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脚本家 白坂依志夫

脚本家 白坂依志夫

1950年代後半は、まさに新世代台頭の時代であった。開高健、大江健三郎らが文壇の若き旗手として華々しく登場し、映画界では中平康、増村保造がニュー・ウェーブの新鋭と脚光を浴びた。
そして、この男もまた――。白坂依志夫
いた知性と、徹底したモダニズム。戦後日本映画を刷新した天才脚本家、その創作の軌跡をたどる7週間。

白坂依志夫
1932年東京生まれ。中学時代から脚本家の父(故・八住利雄氏)の仕事を手伝い始める。早稲田大学文学部中退後、55年、大映多摩川撮影所と脚本家として契約。57年に田中重雄監督の『永すぎた春』で認められ、若い世代の目を通したシナリオで注目を浴びる。特に増村保造監督とのコンビで好評を博し、数多くの名作を発表した。

トークイベント
6月14日(土)19:00『愛の嵐の中で』上映終了後 小松承靖監督×白坂依志夫さん
6月29日(日)15:00 『素晴らしい悪女』終了後 恩地日出夫監督×白坂依志夫さん
7月5日(土)19:30 『大地の子守歌』終了後 藤井浩明さん×白坂依志夫さん

料金
一般/1,200円 シニア・学生/1,000円 会員/800円 水曜日サービスデー/1,000円均一
http://www.laputa-jp.com/
■午前10時15分より当日の全回分の整理番号付き入場券を発売
■定員48名 ■上映開始後10分を過ぎての入場は不可
■作品により画像、音声が必ずしも良好でない場合があります。

2008年5月18日(日)~7月5日(土)まで上映
※ただし6月2日(月)は休館

スケジュール

5月18日(日)~20日(火)
1:00 / 7:10『巨人と玩具』(1958年/監督:増村保造)
3:00『われらの時代』(1959年/監督:蔵原惟繕) 5:00『氾濫』(1958年/監督:増村保造)

5月21日(水)~24日(土)
1:00『われらの時代』 3:00『氾濫』 5:10『閉店時間』(1962年/監督:井上梅次)
7:20『頑張れ!日本男児』(1970年/監督:石田勝心)

5月25日(日)~27日(火)
12:40『閉店時間』 2:50『頑張れ!日本男児』 4:40『けものみち』(1965年/監督:須川栄三)
7:40『女房を早死にさせる方法』(1974年監督:児玉進)

5月28日(水)~31日(土)
12:40『けものみち』 3:40『女房を早死にさせる方法
5:30『偽大学生』(1960年/監督:増村保造) 7:30『でんきくらげ 可愛い悪魔』(1970年/監督:臼坂礼次郎)

6月1日(日)・3日(火)
1:00『偽大学生』 3:00『でんきくらげ 可愛い悪魔
5:00『銀座のお姐ちゃん』(1959年/監督:杉江敏男) 7:00『完全な遊戯』(1958年/監督:舛田利雄)

※6月2日(月)は休館。

6月4日(水)~7日(土)
1:00『銀座のお姐ちゃん』 3:00『完全な遊戯
5:00『野獣死すべし』('59)(1959年/監督:須川栄三) 7:00『影の爪』(1972年/監督:貞永方久)

6月8日(日)~10日(火)
1:00『野獣死すべし』('59) 3:00『影の爪
5:00『永すぎた春』(1957年/監督:田中重雄) 7:10『黒の超特急』(1964年/監督:増村保造)

6月11日(水)~14日(土)
1:00『永すぎた春』 3:10『黒の超特急
5:10『私は負けない』(1966年/監督:井上昭) 7:00『愛の嵐の中で』(1978年/監督:小谷承靖)
6月14日(土)19:00 『愛の嵐の中で』上映終了後トークショー開催。
ゲスト:小松承靖監督×白坂依志夫さん

6月15日(日)~17日(火)
1:00『私は負けない』 3:00『愛の嵐の中で』 5:00『動脈列島』(1975年/監督:増村保造)
7:30『』(1963年/監督:増村保造・吉村公三郎・衣笠貞之助)※16mm

