#　163　／2002.11.22

第158回

「デロンギ」編（3）

11月20日着

チャン・イーモウ新作『至福のとき』を見る。

主役の少女がすごくかわいかった。映画はいつもの感じたっぷりで相変わらずよいできなのだが、この手がヨーロッパで評価されるのって欧米人のアジア蔑視が根底にあるよーな気がしねーか。貧乏でピュア＆人情！かわいい東洋人！過剰なアジアンメロディ！米！トマト卵炒め！

…贅沢三昧、買い控えゼロの下北在住のオレには関係ねー世界なのさ。映画見る前にはアニエスbのツイードに合わせて36.000円のカシミアのマフラーを買うような輩さ。チャン・イーモウ様を語る資格などないわけさ…。
贅沢大好き！貧乏反対っ！
でもやっぱいい映画…！

しかし劇場に貼ってあった新聞記事読んでたら主役の新人の女の子、二か月盲の女の子と同居して役作りして、盲の動作完全コピーしたと。さらに出演料で両親に家建てたと。

…こういうのが贅沢なんじゃねーか？豊かな映画つーんじゃねーか？日本はどうよ。どうなんよ。ボブ サップに勝てないじゃん 強さもエンターテイメント性もさ。どうすんだ？どう 戦うんだ、世界と！！

　*　*　*

昨夜スポーツニュース見たらペタジーニが巨人へ入団してた。
オレ的にはどこへ奴が行こうと構わないんだが、その後に出てきたネクタイ緩めたほろ酔いのナベツネ・オーナーのコメント聞いてたらさすがに呆れた。
つーかナベツネの存在自体が憐れで滑稽で傲慢で…屈託のない満面笑の原監督がやけに虚しく

これか！これがオレの戦っているものの正体なんか！と初めて戦場で敵将を見たかの如くメラメラと闘志が湧いてペリエを一気に飲み干した。

ウーム…許すまじナベツネ！日本の象徴よ！必ずオレは世の中のナベツネ的なるものを倒すべく地道な地下活動を続けてやる。一番街を舐めてはいかんのだ！