新作情報

第67回ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞受賞!
ソフィア・コッポラ監督最新作

SOMEWHERE

http://www.somewhere-movie.jp/

2011年4月2日(土)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー

INTRODUCTION

父にとって、それは忘れかけていた日常。
娘にとって、それは忘れられない時間――。

『SOMEWHERE』1『マリー・アントワネット』から4年。第67回ヴェネチア映画祭を制したソフィア・コッポラ待望の新作は、すさんだセレブ生活を送る俳優の父と、ティーンエイジャーになる一歩手前の娘が過ごす、かけがえのない日々を描いたハートフルなヒューマンドラマ。
『ロスト・イン・トランスレーション』をはじめ、孤独にうつろう心を繊細に映し出してきたソフィアが、親子のひと時のふれあいを優しいまなざしで見つめた、彼女の新境地を切りひらく最高傑作が誕生した。
舞台はハリウッド伝説のホテル“シャトー・マーモント”。フェラーリを乗り回し、退廃的なライフスタイルを送る映画スター、ジョニー・マルコのもとへ、前妻と同居する11歳の娘クレオがやって来る。ひさしぶりに娘と過ごす親密な時間のなか、ジョニーはやがて気付いていく――自堕落な生き方が置き去りにしてきた大切な何かを。
女と酒に溺れるハリウッド俳優、ジョニー・マルコに扮するのは『バック・ビート』『パブリック・エネミーズ』のスティーヴン・ドーフ。きらびやかなスターの生活に埋没しながら、どこか憎めない哀愁漂う役柄を、自身の俳優人生に重ねて見事に好演している。娘クレオには、弱冠12歳にして『バベル』『ベンジャミン・バトンの数奇な人生』など、多くの作品に出演してきたエル・ファニング。ソフィアがこれまで描いてきたセンチメンタルな少女性を、汚れない瞳とファッションに体現し、みずみずしい存在感を放っている。
父フランシス・フォード・コッポラが製作総指揮、兄ローマン・コッポラが製作を務め、撮影は『エレファント』『ラスト・デイズ』といったガス・ヴァン・サント監督作で鮮烈な映像日を残してきたハリス・サヴィデス。『ロスト・イン・トランスレーション』にも楽曲を提供したフェニックスが音楽を担当し、スウィートでメランコリックなメロディを劇中に響かせている。フー・ファイターズ、グウェン・ステファニー、ザ・ストロークスらの楽曲の使用も印象深いが、音楽と静寂との効果的なバランスが、ソフィア作品にかつてない親近感を生み出している点も見逃せない。
ソフィア自身が父と過ごしたシャトー・マーモントでの思い出や、二児の母でもあるその実感を投影したパーソナルな家族の物語はあたたかく、そしてほろ苦い。クレオとの心の交流はジョニーを変え、彼を導いていく。ここではないどこかへ。

Story

『SOMEWHERE』2ハリウッドの映画スター、ジョニー・マルコ(スティーヴン・ドーフ)は、LAにあるホテル“シャトー・マーモント”で生活している。フェラーリを乗り回し、パーティでは酒と女に溺れ、セクシーなポールダンサーを部屋にデリバリーする彼の日々は、表面的な華やかさとは裏腹に、実は孤独で空虚だ。 ある日、ジョニーは骨折した腕のギプスに、誰かがサインする気配を感じて目を覚ます。それは前妻レイラと同居する11歳の娘クレオ(エル・ファニング)だった。夜までクレオを預かったジョニーは、スケートリンクで優雅にターンする娘の姿を見て、目一杯の拍手を送る。

クレオを家へ送り届けると、乱痴気騒ぎに明け暮れるいつもの毎日が、また彼を待ち受けていた。新作の取材に応え、特殊メイクの型取りをし、俳優としての仕事をこなすジョニー。だが、どこかしっくり来ない。隣室の女と情事を交わし、部屋を出ると、そこには荷物を抱えたクレオが再びいた。レイラが突然家を空けるため、キャンプまでの間、クレオはジョニーのもとで暮らさなければならなかった。ジョニーの友人サミー(クリス・ポンティアス)を交え、体感型のギターゲームやWii Sportsに熱中する3人。