6月18日(水)~21日(土)
1:00『動脈列島』 3:30『』 5:30『暖流』('57)(1957年/監督:増村保造)
7:30『最高殊勲夫人』(1959年/監督:増村保造)

6月22日(日)~24日(火)
1:00『暖流』('57) 3:00『最高殊勲夫人』 5:00『好色一代男』(1961年/監督:増村保造)
7:00『盲獣』(1969年/監督:増村保造)

6月25日(水)~28日(土)
1:00『好色一代男』 3:00『盲獣』 5:00『大空に乾杯』(1966年/監督:斎藤武市)
7:00『素晴らしい悪女』(1963年/監督:恩地日出夫)

6月29日(日)~7月1日(火)
1:00『大空に乾杯』 3:00『素晴らしい悪女』 5:00『うるさい妹たち』(1961年/監督:増村保造)
7:10『日本人のへそ』(1977年/監督:須川栄三)
6月29日(日)15:00 『素晴らしい悪女』終了後トークショー開催。
ゲスト:恩地日出夫監督×白坂依志夫さん

7月2日(水)~5日(土)
12:50 / 7:30『大地の子守歌』(1976年/監督:増村保造) 3:10『うるさい妹たち
5:20『日本人のへそ
7月5日(土)19:30 『大地の子守歌』終了後トークショー開催。
ゲスト:藤井浩明さん×白坂依志夫さん

上映タイトル一覧
5月18日(日)~20日(火)

巨人と玩具 ( 1958年[S33]/大映東京/カラー/95分 )

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:開高健/撮影:村井博/音楽:塚原哲夫
■出演:川口浩、野添ひとみ、高松英郎、小野道子、伊藤雄之助、山茶花究

「若気のいたり、というところじゃないでしょうか?」
製菓会社の敏腕宣伝課長とその部下が、街で拾った小娘をキャンペーンガールに起用。彼女は瞬く間にスターとなるが…。巨大消費社会を痛烈に風刺した開高健の同名小説を映画化。時代を開く新感覚の日本映画誕生と注目を集めた。

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5月18日(日)~24日(土)

われらの時代 ( 1959年[S34]/日活/白黒/97分 )

■監督:蔵原惟繕/脚本:白坂依志夫/原作:大江健三郎/撮影:山崎善弘/音楽:佐藤勝
■出演:長門裕之、小高雄二、渡辺美佐子、吉行和子、小泉静夫、金子信雄

「原作には、天皇を暗殺しようって青年が出てくる。極めてヤバイ…。」
当時、文壇の若きリーダーだった大江健三郎の書きおろし長篇小説を映画化。はたして青年達に希望はあるのか――。六○年安保を前に、屈折した若者達の生態を描く。"天皇暗殺"は日活社長・堀久作の猛反対により設定変更。

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5月18日(日)~24日(土)

氾濫 ( 1959年[S34]/大映東京/カラー/98分 )※16mm

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:伊藤整/撮影:村井博/音楽:塚原哲夫
■出演:佐分利信、沢村貞子、若尾文子、川崎敬三、叶順子、船越英二、左幸子

「伊藤整さんからお褒めの言葉をいただいた。非情によくできたシナリオである、と。」
ある発明によって一技術者から重役に登用された男の一家に、アンバランスな狂躁の日々がやってくる――。原作者自身が映画化不可能と述べた長篇小説を、増村×白坂コンビが綴密な構成でみごとな群像劇に仕上げた。

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5月21日(水)~27日(火)

閉店時間 ( 1952年[S37]/大映東京/カラー/100分 )

■監督:井上梅次/脚本:白坂依志夫/原作:有吉佐和子/撮影:中川芳久/美術:間野重雄/音楽:中村八大
■出演:若尾文子、野添ひとみ、江波杏子、川口浩、川崎敬三

「君、よく書くなア、閉店開店なんて、と市川崑さんに言われました。」
呉服売場の紀美子、食品売場の節子、エレベーターガールのサユリ。都内のデパートに勤める三人のBGが繰り広げる恋愛模様を描いたもの。有吉佐和子の読売新聞連載小説を映画化したもので、豪華女優陣か画面に華々しく咲く。

