インタビュー
ヤン・スヴェラーク監督/映画『クーキー』

ヤン・スヴェラーク (監督) オンジェイ・スヴェラーク (主演)
映画『クーキー』について

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2015年8月22日(土)より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開!

(取材:岸 豊)

『クーキー』場面3『クーキー』場面4――本作には、「森の住民」と「ゴミ男」の関係を通じて、自然と人工物の対立が見えてきます。終盤にかけて、「ゴミ男」がアヌシュカと共に「森の住民」を騙しながら締め上げていくのは、ある意味で、人間が生み出したゴミによる自然破壊のメタファーであるように思えました。

スヴェラーク監督 意図的に人工対自然というメッセージを込めたわけではありません。ただ、脚本の流れからそう読めるのも確かですね。しかし私は、人工と自然というのは、原子レベルで考えれば基本的には同じものではないかと思っているんです。本作の中では、2つのシステムが存在しています。1つは「環境などが政府の管理下にあるシステム」で、もう1つが「森の中にある民主主義のシステム」です。本作では、森の中で保たれている民主主義がいかに脆いものであるかを描いています。そして、アヌシュカのような存在が、ひょっとしたらロシアのようなシステムなのかもしれませんが、そうしたものと結託することで、民主主義は簡単に壊れてしまうんだと。私自身の政治的なメッセージがあるとすれば、民主主義というものは、ただ存在していれば残って行くものだと期待するのではなく、確実に保護するために様々な努力が為される必要がある、ということですね。

――本作で見事な技術を見せてくれた人形操作士たちについて、現在もチェコでは人形文化は盛んだと聞いているのですが、若手や後継者は育っているのでしょうか?

スヴェラーク監督 実は以前、後継者もろもろの問題があったんです。というのも、以前は長編映画の前に短編の人形劇映画などを上映するという伝統があったのですが、今では無くなってしまったんです。当然、テレビで短編は放送しませんので、人形劇を見せる場所が無くなってしまって、後継者が育たないのではないかと危惧されていました。しかし現在は、人形劇やストップモーションアニメを使った長編作品が少しずつ製作されているので、恐らく今後はきちんと保護されていくと思います。

――人形劇映画では、イジー・トルンカやヤン・シュヴァンクマイエルといった先人たちがいますが、監督が特に影響を受けたのはどなたでしょうか?

スヴェラーク監督 イジー・トルンカについては、チェコの監督であれば皆が尊敬している存在です。しかし私個人ということになると、強く影響を受けているのはブジェチスラフ・ポヤルですね。

――では最後に、日本の映画ファンへメッセージをお願いします。

スヴェラーク監督 子供も大人も楽しめる作品ですし、子供の心を持った5歳から95歳までの全ての人に是非見て欲しいです!

( 取材:岸 豊 )

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クーキー (2010/チェコ/原題:KUKY SE VRACI/95分/カラー/5.1ch/16:9)
監督・脚本・製作:ヤン・スヴェラーク(『コーリャ 愛のプラハ』『ダーク・ブルー』)
撮影:ブラディミル・スマトニー グラフィック・アーティスト:ヤクブ・ドヴォルスキー
音楽:マイケル・ノビンスキー キャラクター・デザイン:アマニタ・デザイン
主演:オンジェイ・スヴェラーク
提供:メダリオンメディア 配給:アンプラグド
©2010 Biograf Jan Sverak, Phoenix Film investments, Ceska televize a RWE.
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2015年8月22日(土)より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開!

2015/07/12/18:33 | BBS | トラックバック (0)
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