数日後、授賞式に参加するため、ジョニーはクレオをともなってイタリアに到着した。用意されたスウィートはプール付き。だがクレオが寝た隙に、ジョニーは部屋に女を招き入れ、朝食はなぜか彼女を加えた3人で取ることになった。盛大な授賞式に参加するも、疲れ果てたジョニーとクレオは逃げるようにシャトーへ戻っていく。

シャトーで過ごす二人の時間は穏やかだった。ジョニーの肩にもたれ、うたた寝するクレオ。ジョニーがまだ寝ている間に朝食の支度をするクレオ。卓球、プール、読んでいる小説の話……それは父と娘が触れ合う、ごく普通の風景だった、本来なら。

クレオと別れる日が遂にやって来た。車中、クレオは泣きながら言う。「ママはいつ戻るんだろう? パパは忙しいし……」ジョニーにはクレオを抱き寄せることしかできない。別れ際になって、彼はようやく口にすることができた。「傍にいなくてごめん」ひとりきりで帰ったシャトーの部屋はいつもとまるで違っていた。たまらずレイラに電話して、「こっちに来れないか?」と泣きながら告げるジョニー。しかし……。

ジョニーはホテルをチェックアウトして、フェラーリをどこかへと走らせていく。そして彼は辿り着いた。フェラーリを捨て、もう一度歩き始められる場所まで。

2011年4月2日(土)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー

Production Note

『SOMEWHERE』3ソフィア・コッポラが家族の絆を描き出す『SOMEWHERE』は、製作総指揮を父フランシス・フォード・コッポラ、製作を兄ローマン・コッポラが手掛けた、文字通り“家族”の映画だ。今回、ソフィアが目指したのは、これまでのシンプルでリアリティを重視したスタイルに、ヨーロッパ映画的な親密さを加えること。そのため、彼女の考え方をこころよく受け入れる新たなスタッフ、キャストが必要になった。参加した全員が実感したのは、『SOMEWHERE』がこれまで経験した作品とはまったく違うものになったということだ。

主人公ジョニー・マルコを演じたスティーヴン・ドーフは語る。「30本以上の映画に出演してきたけど、これは特別な作品だ。最初、ソフィアから連絡があって、パリでこの映画について話し合ったんだ。そしたパリでの最後の夜、出演が決まったという電話を彼女から受けて、僕は声をあげて泣いてしまったんだ。その日は母の一周忌でね。“欠点があって女たらし。でもハートのある男”というのは、母が僕にやらせたがっていた役柄なんだよ。実際、ジョニー・マルコのように生きることがどんなことか、僕はよくわかっているつもりだ。僕にも惰性で生きていた時期があったからね
娘クレオ役の第一候補だったエル・ファニングは、ドーフとスクリーンテストを行い、そのテスト中にこの役を正式にオファーされた。

ソフィアにとって、スクリーン上の父娘の関係に説得力を持たせることが、この作品では何よりも重要だった。そこで彼女は、クランクイン前にドーフとファニングが一緒に過ごす時間をより多く設けようと配慮した。ファニングによれば、「スティーヴンと私にはたくさんの共通点があるの。ジョージア出身で、私が通っている学校に彼も通ったことがあって、二人ともカリカリになるまでよく焼いた食べ物が好き」。撮影が始まる前に、二人は既に父娘のような関係を築いていた。

スケートリンクでのシーンのために、ファニングは6週間にわたり、アイススケートの練習を行った。彼女にスケートを教えたフィギュア・スケートの元チャンピオン、レネ・ロカは、ソフィアから「自由でエレガント、そして夢幻的な滑りにしてほしい」と指示され、ファニングがその動きを体で覚え込むまで練習をくり返した。
ジョニー・マルコの友人サミーを演じたクリス・ポンティアスは、人気リアリティー番組『ジャッカス』への出演で知られている。脚本に書かれた彼のセリフはわずかだったが、彼は多くのセリフを即興で演じた。「いくつかのシーンで、めちゃくちゃクレイジーなことをエルに言ったよ。彼女をびっくりさせるのが今回の楽しみだったんだ」。

