「舌先三寸」日記タイトル画像
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# 7 /2000.12.24

第3回 後編

“TEAM ROMERO SPECIAL”この強力タッグコンビが映画界に新風を吹き込むのか?否か?

と、こーいう流れならこの後何があったのかを書くのがふつーだろうが、何だかめんどくさいので止める。

ここからは『グチ』だ。はっきりと。

昨夜遅く、オレが柄にもない講師めいたことをしている専門学校の生徒からTELがあった。うだうだした会話が続いている時、彼がポツッとつぶやく。

「最近の若い奴の傾向だと思うんすけど、何に対しても冷めているっていうか……こんなもんだろーっていうか……」

テキトウに相槌を打ちながらオレは想う。

『オレもそーだった』

絶対貧乏にはなりたくなかったし、助カントクでつらい日々を送るのもユウウツだったし、できれば楽してカントクになって好きなもんだけ撮りたいと思ってた。

若いときは誰でもそーだと思う。ゴーマンで、ブエンリョでレーギシラズで。それはしょーがないことなのだ。オヤジが何か言ったところで、何のイミも無いし、言っても無駄だ。言語ちがうし。つまり何が言いたいのかっつーと……えっと、何だっけ?うーん、言いたいことないや、やっぱ。ハハハ…。いーの、いーの、みんな好きにしてね♪誰も君たちに頼んでないからぁ、何ーんも。。。

で、話をライター志望Aに強引に戻す。
Aは小さな劇団もやっているが、何度か赤字公演をして、今はほぼ解散状態。ふだんはバイト。今、都会にすごくいっぱいいるフリーターのひとりだ。不安が無いわけじゃなかろうが、何だか妙にふわふわしてるし、いつも、ニコニコしている。

そして、実は、オレの今度の映画の脚本を書いてくれてるのがこいつなのだ。27歳のど新人で、これがデビュー作となる。

オレは新日本の蝶野を新弟子の頃からひいきにしている。だから、あやかって、2人のチーム名をつけた。

“TEAM ROMERO SPECIAL”

これがチーム名だ。当然、今度の映画にもそうクレジットされる。メンバーは随時募集している。

机の上の銀のクリスマスツリーがエアコンの風で揺れている。オレの今年のX'masはアフリカだ。サバンナで、キリンやライオンとメリークリスマス。プライベートでは決してなく、ロケだ。
マサイの勇者はオレにシャンパンを注いでくれるのだろうか?テレビモニターの上でゴジラのフィギュアが遠くを見つめている……。

つづく。


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