東北新社SPS部入社。横浜博、名古屋デザイン博などイベント展示映像の制作に関わる。90年よりCM本部に移籍。以降、CMディレクターとして企画・演出。96年より東北新社退社後、フリーランスに。
現在、今秋公開予定映画『MASK DE 41』(マスク・ド・フォーワン)ポスプロ中。
# 249 /2003.9.7
9月4日着
映画『ベティブルー』の撮影監督ジャン フランソワ ロバン氏は、オレより10cm位小柄な厳しい目をした親父であった。
取りあえずコンテ説明をカフェの片隅で求められ、まあいつもの様子でしたんだが、その間ニコリともしなかった。オレはますます不安になる。このタイトなスケジュールで果たしてコミュニケーション取れんのか?
…やがてアングルハンティングが始められたが、やはりその間ニコリともしない…怒ってるわけジャン?オレ、フランス撮影初めてなんだからさ…笑おうよジャン。
しかししかし果たして撮影がはじまるとジャンさんチームは実にプロフェッショナルであり、撮影中はオレに優しかった。
なんだ笑うジャン。ジャンジャン。とダジャレ出るくらい撮影しやすい。
オレはハリウッドスタイルの時間追われまくりユニオンだらけに慣れてしまってたから、キリがいいとこまでやろうよ、なるフランススタイルに面食らいつつ嬉しくなり下手な英語でやたら喋りまくりジャンと撮影しまくった。
…のだが終わらねーのよ、撮っても撮っても…。三本撮りなもんだからさ。オレ的には絶対まいてると思ってADオリーウ゛に聞いたらキッチリオンタイムでやんの…信じられねぇ…これ以上どうやってまけというのか!!シルブプレ!
しかも2日目は雷雨…雪降らしできねージャン。
んでも雨ん中ジャンチームは働くの。信じられないの。フランス人てこんな勤勉なわけ?まるでジャパニーズジャン。フランスパンかじりながらエスプレッソがぶ飲みしながらオレも働く。ああ今回のオレいつもより勤勉かも。ストップウォッチなんか持ってるし…。
フランス万歳!ジダン万歳!飯は旨いしスタッフは働く。オレにとって天国じゃねーか!!住むぞ!こっちに…つー位パリはフォトジェニックであり撮りたい病が沸々としてくる。ジャンさんの英語はわかりやすい。オレはデタラメに喋るのだがなんか通じ合ってる!フィルムメイカーは言葉じゃないのね。オレが芝居作ってジャンが切り取る。それで全て。それが全て。