インタビュー
緒方貴臣監督『飢えたライオン』

緒方 貴臣 (監督) 映画『飢えたライオン』について【3/6】

2018年9月15日(土)より、テアトル新宿にてレイトショー!以降全国順次公開

公式サイト 公式twitter 公式Facebook (取材:深谷直子)

『飢えたライオン』場面3 『飢えたライオン』場面4 『飢えたライオン』場面5
――映画の中での高校生の生態が本当に生々しかったです。彼氏とのデートの写真なんかもこんなにあっさりアップしちゃうものなんですか?

緒方 そうなんですよ。彼女たちにとっては普通のコミュニケーションで、それがネット上であるというだけで、会話をするような感覚でやっていますね。でも自分たちだけでやっているつもりでも、こうやって僕でも簡単に見られるわけで、危機意識が薄いのかなあと。

――個人情報が流出することの怖さを教えてくれる人がいないんでしょうね。

緒方 大人になってからSNSが登場したという世代はある程度自分でもリテラシーだとかを身に付けることができますけど、子供たちにとってSNSは最初からある当たり前のものになっていて、教育が必要だと思うんですが、そういう機会はなかなかないですよね。親が教えられるかと言うと、親もSNSがわかっていないと思うんですよね。使ったことがない人もいるだろうし、どんどん新しいものができていくし、子供は子供で親に言わないですし。大人と子供の間に大きな壁があると思います。でも悪用しようとする人はSNSの使い方を知っている。僕がこの脚本の取材のために高校生に近づいたように、下心がある人が近づくこともできるわけじゃないですか。SNSっていい面もたくさんあるんですけど、怖いところもたくさんあると思います。

――キャストはどうやって選ばれたのですか?

緒方 一部オーディションで選んだ俳優もいますが、基本的にはほかで会っていて「いいな」と思っていたような人をバランスを取りながら決めたという感じですね。筒井真理子さんが早い時期に決まっていたので、筒井さんに合う人を、というようなことも考えて。娘役となる松林うららさんも、筒井さんとあんまり似ていなかったらいけないので、そういうことは考えました。松林さんが決まってからは、まず4人組のメンバーですね。彼女たちが高校生に見えなかったらこの映画は成立しないと思っていたので。松林さんは当時24歳ぐらいだったと思うんですが、あんまり年が離れている人を入れると松林さんが高校生に見えなくなっちゃうのでバランスを取って。みんなそれぞれ高校生に見えて、かつ個性がある、非常にいい4人組になったと思いますね。

――瞳の彼氏のヒロキ役を演じた水石亜飛夢さんはどのように?

緒方 イケメンがいいと思っていたんですけど、イケメンってなかなか難しいんですよ。実際に会ったときのイケメンというのはいっぱいいるんですけど、画面に映ってのイケメンってなかなかいなくて、ましてや僕の映画になかなか出てくれそうもないというか。アイドルのように守られている人が多いんです。こういう映画に出るとイメージが悪くなるから嫌がられて、ここがずっと決まらなくて。小野川さんの紹介で会って、「おお、イケメンだ」と思って。最初会ったときからとても真面目だったんです。役の設定もちょっと真面目な感じに寄せたぐらいでした。

――ヒロキの悪い先輩の西島役を演じた品田誠さんも、今までにない顔を見せてくれました。

緒方 ヒロキ役を探すためにいろいろな事務所のホームページを見ているときに品田くんの写真を見て、「西島だ」と思ったんですよね。この役にはモデルがいるんですよ。僕が若いときの先輩なんですが、顔のイメージが似ていたんです。品田さんは今までこういう悪い役はやっていなかったようなんですが、僕は「悪い顔してる、こいつできる!」と惚れ込んでオファーしました。

――最初は意外な役どころに思えましたが、品田さんがなりきっていました。地元にいそうなキャラクターですよね。

緒方 この映画の重要なところなんですが、特別悪い人はいないんです。性的暴行をする先輩も悪いと言えば悪いんですけど、こういうふうに起こる性暴力って多いと思うんですよ。まったく知らない人がさらってするとかいうことはあまりなくて、どちらかと言えば顔見知りの犯行が多い。しかも被害者が絶対嫌と言っているわけではなく、断りにくいとか曖昧な感じでなし崩し的なのが多いと思います。だから加害者は「合意があったと思っていた」とか言い訳をするわけですよね。西島の行為はそれを越えていますが、そういう役にしたいなと思いました。まわりの他の人たちも特別悪いわけではないけど、結果的には瞳にとって悪い方向に行っていて。西島先輩は下心があるから、瞳から見たらずっと相談に乗ってくれるいい人だったわけです。

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飢えたライオン ( 2017年/日本/カラー/16:9/ステレオ/DCP/78分 )
出演:松林うらら 水石亜飛夢 筒井真理子 菅井知美 日高七海 加藤才紀子
品田誠 上原実矩 菅原大吉 小木戸利光 細川岳 遠藤祐美 竹中直人
監督・脚本・プロデューサー:緒方貴臣 脚本:池田芙樹 共同プロデューサー:小野川浩幸
撮影監督:根岸憲一 録音:岸川達也  編集:澤井祐美  音楽:田中マコト
配給:キャットパワー © 2017 The Hungry Lion
公式サイト 公式twitter 公式Facebook

2018年9月15日(土)より、テアトル新宿(東京)にてレイトショー!
10月13日(土)より、シネ・リーブル梅田(大阪)、元町映画館(兵庫)
10月27日(土)より、名古屋シネマスコーレ(愛知)
11月24日(土)より、小山シネマロブレ(栃木)
ほか全国順次公開

2018/09/14/20:23 | トラックバック (0)
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