東北新社SPS部入社。横浜博、名古屋デザイン博などイベント展示映像の制作に関わる。90年よりCM本部に移籍。以降、CMディレクターとして企画・演出。96年より東北新社退社後、フリーランスに。
現在、今秋公開予定映画『MASK DE 41』(マスク・ド・フォーワン)ポスプロ中。
# 26 /2001.6.20
二回目の編集ラッシュをプロデューサー仙頭氏に届けた。
翌日朝7時に携帯が鳴る。坦P、フクヤマだ。
「仙頭さんが…!」
ど、どうした!?
「傑作だと言ってますっ!」
よーしっ、いーじゃねーか。オレも狂った甲斐があったてもんさ。
「あのぉ、で、あと20分切れって…」
えっ!?傑作なんでしょ、何で切んなきゃいけないのよ。確かに緩やかに約束した尺はオーバーしてるよ、だけど20分て…そりゃ出来ないよ。
「切らなきゃ駄目?」
「村本さんが切ってくれないと僕の腹を切るはめになります」フクヤマの目から涙がポトポト落ちる。
「 監督にフィルム切らせるくらいなら僕があぁぁぁぁ!」
ブリーフケースからやおらカッターを出し担Pフクヤマは自ら腹を切ろうとしている。
… …が、オレは見て見ぬふりをしていた。編集の阿部氏はAvitをカチャカチャさせながら「止めないのぉ?」とコーヒーを飲んでいる。
「やぁぁぁぁぁぁ!!」
掛け声ばかりは勇ましいが一向に切る気配がない担Pフクヤマはオレの目をすがるように見上げている。
ケッ!騙されねーよ。見え透いた手使いやがって。でも、どーすんだ?あと20分……!!!