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5月21日(水)~27日(火)

頑張れ!日本男児 ( 1970年[S45]/東宝/カラー/83分 )

■監督:石田勝心/脚本:白坂依志夫/原作:野坂昭如/撮影:志賀邦一■音楽:真鍋理一郎
■出演:藤岡琢也、白川由美、小沢昭一、春川ますみ、高橋紀子

「原作は野坂昭如の『アメリカひじき』。だけど、妙な題名つけてねえ。」
米国人老夫婦を家に迎えることになった中年男のアタフタを描く。石田勝心の監督昇進第一作で、藤岡琢也のCM制作業者と小沢昭一の売れない作家コンビは絶妙。当時の風俗もちりばめて、力ある笑いを呼びおこす。

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5月25日(日)~31日(土)

けものみち ( 1965年[S40]/東宝/白黒/140分 )

■監督・脚本:須川栄三/脚本:白坂依志夫/原作:松本清張/撮影:福沢康道/音楽:武満徹
■出演:池内淳子、小林桂樹、池部良、小沢栄太郎、伊藤雄之助

「わりにしっかりした映画でしたね。長いけど。」
不幸な境遇から逃れるために夫を殺し、けものみちに迷いこんだ女・民子。様々な男に弄ばれながら、情欲に狂い、底知れぬ渦に巻きこまれていく…。松本清張が週刊新潮に連載、凄まじい愛欲描写で話題を呼んだベストセラーの映画化。

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5月25日(日)~31日(土)

女房を早死にさせる方法 ( 1974年[S49]/東京映画/カラー/86分 )

■監督:児玉進/脚本:白坂依志夫/原作:石垣純二/撮影:山田一夫/音楽:八木正生
■出演:夏木陽介、赤座美代子、大矢茂、平田昭彦、司美智子、田武謙三、十失久雄

「はやくに亡くなった、児玉さんという監督。面白い感覚のひとだったけど。」
結婚七年目で倦怠期を迎えた俊一と弓子の夫婦。そんな折、元同僚から“女房をジワジワ殺す完全犯罪のあの手この手"を伝授された俊一は…。日常生活における夫婦のあれやこれやを描いた軽妙酒脱な好篇。

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5月28日(水)~6月1日(日)・3日(火)

偽大学生 ( 1960年[S35]/大映東京/白黒/94分 )

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:大江健三郎/撮影:村井博/美術:渡辺竹三郎
■出演:若尾文子、藤巻潤、ジェリー藤尾、船越英二、三田村元、高松英郎、伊丹一三

「最初は市川崑さんがみつけてきて。」
原作は大江健三郎の『偽証の時』。学生運動というエネルギーの奔流を、青春の光と影の両面から描く。若尾文子が扮した女学生は原作にはなく、増村保造が監督するにあたって、白坂依志夫が新たに書き加えたもの。

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5月28日(水)~6月1日(日)・3日(火)

でんきくらげ可愛い悪魔 ( 1970年[S45]/大映東京/カラー/83分 )

■監督:臼坂礼次郎/脚本:白坂依志夫、安本莞二/撮影:上原明/美術:間野重雄/音楽:八木正生
■出演:渥美マリ、笠原玲子、金子研三、草野大悟、森矢雄二

「三日か、四日で書いてくれって…。忘れもしない。」
姉を頼って上京した自由奔放な娘・ゆみはミュージカルのオーディションを受けるも不合格。憂さ晴らしに出かけたゴーゴースナックでモデルにスカウトされるが…。渥美マリ主演、軟体動物シリーズの一篇。当時の風俗も楽しめる。

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6月1日(日)・3日(火)~7日(土)

銀座のお姐ちゃん ( 1959年[S34]東宝/カラー/97分 )

■監督:杉江敏男/脚本:白坂依志夫/撮影:完倉泰一/美術:河東安英/音楽:神津善行
■出演:団令子、中島そのみ、重山規子、仲代達矢、山田真二、江原達怡、上原謙

「当時はピチピチだった三人娘も、死んだり、婆サンになってしまって…。」
現代っ子三人娘の歯切れのいい青春模様をコミカルなタッチでとらえた「お姐ちゃん」シリーズ第二弾。出版社に勤める涼子、社長令獲の園江、モデルの季里子は大の仲良し。しかし、涼子が好きになったのは園江の父だった!

