今月の注目作

04年4月特集/エレファント

エレファント

2003年  アメリカ
監督 ガス・ヴァン・サント
脚本 ガス・ヴァン・サント
出演 アレックス・フロスト
エリック・デューレン
ジョン・ロビンソン
エリアス・マコネル
ジョーダン・テイラー
ブリタニー・マウンテン
アリシア・マイルズ
ベニー・ディクソン
ティモシー・ボトムズ
マット・マーロイ
キム・ケニー
マイケル・ポールセン
アルフレッド・オノ
エリス・ウィリアムズ 他

――台風前夜の静かなワクドキ♥
( Words & Illustrated by中川 泰典 )

<< 作品概要 >>
オレゴン州ポートランドの某高校。紅葉が色づき、秋の深まりを感じさせる何の変哲もない一日。 カフェテリアやクラブ、図書室……いつものように思い思いの場所で友人や恋人と過ごすはずだった。 重装備をしたアレックスとエリックが校舎に入っていくまでは――。

公式サイト

2005/05/01/12:07 | トラックバック (0) | エレファント ,中川泰典 ,今月の注目作

エレファント

(2003 / アメリカ / ガス・ヴァン・サント) 青春に秘せられた喪失の予感 仙道 勇人  本作はコロンバイン高校銃乱射事件を直接的に扱ってはいるが、なぜあの事件が起きたのか、 とかあの事件はなんだったのか、といった事件の真相や本質に迫ることを目的にした作品ではない。実際、事件を起こす少年達の実行直前の様子― ―「殺人ゲーム」に興じる姿や実射感覚に興奮する姿、ナチスドイツへの関心など――が(殆ど申し訳程度に)挿入されてはいるが、 いずれも事件前後に評論家によって散々言及されていたことを、ただそのまま反復しているだけに過ぎない。もっと言ってしまえば、 犯人像としてはこれほど陳腐で薄っぺらな描写はないとすら言える。一連の描写にはなんら彼らの動機を説明するものにはなりえていないので、 当然、犯人の少年達が生徒達を殺戮していく場面では、「なぜ彼 続きを読む

2005/05/01/12:05 | トラックバック (5) | エレファント ,仙道勇人 ,今月の注目作

エレファント

(2003 / アメリカ / ガス・ヴァン・サント) 観覧車的人間観察 百恵 紳之助  遊園地で観覧車に乗って眼下の人たちを見つめていると、何故かたまに一人の人をずっと目で追いつづけていることがある。 すると妙な気持ちになるのである。「今こうして自分とあの人は同じ日に同じ遊園地にいるけど、あの人はあそこで歩いていて、 俺は観覧車に乗っている・・・」  あまりに当り前のことなのでうまく言えないのだが、 つまりその人が人そのものとしてそこに存在しているということを強く意識してしまうのだ。 別にその人の人生を想像してみるとかそう言ったことではない。自分が自分そのものであるように、その人はその人そのものなのだと。  「エレファント」は極めて普通そうに見える高校を舞台にこれまた普通の高校生たちの日常が淡々とスケッチ的に映し出される。 その日常は本当に 続きを読む

2005/05/01/12:03 | トラックバック (1) | エレファント ,今月の注目作 ,百恵紳之助

エレファント

(2003 / アメリカ / ガス・ヴァン・サント) 一編の詩のごとき美しいフィルム 膳場 岳人  顔立ちに簡潔な美をそなえた、ジョン役のジョン・ロビンソンが画面に現われると、妙に切ない空気がスクリーンに充満する。 顔に降りかかるつややかな金髪と、細身を強調する黄色いTシャツ。マティスの絵のモデルのように、個性的だが無駄のない顔の造作。 アル中の父を持つという設定も、優しい翳りとなってその清々しい官能をきわだたせる。  彼を前にしたガス・ヴァン・サント監督が、すっかり陶然としてキャメラを廻しているのは明々白々なのだが、その恍惚は一人ジョン・ ロビンソンに留まることなく、いつもと同じ日常を送る高校生たち、秋枯れた戸外の風景、学校の廊下、図書室、カフェテリアといった、 被写体のすべてに及んでいる。監督がキャメラを向けることにあまり乗り気でないの 続きを読む

2005/05/01/12:01 | トラックバック (1) | エレファント ,膳場岳人 ,今月の注目作

エレファント

(2003 / アメリカ / ガス・ヴァン・サント) "見ること"をめぐる映画 小林 泰賢(ビデオアーティスト)  人間だけでなく、動物からロボット、 果ては惑星までをも徹底的に擬人化しないではすまないハリウッド映画の製作方法は、 物語への感情移入を最大の武器にした逃れ難い世界観を形作る。もともと感情移入とは、世界に対する畏怖を自分の扱えるものにしてしまい、 あたかも自分が愛される魅惑的な女性であったり、冷血な殺人鬼や神であったり、無用になったロボットや、 果ては風の吹き荒れる荒れた空であったりすることによって、世界を理解可能な、共感できる対象に変えてしまうことによって成立する。 そもそも人間というもの自体が感情移入の怪物であり、ハリウッド映画はそれを十分に研究した制作方法を作り上げることによって、 世界映画として君臨し 続きを読む

2005/04/26/00:45 | トラックバック (1) | エレファント ,小林泰賢 ,今月の注目作

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