベスト盤CD「ジュエルズ」(正確には「ボーン・トゥ・ラブ・ユー」はクイーンではなく、フレディ・ マーキュリーのソロの曲)の大ヒットも記憶に新しい。そのフレディ・マーキュリーの生誕60年、 没後15年を記念してドキュメンタリー映画「フレディ・マーキュリー/人生と歌を愛した男」 が緊急公開される。なお、日本が世界初公開である。母、妹、少年時代、アートスクール時代の友人、専属デザイナー、 恋人、 クイーンを含む音楽仲間達の証言による、未発表のインタビューと映像で綴ったドキュメンタリーで、初めて解き明かされるフレディ・ マーキュリーの真実の姿が描かれている。「僕は世界を変えたいわけじゃない。幸せとは僕にとって一番大切なことで、 もし自分が幸せなら作品にもそれは表れる。結局、失敗して言い訳したってそれはすべて自分の責任だから。 僕はいつも自分自身に対して正直であると感じていたいし、生きている限りは人生を大いに楽しみたいんだ」というフレディ・ マーキュリー自身の言葉が観終わったら心に残る、生涯を悔いなく生きた一人の男を描いた作品になっていて、クイーンやフレディ・ マーキュリーのファンでなくても楽しめる作品になっている。

悪魔とダニエル・ジョンストン そして、この映画に限らす、 今秋はさまざまなジャンルの音楽に関連したドキュメンタリー映画が公開されるので紹介しよう。 9月30日から公開されている 「悪魔とダニエル・ジョンストン」はアメリカのインディ・ミュージックの至宝であるダニエル・ジョンストンを追ったドキュメンタリーである。ビートルズやビーチ・ボーイズに影響を受けた無垢な音楽を作り続け、ニルヴァーナのカート・コバーン、デヴィッド・ボウイ、ジョニー・デップらが敬愛してやまない孤高の天才ながら、その繊細さ故に躁うつ病と誇大妄想に苦しむ。狂気、創造性、無償の愛が描かれ、 心を打たれること間違いなしの作品になっている。 「Ruffn'Tuff」 は日本人がジャマイカで撮ったレゲエへの愛溢れるドキュメンタリーである。 監督は日本のレゲエシーンの立役者とも言われる 「オーバーヒート」レーベルの経営者でもある石井"EC"志津男。 ジャマイカの音楽を草創期から支えてきたミュージシャン、 プロデューサー、スタジオを訪ねて、レゲエの魅力の源に迫っている。 「ブロック・パーティ」 はブルックリンのヒップホップ・ シーンを追ったドキュメンタリーで、監督は「エターナル・サンシャイン」 のミッシエル・ ゴンドリーなのも映画ファンなら見逃せない点だ。「16ブロック」などの俳優としても活躍するモス・デフや 「M:i:Ⅲ」 の主題歌も担当したカニエ・ウェスト、ローリン・ヒルが出演するフリー・コンサートが圧巻だ。 既に8月に公開が終了したが、 音楽ドキュメンタリーの傑作として紹介したいのが、DVDが発売中の「ハイテック・ ソウル」 だ。テクノの聖地デトロイトの歴史と共に描かれたテクノミュージックのドキュメンタリーで、 多くの大物DJたちがテクノの生まれた80年代から現在までを振り返る。 本作ほどテクノミュージックについて真実が語られたドキュメンタリーはない、真摯な作品である。

敬愛なるベートーヴェン 最後にドキュメンタリーではないが、 音楽家の自伝映画の良作もこの秋に公開されるので紹介しよう。生涯最後の交響曲で、日本でも愛されている「第九」 をベートーヴェンが完成させるまでを描いた「敬愛なるベートーヴェン」だ。原題の 「Copying Beethoven」の「Copying」とは「写譜する」ことであり、 ベートーヴェンと若き女性の写譜師の交流を描いた人間ドラマとしても見応えがある。ベートーヴェンをエド・ ハリスが精魂込めて熱演し、写譜師をダイアン・クルーガーが好演していることも映画ファンなら必見の作品である。

 このように、ロック、インディ・ミュージック、レゲエ、ヒップホップ、テクノ、 クラシックと多くのジャンルの作品がそろったので、好きな音楽の映画を観て、理解をより深めるもよいし、 今まであまり知らなかった音楽の映画を観て興味を持つのもよいだろう。

「フレディ・マーキュリー/人生と歌を愛した男」
新宿武蔵野館にて公開中
公式Web:http://www.toshiba-emi.co.jp/queen/movie/

「悪魔とダニエル・ジョンストン」
ライズXにて公開中(11月17日まで)
公式Web:http://www.akuma-daniel.com/

「Ruffn'Tuff」

シアターN渋谷にて公開中(11月24日まで)
公式Web:http://www.ruffn-tuff.com/

「ブロック・パーティ」
11月11日よりアミューズCQNにて公開
公式Web:http://www.blockparty.jp/

「ハイテック・ソウル」
公式Web:http://www.jvcmusic.co.jp/hightechsoul/

「敬愛なるベートーヴェン」
12月9日より日比谷シャンテ シネ、新宿武蔵野館、
シアターN渋谷ほか全国にて公開
公式Web:http://www.daiku-movie.com/

2006/11/03/10:33 | BBS | トラックバック (0)
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