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6月1日(日)・3日(火)~7日(土)
完全な遊戯

完全な遊戯 ( 1958年[S33]/日活/白黒/93分 )

■監督:舛田利雄/脚本:白坂依志夫/原作:石原慎太郎/撮影:横山実/音楽:真鍋理一郎、河辺公一
■出演:小林旭、芦川いづみ、葉山良二、岡田真澄、武藤章生、白木マリ

「PTAのおばさん達がぶっ飛ぶような映画つくってよ、って都知事がいうんです。」
何不自由なく暮らしているボンボン学生達が、ゲーム感覚ではじめた競輪詐欺。しかし、ノミ屋の妹を誘拐したことから歯車は狂いはじめる…。石原慎太郎の短篇をもとに、太陽族の終点を描いた異色青春映画。

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6月4日(水)~10日(火)
野獣死すべし

野獣死すべし ( 1959年[S34]/東宝/白黒/95分 )

■監督:須川栄三/脚本:白坂依志夫/原作:大藪春彦/撮影:小泉福造/音楽:黛敏郎
■出演:仲代達矢、小泉博、団令子、佐藤允、白川由美、東野英治郎、白坂依志夫

「須川ちゃんに誘われて出演も。僕、もっと若い頃に芝居やってたこともあるんですよ。」
勤勉で誠実、しかも秀才と折り紙つきの大学院生が完全犯罪に異常な興味を抱き、次々と罪{おかしていく――。大藪春彦の処女小説を映画化したもので、スタッフ、キャストともに若い才能が集結。ピカレスク・ロマンの傑作と話題に。

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6月4日(水)~10日(火)

影の爪 ( 1972年[S47]/松竹/カラー/90分 )

■監督:貞永方久/脚本:白坂依志夫、大野靖子、桂千穂/原作:シャーロット・アームストロング/撮影:加藤正幸
■出演:岩下志麻、香山美子、井上孝雄、鈴木光枝、松橋登

「東宝の藤本真澄さんが、麻丘ルリ子と司葉子の顔合せで何かできないかって。」
企画は一旦流れたものの、篠田正浩に脚本を送ったことから松竹で映画化されることになったという女の情念サスペンス。交通事故の加害者と被害者遺族の同居生活という異常な状況が、新たな事件をひきおこしていく…。

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6月8〔日]~14日(土)
永すぎた春

永すぎた春 ( 1957年[S32]/大映東京/カラー/98分 )

■監督:田中重雄/脚本:白坂依志夫/原作:三島由紀夫/撮影:渡辺公夫/音楽:古関裕而
■出演:若尾文子、川口浩、滝花久子、船越英二、見明凡太郎、沢村貞子

「うわー、これをどうして画にしていくのかなって…。書きがいがありましたね。」
三島由紀夫の同名小説を引画化。家柄の違いを乗りこえて婚約した男女の、永すぎた婚約期問中の思わぬ波紋、青春の倫理課題を描いた問題作。白坂依志夫による絶妙な台詞廻しのもと、若尾文子が微妙に揺れる女心を好演。

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6月8〔日]~14日(土)
黒の超特急

黒の超特急 ( 1964年[S39]/大映東京/白黒/93分 )

■監督・脚本:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:梶山季之/撮影:小林節雄/美術:下河原友雄/音楽:山内正 ■出漬:田宮二郎、藤由記子、船越英二、加東大介

