新作情報

ミーシャ ホロコーストと白い狼

2009年5月9日(土)より、
TOHOシネマズ シャンテにてロードショー!

INTRODUCTION

両親をさがし、歩いた3000マイル。
ホロコーストを生き延びた少女の驚くべき物語。

『ミーシャ ホロコーストと白い狼』1ベルギー~ドイツ~ポーランド~ウクライナ。ナチス占領下のヨーロッパ。吹き荒れるホロコーストの猛威を逃れ、強制連行された両親を探して一人のユダヤ人少女が旅に出る。少女がその小さな瞳で目撃し、幼い体で体験する戦争の残酷さ。想像を絶する過酷な冒険の中、疲れ果て、あきらめかけた少女を救ったのは森で出会った白い狼だった……。
逆境に負けず小さな体でひたすら前に歩き続ける幼い少女の強い意志と生命力、そして雄大な大自然の驚くべき包容力が世界中の涙を誘った愛と勇気の感動作。

1942年、ナチス・ドイツのユダヤ人狩りが激化するベルギーの首都ブリュッセル。8歳の少女ミーシャは両親と共に、ユダヤ人であることを隠し、心ある支援者たちの組織の協力を得て屋根裏部屋に隠れ住んでいた。しかし、彼女が学校に行っている間に一斉検挙がはじまり両親が連行されてしまう。ミーシャは間一髪、両親が手配していた支援者たちのネットワークを通じて連行を逃れ、郊外の街でベルギー人一家の子供として育てられることになるが、ナチスの追及は厳しかった。やがてミーシャは、両親が東へ連れて行かれたという情報だけを頼りに、小さなコンパスを手にたった一人で両親を探す旅に出るのだった。

原作は17カ国で翻訳されたミーシャ・デフォンスカの一大ベストセラー「少女ミーシャの旅」。その原作に惚れこみ、製作・監督・脚本を手掛けて見事に映像化を果たしたのは、アンドレ・テシネ監督の『フランスの思い出』(75)、ジャン=ジャック・アノー監督の『人類創世』(81)、ジェラール・コルビオ監督の『カストラート』(94)、フランチェスコ・ロージ監督の『遥かなる帰郷』(97)といった数々の話題作を製作してきた敏腕プロデューサーにして、ソフィー・マルソーが主演した監督作『女優マルキーズ』(97)が高い評価を受けたヴェラ・ベルモン。自らもロシアとポーランドの血を引いたユダヤ人であり、フランスに生まれたベルモンは、この原作と出会い映画化することはまさに宿命のようなものであったと語る。
『ミーシャ ホロコーストと白い狼』2全編に印象的なサウンド・トラックを響かせ映画を盛り上げるのは、『皇帝ペンギン』(05)に続き2作目の映画音楽となるフランスのエレクトロ・ミュージック界の歌姫にして人気作曲家エミリー・シモン。美しく雄大な映像を捉えた撮影は『クレールの刺繍』(04)、『メトロで恋して』(04)のピエール・コットロー。編集は『エスター・カーン めざめの時』(00)、『かげろう』(03)のマルティーヌ・ジョルダーノが担当している。
出演は主人公の少女ミーシャに、本作が映画デビュー作となる驚異の天才少女マチルド・ゴファール。母親ゲルーシャに巨匠アモス・ギタイ監督の『カドッシュ』(99)、『アリラ』(03)などに出演したイスラエルの大女優で、『約束の旅路』(05)などヨーロッパの映画にも数多く出演するヤエル・アベカシス。父親ロイヴンには『悪霊喰』(03)、『戦場のアリア』(05)などのドイツの名優ベンノ・フユルマン。農場のおじいさんエルネストにはマルセル・カルネ監督の『危険な曲がり角』(58)、ジャン・ルノワール監督の『捕えられた伍長』(61)などに出演し、現在も一線で活躍する芸歴55年以上の大ベテラン、ギイ・ブドス。他に、『彼女の彼は、彼女』(95)、『HAKUGEKI/追撃』(04)のミシェル・ベルニエ、『女優マルキーズ』、『サン・ピエールの生命(いのち)』(99)のアンヌ・マリー・フィリップ、『溺れゆく女』(98)、『レンブラントへの贈り物』(99)のフランク・ド・ラ・ペルソンヌらが脇を固めている。

Production Note

ランスのフランシュ=コンテとアルザス、さらにドイツ、ベルギーでの16週の撮影期間中、常に雪、雨、寒さ、嵐に苛まれた。監督のヴェラ・ベルモンは第二次世界大戦中の幼きミーシャの旅を四季の移ろいと共に描こうとした。「旅に出た時の秋をわずかに登場させ、それから大部分が冬のシーン、そして春と夏の終わりを少し、さらにブリュッセルに戻ってきてから、ラストでは再度秋が訪れている」と監督は語る。しかし、爽やかな秋のシーンの撮影時には、すでに雪が50cmも積もっており、雪ふる冬のシーンでは、太陽が燦燦と照りつけ、暑い夏のシーンでは、どしゃぶりの雨が降っていた。その度に、監督を中心とした撮影スタッフの適応能力と演出力の高さが、奇跡を呼んだ。撮影は4つの時期に分かれており、週6日の撮影を4週間ずつ、そして撮影と撮影の間には、平均3週間を準備に費やした。10人程度の固定スタッフに加え、撮影の度にフランス人、ベルギー人、ドイツ人などを含んだ新たな技術チームが結成され、そこには主に3つの条件があった。まず、どのシーンにも子供が出演しているので、彼女や代役を含めた子供たちのスケジュールを調整すること。そして、絶えず屋外での撮影だったため、不測の事態への備えが必要なこと。さらにオオカミとの撮影のため、動物たちの気まぐれなリズムに合わせなければならないということである。「マーロン・ブランドを撮影するより大変だろう」と監督は言う。

