インタビュー
東京プレイボーイクラブ/奥田庸介

奥田庸介 (監督)

映画「東京プレイボーイクラブ」について

公式

2012年2月4日(土)、渋谷・ユーロスペース、シネマート新宿他にて全国ロードショー

自主製作作品『青春墓場~明日と一緒に歩くのだ~』が高い評価を受けた奥田庸介監督の商業映画デビュー作『東京プレイボーイクラブ』がいよいよ公開される。撮影時24歳という若さで大森南朋、光石研、臼田あさ美ら個性派俳優が鮮烈に躍動するエンターテインメント活劇を撮り上げた奥田監督は、作風同様豪快さやユーモアたっぷりながら、初めての大仕事での感激や不安も隠さず口にする熱い好青年だった。作品に込めた思いや撮影時のエピソードなどについて語っていただいた。(取材:深谷直子

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『東京プレイボーイクラブ』5――この映画は震災の後で撮られたんですが、その影響はありますか?

奥田 俺は地震のとき風呂に入ってたんですけど、これはヤバイって出て、とりあえず田舎に電話しなきゃとかけたんだけどずっと繋がらなくて、3時間後ぐらいにやっと繋がって。親父は「うちは大丈夫だからお前は自分のことをやれ」って言い切ってくれたんですよ。でも実際はおばあちゃんの家は全壊だし、うちは豆腐屋なんですけど工場の屋根はぶっ壊れているし、配送もしなきゃならないのにガソリンはないし、経済的に困窮して本当は俺が映画を撮っていられる状況じゃなかったんです。だけど親父は家のことは絶対口に出さず、「お前は映画作りに集中しろ」って言ってくれた。男の中の男ですよ。本当に尊敬します。だから撮影が終わっても虚無感と言うか、「俺って何もできねえなあ」という思いもあるんです。親父には「お前のできることをやるしかないんだから」と言われていて、例えば俺が歌が上手かったら被災地で歌を歌ってみんなを元気づけることができたかもしれないけど、俺の特技と言えば関節技ぐらいしかなくて、これでは人を元気づけられないし(苦笑)。この作品はボロクソに言われることもいっぱいあって、こういうタッチの映画だからそれはそうだろうと気にしないようにしているんだけど、ちょっと落ち込みますよね。愛する福島があるからこうやって東京で頑張れるんだけど、その福島があんなことになって本当に悲しい。

――震災で無力感を感じている映画人や表現者は多いと思うんですけど、この作品を観て私はパワフルないい映画を撮ってくれたなと思いました。日本の若者のリアルな姿を描いて訴えるものが大きいと思います。

奥田 人間はいつか死ぬんだし、前へ前へ生きるしかないんですよ。その姿が美しい。お釈迦様は「人生は苦である」と言っているんです。「それでもこの世は美しい、人間の心は甘美である」と。その言葉に収束されているのかなあと、一見矛盾のように思えて、矛盾を超えた部分にドラマっていうのはあるのかなあと思います。……何を言ってるのか分からなくなってきたなあ(笑)。

『東京プレイボーイクラブ』6――いえ、すごく腑に落ちる気がしました。この映画で感じたのはまさにそんなことです。ラストではエリ子と勝利にすごく残酷なことが起こりますが、初めて真実と向き合ったような勝利の姿にとても尊いものを見たなと思いました。

奥田 あそこはやっぱりエリ子がああならないと何のドラマにもならない。勝利とエリ子の間にあるのはくっ付く離れるといった男と女の愛じゃないと思うんですよ。人間と人間の感情の触れ合いの部分での愛であり、「クソーッ!」ってなるから感情が見えるんであって。さっきも言ったけど、映画は愛なんです。俺は本当に絆とか友情とか愛情とか大好きなんですよ。まあ言葉で分析する映画じゃないですけどね。心のひだに触れるようなのが上等な映画だと俺は思うし、『東京プレイボーイクラブ』もそういう人の感覚に突き刺さる映画であってほしいと思います。

――では最後に、映画を観る方にメッセージをお願いします。

奥田 確実に最近にはない映画で、俺はこれがニュー・ムーヴメントだと思っています。冷やかし半分でもいいからぜひ観に来てください。

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( 2012年1月19日 外苑前・スタイルジャムで 取材:深谷直子

ヴァイオレンス映画で音声ガイダンス上映実施!
毎週金曜日&土曜日実施@渋谷・ユーロスペース
視覚障害の方も“殴る”“蹴る”“血が飛散る”エンタテインメントを!!

本作は、1,一般の方々とハンディキャップをお持ちの方が混ざり合った状態で映画を楽しむ環境を作っていきたい  『東京プレイボーイクラブ』72,一般の方が、今まで知らぬがゆえに抱いているハンディキャッパーへの壁を取り払う機会を設けたい  3,ハンディキャッパーに、街に出て映画を楽しむ感覚・環境を体感してほしい  4,今まで映画館で見られなかった激しいヴァイオレンス描写を映画館で楽しんでいただきたい、という思いから、2月4日(土)?25日(土)までの毎週金曜日と土曜日の全上映回(12:20/14:30/16:40/18:50)で音声ガイダンス上映を実施します。
◆音声ガイダンス製作協力:オニツカタイガー、松田高加子(虹とねいろプロジェクト)、インディーズハウス、シャララカンパニー、大久保雅也、オフィスラダーズ


東京プレイボーイクラブ  2011/日本/カラー/96min/ビスタサイズ/5.1
出演:大森南朋,光石研,臼田あさ美,淵上泰史,赤堀雅秋,三浦貴大,佐藤佐吉
監督・脚本:奥田庸介 エンディングテーマ:「パワー・イン・ザ・ワールド」/エレファントカシマシ
プロデューサー:甲斐真樹 ラインプロデューサー:川原伸一 撮影:今井孝博照明:松本憲人 美術:平井淳郎
録音:高田伸也 編集:小野寺拓也 音楽:石塚徹 助監督:大橋祥正 製作:スタイルジャム、ミッドシップ
配給:スタイルジャム 配給協力:ビターズ・エンド ©2011 東京プレイボーイクラブ 公式

2012年2月4日(土)、
渋谷・ユーロスペース、シネマート新宿他にて全国ロードショー

2012/02/02/19:27 | BBS | トラックバック (0)
深谷直子 ,インタビュー
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