「書ききっぱなしで増さんに渡しちゃった。手をいれてくれて。だから、ちょっと骨張ってるよね。」
タイトルに"黒"を冠したスリラー・アクション・シリーズの第十一作にして最終作。原作は梶山李之の『夢の超特急』。罠には罠を、悪には悪を――。新幹線建設をめぐる黒い陰謀と、それに挑む青年不動産業者の戦いを描く。

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6月11日(水)~17日(火)

私は負けない ( 19666年[S41]/大映京都/カラー/84分 )

■監督:井上昭/脚本:白坂依志夫/原作:源氏鶏太/撮影:竹村康和/美術:上里忠男
■出演:安田道代、青山良彦、船越英二、万代峯子、明星雅子、坂本スミ子

「モスクワ映画祭でグランプリとったそうですが…。」
理由あって幼い頃から祖母の傍で暮らしていた有子は、祖母の死を機に父のもとへ。継母や義姉に虐げられながらも、決してくじけず、力強く生きていく――。源氏鶏太原作『青空娘』の再映画化。舞台が大阪へと変更されている。

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6月11日(水)~17日(火)

愛の嵐の中で ( 1978年[S53]/東京映画、サンミュージック/カラー/94分 )

■監督:小谷承靖/脚本:白坂依志夫、安本莞二/撮影:上田正治/音楽:渡辺岳夫
■出演:桜田淳子、篠田三郎、中村敦夫、夏純子、田中邦衛、地井武男、岸田森

「この頃の淳子チャンは可愛かったですね。肌が真っ白で。」
讐察署の死体安置所で、変わりはてた姿の姉と再会した夏子。讐察は自殺と断定。疑問を抱いた彼女は、真相をつきとめようと行動を開始した――。都会の暗闇に舞う哀しい愛のミステリー。人気アイドル・桜田淳子か熱演をみせる。

6月14日(土)19:00 『愛の嵐の中で』上映終了後トークショー開催。
ゲスト:小松承靖監督×白坂依志夫さん

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6月15日(日)~21日(土)

動脈列島 ( 1975年[S50]/東京映画/カラー/121分 )

■監督・脚本:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:清水一行/撮影:原一民/音楽:林光
■出演:田宮二郎、近藤正臣、関根恵子、梶芽衣子、山村聰、平田昭彦、井川比佐志

「なんだか、妨害が多かったですよ。新幹線線を爆破するなんて駄目だって。」
新幹線がもたらす公害に抗議し、これを爆破せんとする若者と、阻止しようとする警察側との息詰まる駆けひき――。清水一行の日本推理作家協会賞受賞作を映画化した社会派サスペンス。近藤正臣が迫真の演技をみせる。

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6月15日(日)~21日(土)

嘘(第1話プレイガール、第2話社用2号、第3話女体) ( 1963年[S38]/大映東京/カラー/99分 )※16mm

■監督:増村保造、吉村公三郎、衣笠貞之助/脚本:白坂依志夫、笠原良三、新藤兼人
■出演:(第1話)滝瑛子、ジェリー藤尾(第2話)叶順子、川崎敬三(第3話)乙羽信子

「オムニバスは客が来ないと言われてましたが、これは大入満員で…。」
タイトルどおり「嘘」にまつわるエピソードを綴った短編集。自坂依志夫は第一話「プレイガール」(監督:増村保造)の脚本を担当。四人のボーイフレンドとかけもちでつきあう短大生が真実の愛に目覚めていく。

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6月18日(水)~24日(火)

暖流 ( 1957年[S32]/大映東京/カラー/94分 )

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:岸田国士/撮影:村井博/音楽:塚原哲夫
■出演:根上淳、野添ひとみ、左幸子、船越英二、品川隆二、小川虎之助、村田知英子

「増さんからぶ厚い小説渡されたんですよ。キミがかくなら、オレとるからって。」
私立病院経営をめぐってのいざこざを背景に、再建を担う青年、彼を慕う看証婦、美貌の院長令嬢の恋の葛藤を描いたもの。吉村公三郎による古典的なメロドラマを、斬新な手法で再映画化。左幸子の看護婦が鮮烈な印象を残す。

