「セレステ∞ジェシー」/ラシダ・ジョーンズ

ラシダ・ジョーンズ
映画「セレステ∞ジェシー」について

公式

2013年5月25日(土)より、渋谷シネクイントほか全国ロードショー

学生時代につき合い、そのまま結婚したセレステとジェシー。誰もが羨む完璧な関係の二人だったが、セレステの提案で30歳を機に離婚するべく別居を始める。二人は「親友」として変わらぬ生活を送っていたが、ある出来事がきっかけで二人の距離は離れてしまう。ジェシーに会えなくなったことで、セレステはジェシーの存在の大切さに気づくが――。わずか4館の限定公開から586館まで拡大公開を果たし、全米の女性から共感を得た本作でセレステを演じただけでなく、共同脚本と製作総指揮を務めたラシダ・ジョーンズの公式インタビューをお届けする。

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――セレステとジェシーのような関係を日本人はくされ縁と呼びます。そういった関係をどう思いますか?

ラシダ 実際に私もセレステとジェシーみたいな関係だったことがあるの。こういう関係は自分がもうこれで終わりなんだと強く思わなければ終われないもの。人によってそれをバッサリと切ることができる人もいるし、できない人だっている。周りから散々「あなたたちそんな関係をいつまで続けているの?」って言われたって自分が切らなきゃ関係はいつまでも続いてしまう。それは仕方ないことだとも思う。だから、くされ縁ならば、その間少しでも自分が成長できるように心がけるしかないんじゃないかしら。

――この作品では別れを描いていますが、あなた自身は男性とお別れするときはどうですか?

ラシダ 別れ上手ではないし、愛する人と別れることは誰でもとても難しいことだと思います。たとえ短い時間だとしても自分の人生に関わった人だし、二人の関係が長ければ長いほど、たとえ上手くいかなくなったとしても、その人の人生にこれからも関わっていきたいという思いが残ってしまうんじゃないかなぁ。私は付き合った人で何人かは今も友達として続いている人もいるけれど、もちろんそうじゃない人もいる。ウィルとは、昔3週間だけ付き合ったことがあるけれど、付き合ってすぐに友達関係の方がいいと互いに思ったから、別れた後も親友の関係が続いているんだと思う。

ラシダ・ジョーンズ2――ジェシーのような優柔不断な男性のことをどう思いますか?

ラシダ もちろん嫌よ。でも、ジェシーが別れた後でもセレステのことが好きで、でも他にも好きな相手がいるというような経験って案外誰にでもあるし、そういう時の感情ってものすごく辛いもの。実際に、やっと他の相手にも目を向けられるようになった時に、何故か久しぶりに元彼から連絡が来るなんていうこともよくあるし。映画で描かれる別れって、すごくきっぱりしていたりするけれど、実際の別れってそんなもんじゃないじゃない?だから実生活ではジェシーのように優柔不断になってしまうのが普通だと思う。

――セレステは自分らしく生きている女性ですが、あなたにとって自分らしさとは何ですか?

ラシダ 20代の時は他人に見られることばかりが気になっていたけど、年を重ねるごとに自分らしさがクリアになってきたと思います。段々と自分の得意不得意が分かってくるから、得意なことをどんどん伸ばして、不得意なことはできなくてもあまり執着しないようにすればいいんじゃないかなぁ。いつでも自分に誠実であればそれでいいと思う。

――どうすれば恋愛のノウハウを学べると思いますか?

ラシダ 恋愛で役に立つのはすべて経験でしかないと思う。本や人のアドバイスを聞いたって、恋愛においてはそんなものはあてにはならない。結局自分が経験して得たものが全て。この脚本を描いたのは私もウィルもとても恋愛に対して興味があったから。いろいろと経験して分かったこともあるけれどやっぱり分からないことも多い。私とウィルがこの10年間で経験してきたもの全てをこの脚本に注ぎ込んだから、似たような経験をしたことがある人は共感できると思うし、ああこう思うのは、自分だけじゃなかったんだって励みになるんじゃないかしら。

――年を重ねると無条件に恋愛に突っ走れずに、相手に条件を求めてしまうようになるけれど、そのことをどう思いますか?

ラシダ 今は女性にとっても選択肢が多くなったから現代的な問題でもあると感じます。昔は女性には結婚という選択しかなかったけれど、仕事はもちろんのこと女性にもとやりたいことができるチャンスが増えているし、女性の立場は大きく変わったと思う。今ならすぐに別れてしまうような理由も、昔なら別れることなく上手く続いたというケースはたくさんあるだろうし。でも、だからこそいろいろな条件をクリアして互いに付き合い、相手がそばにいるということはとてもミラクルなことだと言えるんじゃない?

――この映画を作るにあたって参考にした作品はありますか?

ラシダ 別れた相手と友達でいられるかというテーマだから、友情と恋愛をテーマにした『恋人たちの予感』や、ウディ・アレンの『アニー・ホール』などは参考にしました。『アニー・ホール』は私の大好きな映画なの。

――最後にメッセージをお願いします。

ラシダ この映画を観ていただいたら、誰も経験したようなことが描かれているから、きっと共感してもらえるのではないかと思います。どうぞ楽しんで下さいね。

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セレステ∞ジェシー 2012年/アメリカ/カラー/シネマスコープ/ドルビーSRD/ 92分
監督:リー・トランド・クリーガー 脚本:ラシダ・ジョーンズ、ウィル・マコーマック
製作:ジェニファー・トッド、スザンヌ・トッド
製作総指揮:ラシダ・ジョーンズ、ウィル・マコーマック、ケビン・フレイクス
音楽:サニー・レヴィン&ザック・カウイ(BIGGEST CRUSH)
出演:ラシダ・ジョーンズ、アンディ・サムバーグ、イライジャ・ウッド、エマ・ロバーツ、クリス・メッシーナ、アリ・グレイナー、エリック・クリスチャン・オルセン、ウィル・マコーマック
原題:CELESTE AND JESSE FOREVER 提供:クロックワークス、パルコ 配給:クロックワークス
©C & J Forever, LLC.All rights reserved.
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2013/05/15/20:07 | トラックバック (0)
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