本と映画

『ミーシャ ホロコーストと白い狼』3監督は1990年代末にミーシャ・デフォンスカ著「少女ミーシャの旅」に出会った。少女が収容所に送られた両親を探す物語に心打たれ、第二次大戦中に隠れて生活した自身の子供時代を思い出した。「私は、ロシアとポーランドの血を引いたユダヤ人である。フランスに生まれた私は、いつかホロコーストに関する映画を作りたいと思っていた」と監督は語る。「けれど、いい方法が浮かばなかった。世界中で既に語られていることを私が話しても、興味を持ってもらえないだろう。だから、この少女を通してホロコーストを語るのが私には一番に思えた」。彼女は本の権利を買い取り、映画化のため脚本を執筆し始めた。「小説より映画が困難だったのは、時間の扱い方だった。映画では往復した3年の旅すべてを描くことはできない。映画とは、一瞬、または様々な出来事の脚色である。また、家族の話として描き、そこに起きた悲劇を語りたかったので、父ロイヴン(ベンノ・フユルマン)と母ゲルーシャ(ヤエル・アベカシス)、さらに全てを教えてくれたエルネスト(ギイ・ブドス)や優しく接してくれたロシア人たち、ゲットーの子供たち、そしてもちろんオオカミたちとのエピソードを残し、何かを暗示するようなシーンを選んだ。私は恐怖を撮影する方法を知らない。それに長けている人もいるかもしれないが、私は違う」。

完璧な女優マチルド

監督は、ミーシャにまさにぴったりの人物を探し当てることができた。マチルド・ゴファールはベルギー人で、本作がデビュー作となる。彼女は撮影中に9歳の誕生日を迎えた。「あの赤毛の少女と初めて出会ったのは、キャスティングの現場だった」と監督は当時を思い出す。「おさげ髪の恥かしがり屋で内向的な印象だったが、その存在には、他の子供たちとは違ってどこか謎めいたところがあった。話し始めると、彼女は輝きを見せた。天性の才能があった。指示を与えると、彼女はそれに従うだけでなく、そこに何かを加えて演じるのだ。台詞にアドリブを加えることもしばしばあった。物おじしないタイプで、何でも挑戦した。演じるのが大変だろうと思っていたシーンがいくつかあったが、その考えは間違っていた。彼女はすぐに素晴らしい演技をしてくれた。唯一、難しかったシーンと言えば、ミミズを食べるシーンで、彼女は本当に気持ち悪がっていた。このシーンに関しては、私のことを死ぬほど憎んだと思う」。このシーンは、撮影での「わがままゼロ」と呼ばれた彼女が唯一参ってしまったシーンである。その力強さと、勇気、忍耐力、知性、才能でスタッフを常に驚かしていた彼女が唯一、泣き叫んだ場面だった。結局、ミミズを掴むシーンの手は代役にお願いし、食べるシーンでは、喜んで食べた。あのミミズは砂糖菓子だったのだ。「ミミズを食べるところは、本当はチョコのパウダーをかけたコーラ味のキャンディだったの」とマチルドは彼女用の特別メニューについて笑って話してくれた。「イノシシの肉を食べるシーンは、クエッチ(すももの一種)で、野ウサギの肉はフレーズ・ダガダ(イチゴの形をした駄菓子)よ」。彼女にとって撮影のいい思い出のひとつは、雪原を走り回ったり転がったりしたことである。「スタントマンみたいな技もやったの。屋根からジャンプしなきゃならなくて、ロープを体に巻いて、泡みたいなクッションの上に飛び降りたのよ」。彼女は生き生きと語るのだった。

モアラ、マコ、パトーとその他のオオカミたち

3頭のオオカミとその代役を選び、調教し、演技させる調教師役割のピエール・カデアックに対し、監督は灰色のオオカミと5頭の子供のオオカミをオーダーした。アルザスとフランシュ=コンテでの25日間に渡る撮影には、約15頭のオオカミが集められた。安全にじゃれあうためのシステムは完璧で、檻、冷蔵庫、キッチンを備えた巨大なトレーラー、その周囲には、オオカミを放し飼いにするための柵、さらに電流柵を設置した広場もあった。白い毛の雌(ママ・リタ役のモアラ)と黒毛の雄(パパ・イタ役のマコ)、赤毛の雄(月光役のパトー)、そして灰色のオオカミたちで群れをつくり、対立なく進めるのは非常に苦労した」と調教師のピエールは語る。「全頭一緒に運ばなければならなかったので、しばらく群れから離れていたオオカミがいるとその一頭だけ孤立してしまい、戻ってきたら他のオオカミから攻撃されてしまうんだ」。ピエールは、オオカミを思い通り動かすには、厳しい調教ではなく、策略が必要だったと語る。

