足立 フミ

　「オーちゃん」の愛称で親しまれている嵐の大野智くんですが、この場合の「オーちゃん」 はプロレスファンが小川直也を呼ぶ時の語尾を上げ気味の気取ったイントネーションでは呼びません。
　気持ちとしてはバケラッタの「オーちゃん」風の可愛い感じで呼びたいものです。
　そんなオーちゃんはコンサートでの締めのコメントに「みんな今日もたっぷり汗かいた？」等、彼特有のこだわりである「汗」 という言葉をふんだんに使う事で、嵐の中で微妙な確固たる位置を確立しています。
　そのせいか、まだまだ汗に甘酸っぱい香りのする少女ファン達にはイマイチ受け入れられがたいようですが、 私達いい年ファンにはたまらないものがあり、この映画はそんなオーちゃんをフル回転させた素晴らしい映画でした。
　ピッチリ横分けにした頭も、理解に苦しむ歩き方も、ギリギリな喋り方も、 そして何より大好きな汗にまみれて団地の住民運動に精を出す姿はオーちゃんの集大成とも言え、 とてつもなく贅沢なものを見せられた気分になりました。
　オジさん世代がハニーに萌える中、おばちゃんはオーちゃんに萌えちゃいそうです。