インタビュー
伊藤峻太(監督) & ウダタカキ(俳優)監督『ユートピア』

伊藤 峻太(監督)ウダタカキ(俳優)
映画『ユートピア』について【5/8】

2018年4月28日(土)より 下北沢トリウッドにてロードショー!

公式サイト 公式twitter 公式Facebook youtubeリンク (取材:深谷直子)

伊藤峻太監督2伊藤峻太監督
――俳優さんにはどんな演出をされたんですか?

伊藤 それが僕も現場で作りながら探っていく感じで。大学時代の恩師である杉井ギサブロー先生に言われた言葉で「ファンタジーは作り始めないとわからない」というものがあって、僕はその意味をなんとなくわかっているつもりで心のかたすみに留めていたんですけど、撮影が始まってから「あっ、そうなんだ」ってすごい体感したというか。実際に画に映ってみないと想像していたのと全然違うし、カットとしてつながってやっと「ああ!」っていう。「正しいユートピア語を話してください」と言っても何が正しいかわからないというのもあったし、作りながらやっとわかっていったような。

ウダ 衣装からしてそうでしたね。腰に何か巻いて、斧がぶら下がっていて、「この斧は何ですか?」って訊いても監督も「まだよくわかりません」みたいな。そういうのがいろいろありましたね。ファンタジーはやってみないとわからないです。台本に関しては、設定を今みたいにここまで深く話してもらったことはなかったんですけど、演じるに際しては「こういうことだ」って確実にわからないと演じられないから、自分なりに考えて、大体は合っていると思うんですね。

伊藤 地曳さんも自分なりに考えたマグスの過去とかをノートに書いていましたし、ウダさんは、「黒い災い」という天罰のようなもので死んでしまったコラというキャラクターがいるんですけど、「多分オールデはコラのことが好きだったんじゃないか?」っていう分析をしていて。

ウダ そうですね、昨日試写を観て「あ、そういうふうに思って芝居をしているな」って自分で思いました(笑)。そうしないと葛藤がないなと思ったんですよね。僕は実は説明台詞が多いんですけど、たやすく言えちゃうと面白くないので、ベアに冷たく当たるのはコラのことが好きだったから……というふうにすると実感が出るなと。その妹であるコニのことも考えるようになるし。

伊藤 設定上もそうなんですよ。コラのことを好きだったというのがあって、でも説明していなかった。

ウダ それはねぇ、わかるんですよ。

『ユートピア』場面5
――(笑)。俳優さんってすごいですね。

ウダ 僕が監督に演出されたのは「ユートピア」の世界観ですね。僕はこの映画を「ユートピアという綺麗な世界には実は隠された真実があって、それが暴かれたらものすごく汚いものが出てくるかもしれない。それでも真実を求めますか? それとも全部嘘だとわかった上で、嘘の綺麗な世界に住みますか?」という選択肢がふたつ出てくるという話でもあると思うんですよ。そして僕が演じるオールデ指揮官は「嘘でもいいから綺麗なところをキープしたい」という立場の人物で。で、相当入り組んだ物語なので、オールデはある意味で悪者の芝居をしたほうが映画がわかりやすくなると思ったんですよ。でも監督は、もし僕がそうしてしまうと「ユートピア」という世界観が壊れてしまうと。「ああ、そうか」って思いました。でもまあ観ると微妙なところを行っていますけどね、どうしても敵になっているから。

伊藤 そうですね。ユートピアはあくまでもユートピアであって理想的な世界。政府が国民を本当に想っているということからスタートしていて、方法としては裏で歪みが生じているんですけど、王が民にちゃんとした生活を与えたいという想いが本物だというのがユートピアの素晴らしいところで。震災で明らかになったことってたくさんあるじゃないですか。うっすらと隠されてみんなが興味を持たないようにされていたことがどんどん表面に出てきて。あのときに政府のことを信じられないという人がものすごく増えた。全部明かすことがいいことなのか悪いことなのかはわからないんですけど、それでも隠すということが国民を守ることにはならなくて、全部正直に言うからこそ信頼されるということもあるし。政治はそういうバランスが難しいんだなっていうのが震災で感じたことで、その影響がかなり色濃く表れていると思います。

――また国民にとっては、政治が許せなくても、生まれ育った故郷に対する絶対的な想いがあるものなんですよね。コニは嘘をつかれていたことに怒りつつユートピアに帰りたいと言うし、ベアも大人たちが争ってばかりいたハーメルンにやっぱりずっと帰りたいと思っていて。それも震災で故郷を離れざるを得なかった人たちに重なります。いろんな問題が含まれていますよね。

伊藤 そう、結構政治の話なので。その中でもオールデは重要な役で、いちばん複雑な心情を抱えていると思うんですよね。愛国者だと思うし。

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ユートピア ( 2018/104 分/日本 )
出演:松永祐佳,ミキ・クラーク,高木万平,森郁月,吉田晋一,地曵豪,ウダ・タカキ,まなせゆうな,椿鮒子,吉田佳代,レナ・コックス,デニス 他
監督・脚本・VFX・編集:伊藤峻太
撮影監督・音楽:椎名遼 助監督:市原博文 制作:湯浅志保子 サウンドデザイン:小牧将人
ラインプロデューサー:山本達也 特殊メイク:小林誠実 VFX 特別協力:村上優悦 宣伝美術:平山みな美 プロデューサー:大槻貴宏
製作:「ユートピア」製作委員会(トリウッド、AXsiZ、芸術家族ラチメリア・カルムナエ)
配給:トリウッド © UTOPIA TALC 2018
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2018/04/27/10:25 | トラックバック (0)
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