インタビュー
佐藤寿保監督/『可愛い悪魔』

佐藤 寿保(監督)
映画『可愛い悪魔』について【1/4】

公式サイト 公式twitter youtubeリンク

2018年6月23日(土)より新宿K`s cinema 他全国順次公開

80年代にピンク四天王として活躍し、近年も『華魂』シリーズや『眼球の夢』など問題作を次々に放ち続ける佐藤寿保監督が、盟友・いまおかしんじの脚本で贈る異色のエロティック・サイコ・サスペンス『可愛い悪魔』が、6月23日より新宿K’s cinemaにて公開される。妻の浮気相手の性器を切断するという凄惨な事件の真相を追う法川が、犯人の妻である美穂と彼女を取り巻く人々に接近。徐々にあらわになる美穂の真の姿とは……?『蝉の女 愛に溺れて』『ごくつまの恋』の七海ななの熱演も光る本作について、佐藤監督にお話をうかがった。 (取材:深谷直子)
佐藤 寿保 1959年、静岡出身。東京工芸大学卒業後、向井寛主宰の「獅子プロダクション」に参加。ピンク映画の世界に足を踏み入れ、滝田洋二郎らの助監督を務め、85年に『激愛!ロリータ密猟』<一般作題名『狂った感触』>で監督デビュー。同年ズームアップ映画祭新人監督賞を受賞。以後、日常にひそむ狂気と倒錯のエロチシズムをハードな映像で描き続けた手法はピンク映画という枠を超えた注目を集め、サトウトシキ、佐野和宏、瀬々敬久とともにピンク四天王と称され、その筆頭として人気が高まる。その作風はロッテルダム映画祭、ヴィエンナーレ映画祭など海外でも高い関心を集める。一般作では96年の芥川龍之介原作『藪の中』を皮切りに江戸川乱歩原作『乱歩地獄(『芋虫』)』(05年)、谷崎潤一郎原作『刺青 SI-SEI』(05年)と文豪作品に取り組む。その他の監督作に『名前のない女たち』(10年)、『華魂』(13年)、『華魂 幻影』(16年)、『眼球の夢』(16年)などがある。

STORY 「切ったぞ!」と切り取った桑田正一(萩野崇)のチンポコを高々と掲げる小塚一樹(鐘ヶ江佳太)。それを瞳揺れずに見つめる小塚美穂(七海なな)。事件後、静かに一人暮らしをしている美穂のところに怪しいルポライター法月守(杉山裕右)が近づいて事件の真相をしつこく尋ね、迷いの末に口を開ける美穂。真面目でストイックな夫の一樹とささやかな生活をしている中、夫は美穂を宝物のように大切に扱っていたが、美穂は桑田の弁護士事務所でアルバイトとして働き始めてから変わっていく……。弁護士として颯爽と働く桑田に好感を持つと、桑田の優しさにどんどん心を奪われてしまう。本能を隠し切れない2人はついに深い関係になり、不倫関係を続けてしまう。そこにはどうしても断ち切れない究極の快感があった。その罪悪感と快楽の混ざり合いで生み出した美穂の本性とは……?法月は果たして美穂から「真実」を探せるのか。終わったようで始まっている「可愛い悪魔」の行方は……?
佐藤寿保監督
――『可愛い悪魔』は妻の不倫に嫉妬した夫が、相手の男性の性器を切断するという衝撃的なシーンから始まるサスペンスです。制作のきっかけは?

佐藤 実は制作サイドが用意した脚本がもともとあって、僕にお声がかかって撮ることにしたんですけど、その脚本が今ひとつピンとこなくて。それは不倫が泥沼化してそういう事件に至るまでをわりと普通に描くドラマだったんだけど、僕のほうではその人間関係をモチーフにして、新たに人間の本質というか、女性の本質というか、メス的な部分をあぶり出していけたら面白いなと。こういう色恋の話がなぜ人を惹きつけるかというと、そこに人間の純粋性というか、ストレートな感情が出るものだからなんですよね。そのうわべだけを語っても薄っぺらなものにしかならない。昔と今とのこうした痴情のもつれだとかを扱う状況の違いは、インターネット情報というのが非常に大きくなってきたことで、いわゆるセクハラだ、不倫だと言って総攻撃。それぞれが裁判官というのじゃないけど、それが一人歩きしちゃって余計にうわべだけの世界観みたいなのがはびこっている。映画というのもひとつの表現されたものなんだけど、そこに自分の想いなりをぶち込みたいなと脚本づくりに取り組みました。

――男性側からでも書ける話だと思うんですが、佐藤監督らしい女性賛歌になりましたね。

佐藤 やっぱり女性は永遠に謎ですから。謎だから愛おしいし、でも知りたければ知りたいほど本性を見せなくなる。多面性というか、それに男は常に振り回されてしまう。脚本はいつもは5、6稿ぐらいまでで書き上がるんだけど、今回9稿目が決定稿になっているんですよね。この手の話は難しいんですよ。女性のキャラクターは決まっていても、まわりを取り囲む人物設定で全然違って見えちゃうし、単純明快な話にしたくないというのもあったんで、『罪と罰』みたいな要素を取り入れつつ書きました。

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可愛い悪魔 ( 2016年/日本/カラー/85分/ビスタサイズ/ステレオ )
監督:佐藤寿保 脚本:いまおかしんじ
出演:七海なな/杉山裕右,鐘ヶ江佳太,後藤ちひろ,志賀龍美,志村彩佳,南久松真奈,ニシイアキラ/萩野崇
製作:嶋田豪 企画:土田準平 プロデューサー:赤井勝久,高瀬博行 撮影:鈴木一博 照明:大久保礼司
録音:植田中 音楽:田所大輔 編集:鵜飼邦彦 音響効果:丹雄二 メイク:ビューティ★佐口
特殊造形:土肥良成 衣裳協力:永野桃子 助監督:躰中洋蔵 共同研究:東京工芸大学映像表現研究室
制作:ベック 制作協力/配給 アイエス・フィールド © 2016「可愛い悪魔」製作委員会
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2018年6月23日(土)より新宿K`s cinema 他全国順次公開

蝉の女 愛に溺れて 蝉の女 愛に溺れて
ごくつまの恋 ごくつまの恋

2018/06/16/17:21 | トラックバック (0)
深谷直子 ,インタビュー
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