「オオカミを役を演じるように調教はできない。小石のように、何か特定の物に慣らすことが大切だ。脚をこの小石の上に置いたら、ご褒美をもらえると教えて、肉の切れ端をこっそり役者が投げたり、調教師が現場の外に投げたりしていた。さらに超音波も使用した。超音波を流すと、オオカミは何か食べ物があると思って音のほうに向かうのだ。連続していくつかの超音波を流しながら、オオカミを正しい方向に誘導した」。

マチルドとオオカミ

「オオカミは、映画の撮影には最も困難な動物のひとつである」とピエール・カデアックは語る。「外見は犬に似ているが、頭の中は全く別である。オオカミは獰猛で敏捷、非常に用心深く、慎重な動物である。すべてを疑い用心するので、映画の撮影は困難を極める。自分の行動範囲内に少しでも変化があると、パニックを起こす。いかなる瞬間も、周囲を観察しているのだ。オオカミが、撮影には必要な落ち着きを持ち始めたとしても、いつ何時、危険な状態となり、理由もなく役者に咬みつきかねないのだ」。
監督のヴェラは、マチルド・ゴファールとオオカミのシーンの半分を別々に撮影することにした。そして、少女がオオカミと接触するシーンは初日から撮影が行われたが、最終的には90%のシーンで撮影は見事に成功した。
「まるで奇蹟だったよ」とピエールは語る。「マチルドは、素晴らしい調教師となり、オオカミと一緒に過ごす上でのあらゆる規則をすべて理解していた。オオカミたちの一頭が少し威圧的な態度を示したとしても、彼女は少しも恐がらず、ポンポンと叩いた。オオカミは驚き、そこには侵してはいけない規則があることを理解したのだ。唯一彼女だけが、この境界を示すことができ、オオカミたちから認められていた。」
若き女優マチルドは、この危険な撮影を完璧なまでに成し遂げた。「ある日、パトーとの撮影シーンについて、『食べ物があるので、パトーがそれを奪いにくるかもしれない。十分に距離を取るように。攻撃的になるかもしれないから』と教えると、彼女はこう答えたんだ。「そんなの恐くないわ。ママ・リタが守ってくれるから。脚本と同じようにね」。

音楽

監督のヴェラは、ミーシャの孤独な旅に合う音楽が必要だと考えていた。「ミーシャの人生は驚愕の連続であり、その凄さを殺してしまわないような音楽をつけたかった。ある日、エミリー・シモンの音楽を耳にした。彼女の作品にはどこか軽やかで自然を彷彿とさせるものがあった。映画の冒頭から彼女の音楽が使われ、全編にわたってまるでマジックのように映画を支え続けた。この最新アルバムはすべて映画用に作曲されたオリジナルであり、エミリーのディスコグラフィーにとっても、新たな局面となった。

C R E D I T

〔キャスト〕
ミーシャ:マチルド・ゴファール ゲルーシャ:ヤエル・アベカシス エルネスト:ギイ・ブドス マルト:ミシェル・ベルニエ
 ロイヴン:ベンノ・フユルマン ヴァル夫人 :アンヌ・マリー・フィリップ ヴァル:フランク・ド・ラ・ぺルソンヌ

〔スタッフ〕
監督:ヴェラ・ベルモン 脚本・脚色:ヴェラ・ベルモン,ジェラール・モルディラ 製作主任:リンダ・グットンベール
撮影:ピエール・コットロー 撮影助手:ジャン・ルグラン 編集:マルティーヌ・ジョルダーノ 音楽:エミリー・シモン
助監督:ジュリー・ナヴァロ 記録:マリオン・パン スチール撮影:ダヴィッド・ヴェルラン
録音:アンリ・モレル,グザヴィエ・ピロエル 録音助手:ステファン・モレル,ドミニク・ドゥレメ
美術:オレリアン・ジュネックス 装飾:ミシェル・コンチェ 製作助手:ミラベル・ジロー=モンターニュ,アンヌ・サンタンリ
字幕翻訳:星加久美 提供:エースデュース 協力:コムストック・グループ 配給:トルネード・フィルム
原題:Survivre avec les loups 原作:ミーシャ・デフォンスカ「少女ミーシャの旅」(早川書房刊)
2007/フランス・ベルギー・ドイツ/スコープ/SRD/カラー/119分
(c)Stephan Films Les aventuriers de l’image XO Productions Inc. (France)
Saga Film(Belgique)Dalka - Zuta Film Produktion (Allemagne) 2007
http://www.misha-wolf.com/

2009年5月9日(土)より、
TOHOシネマズ シャンテにてロードショー!

少女ミーシャの旅―ホロコーストを逃れて3000マイル (単行本) 少女ミーシャの旅
―ホロコーストを逃れて3000マイル
2009/04/05/14:29 | BBS | トラックバック (0)
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