インタビュー
高橋泉監督/『ダリー・マルサン』

高橋 泉 (映画監督)
映画『ダリー・マルサン』について【2/5】

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第15回東京フィルメックス コンペティション部門出品

(取材:深谷直子)

舞台挨拶 廣末哲万、高橋泉監督舞台挨拶/廣末哲万、高橋泉監督――撮影期間はどれぐらいだったんですか?

高橋 5月から撮り始めて7月中旬ぐらいまでで、実質18~20日ぐらいですね。初日がメーデーだったのを覚えています。猫を迎えに行って送り届けるだけで半日かかったという。メーデーだから(笑)。

――道が混んでて(笑)。今回は場所もいろいろ使っているから大変ですよね。森やペット探偵事務所など日常的ではない場所も多いんですが、場面ごとに撮り方もすごく凝っていて、森はとても神秘的に撮られていて今までの群青いろの作品にはない映像美でしたし、室内も斜めのアングルだとかいつもながら冴えているなと思いました。

高橋 部屋の中は大体どこもベスト・アングルが1、2ヵ所しかないので、いつもそれだけ探して撮っているという感じですね。こういう効果を出したいからこう撮るとかいうのはなくて、どこもいちばんきれいに見えるように撮っています。あと、ペット探偵事務所はモデルルームなんですよ。あの訳の分からない花柄の壁紙とか最初から貼ってあって(笑)。

――すごく雰囲気が出ていましたね。そこに事務所長役の並木愛枝さんがまたハマっていて(笑)。

高橋 あの部屋に違和感なくいるってすごいですよね(笑)。

――すごかったです。年齢不詳な感じで、きびきびしているんだけど雰囲気としてはミス・マープルみたいな上品な可愛らしさがあって。あの役の感じは並木さんにお任せしているんですか?

高橋 そうですね、並木さんは本当に細かく自分で考えてきて、「こういう髪型にしていいですか?」とか提案してくるんです。群青いろで唯一ちゃんとした役者さんですね(笑)。芝居に関しても何も言ったことがないです。あの役はどう考えても普通の人にやらせたら浮くなあと思うんですよね。だから何とかお願いしてやってもらいました。実は6シーンぐらいしか出番がないんです。

――そうは思えない存在感でしたね。浮遊感のある役を生き生きとリアルなものにして、並木さんも面白く挑まれたんだろうなあと思いました。ペット探偵事務所ものをシリーズ化してほしいぐらいです。設定も、ダリーやアシスタント含めてのキャラクターも魅力的でした。

高橋 あのモデルルームはもう取り壊してしまうので使えないんですよね。

――それは残念です。あと、監督は村上春樹がお好きで、今回はそのイメージを作品に取り入れたとのことですね。

高橋 意識したのは『ねじまき鳥クロニクル』なんですけど、あの作品の、井戸の中に入ってぬるっと向こうの世界に行くっていう、そういうことがちょっとやりたいなと。その結果がロッカーなんですけど(苦笑)。

――ああ、ロッカーはそういう(笑)。でもきっちりした現実的な設定で始まり、超常的な世界とも行き来するようなストーリーは村上春樹の世界観に通じていますよね。ファンタジーだけではなくミステリーやアドベンチャー的な部分もあって、ペット探偵が最後はマップを作って犯人探しまで本当にするというのにちょっとびっくりしたんですけど、大きな物語を見せてもらえました。

高橋 なんか本当に同じことはもうやれないなと思って。

――今までも同じことをやっていたという感じはしていないですけどね。1本1本全然別の力強い作品を作られていたと思うんですけど、でも日常のことをずっと描いてきたというのは確かにありますよね。

高橋 生々しいものを撮るっていうのは、簡単……というのではもちろんないですけど、素材撮りみたいなことをしていいところだけ使うということになるので、なんかそういうのはもういいなと思うんです。

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ダリー・マルサン 日本 / 2014 / 103分
監督:高橋泉 出演:廣末哲万、大下美歩、松本高士、並木愛枝 ほか
製作:群青いろ 製作協力:カズモ
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第15回東京フィルメックス コンペティション部門出品

2015/01/10/19:22 | BBS | トラックバック (0)
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