ウェスト・ハリウッドにあるセレブ御用達のホテル“シャトー・マーモント”が、これほどの長時間スクリーンに登場するのはこれが初めてだ。通常、シャトーでの撮影は許可を取ることすら困難だが、ソフィアはホテルのオーナーと直接交渉し、3週間にわたり5階をフロアごと借り切ることに成功した。シャトーが特別な場所だとソフィアが深く理解していること、それがきちんと映画に反映されることを、ホテルのオーナーが確信したからだ。
『ロスト・イン・トランスレーション』にも参加した美術のアン・ロスは、この作品の視覚デザインについてこう語っている。「撮影前、ソフィアはまずストーリーを伝える画像を集めて、一冊の本にまとめた。そして、多くの人たちとそれをもとに、最終的な映像と雰囲気を作り出したの。今回の目標は、“シャトーに行ってそのまま撮影してきた”と思えるように、シャトーの雰囲気を維持することだった」。

ジョニー・マルコのファッション・スタイルは、ブルース・ウェーバーの写真やガス・ヴァン・サント監督作『マイ・プライベート・アイダホ』を参考にしてほしい」。ソフィアは、衣装デザイナーのステイシー・バタットにそう伝えた。結果として、リーバイスのビンテージ・デニムにワークブーツという、どこかマーロン・ブランドを想起させるような現代の映画スターが誕生した。またクレオに関しては、「私たちが考える11歳」の女の子にすることを、ソフィアとバタットが話し合って決めたと言う。普通の子供よりお洒落で垢抜けていて、例えばエルメスのブレスレットをしているような女の子だ。

撮影は終始、スタッフ・キャストが親密さを感じるような環境で行われたと、スティーヴン・ドーフは振り返る。「『SOMEWHERE』で表現された感情は、すべて本物だけどさりげない。ソフィアは率直かつ緻密で、僕とエルがその感情に行きつく土台を作ってくれたんだ。モニターを覗き込む人たちがいない撮影現場で仕事をしたのは、ずいぶん久しぶりだよ。だってソフィアはいつも僕たちを見ていてくれたからね

Staff Profile

ソフィア・コッポラ(監督/脚本/製作)

1971年アメリカ・ニューヨーク州生まれ。幼い頃から、父フランシス・フォード・コッポラの作品に女優として出演。短編『Lick the Star』を手掛けた後、ジェフリー・ユージェニデスの同名小説を脚色した『ヴァージン・スーサイズ』(99)で長編監督デビューを果たす。この作品はカンヌ映画祭でプレミア上映され、メランコリックな映像と類まれな音楽センスで多くの賛辞を集めた。2作目『ロスト・イン・トランスレーション』(03)では、アカデミー賞監督賞、作品賞、脚本賞にノミネートされ、見事脚本賞を獲得。また主演のビル・マーレー、スカーレット・ヨハンソンにも、世界各地で数々の賞を授けた。3作目『マリー・アントワネット』(06)は、アントニア・フレイザーによる伝記をもとにした作品で、『ヴァージン・スーサイズ』に続きタイトルロールにキルステン・ダンストを起用。衣装デザイナーのミレーナ・カノネロがアカデミー賞衣装デザイン賞に輝いた。

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C R E D I T
監督・脚本:ソフィア・コッポラ
製作:G・マック・ブラウン、ローマン・コッポラ、ソフィア・コッポラ
製作総指揮:フランシス・フォード・コッポラ、フレッド・ルース
撮影監督:ハリス・サヴィデス プロダクション・デザイン:アン・ロス
編集:サラ・フラック 衣装デザイン:ステイシー・バタット 音楽:フェニックス
出演:スティーヴン・ドーフエル・ファニングクリス・ポンティアス
2010年/カラー/ビスタ/ドルビーSR・SRD/98分/(c)2010 – Somewhere LLC
http://www.somewhere-movie.jp/
配給:東北新社 宣伝:ミラクルヴォイス

2011年4月2日(土)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー

2011/03/11/00:16 | BBS | トラックバック (1)
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