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6月18日(水)~24日(火)

最高殊勲夫人 ( 1959年[S34]/大映東京/カラー/95分 )

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:源氏鶏太/撮影:村井博/音楽:塚原哲夫
■出演:若尾文子、川□浩、船越英二、近藤美恵子、金田一敦子、丹阿弥谷津子

「やっぱり、増村という人はうまいですよね。」
野々宮家の姉妹と三原家の御曹司兄弟はそれぞれスムーズな恋で結婚にゴールイン。両家は残った末娘と三男を結ぴつけようと画策するが…。若尾文子川口浩を中心とした登場人物のやりとりが楽しい痛快ラブ・コメディ。

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6月22日(日)~28日(土)
好色一代男

好色一代男 ( 1961年[S36]/大映京都/カラー/92分 )

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:井原西鶴/撮影:村井博/美術:西岡善信
■出演:市川雷蔵、若尾文子、中村玉緒、船越英二、水谷良重、近藤美恵子、浦路洋子

「当時、雷蔵に現代劇を頼まれて。殺人犯の永山則夫はどうかって。彼もノッてたけど。」
女は抱くもの、口説くもの!女体遍歴に命を賭けた男の一生――。井原西鶴の名作をフレッシュな感覚の時代劇に仕上げようと、増村X白坂の新鋭コンビが起用された。時代劇でも変わらぬスピード感が増村らしい快作。

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6月22日(日)~28日(土)

盲獣 ( 1969年[S44]/大映東京/カラー/84分 )

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:江戸川乱歩/撮影:小林節雄/美術:間野重雄
■出演:船越英二、緑魔子、千石規子

「あの頃、このぐらい大胆にやった作品ってなかったから。」
美しい肢体を持つモデルの女、彼女の肉体に魅せられた盲目の芸術家、そして、その母親。登場人物、たった三人。密室で繰り広げられる 禁断の倒錯愛――。江戸川乱歩原作の猟奇の世界を極限まで描いた異色作。

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6月25日(水)~7月1日(火)

大空に乾杯 ( 1966年[S41]/日活/カラー/97分 )

■監督:斎藤武市/脚本:白坂依志夫、中野顕彰/原作:若山三郎/撮影:萩原憲治
■出演:吉永小百合、浜田光夫、十朱幸代、広瀬みさ、和泉雅子、平田大三郎、葉山良二

「大ヒットしたんですけど、ヘンな映画があたるんだな~と思って。」
吉永小百合が新米スチュワーデスに扮し、彼女をみそめた金持ちの御曹司と、植物研究に情熱を燃やす大学生を相手に明るいラブ・ロマンスを繰り広げる。吉永の爽やかな魅力が存分に発揮された青春明朗娯楽篇。

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6月25日(水)~7月1日(火)

素晴らしい悪女 ( 1963年[S38]/東宝/白黒/89分 )

■監督:恩地日出夫/脚本:白坂依志夫/原作:石原慎太郎/撮影:内海正治/音楽:武満徹
■出演:団令子、久保明、タロー関本、田村奈己、鹿内タカシ、宮口精二

「これも都知事の原作。この頃は同年代の人達がよく集まってました。」
複数の金持ちパトロンを適当にあしらい、自由奔放に生きる女・ミカ。そんな彼女の生き方に、同じアパートに住む葉介は憧れを抱き…。原作、脚本、監督に昭和七、八年生まれの穎才トリオ。団令子を素材に悪女の魅力をえぐりだす。

6月29日(日)15:00 『素晴らしい悪女』終了後トークショー開催。
ゲスト:恩地日出夫監督×白坂依志夫さん

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6月29日(日)~7月5日(土)

うるさい妹たち ( 1961年[S36]/大映東京/白黒/96分 )

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:五味康祐/撮影:小林節雄/音楽:真鍋理一郎
■出演:川口浩、仲宗根美樹、江波杏子、岩崎加根子、ミッキー・カーチス

「不良少年少女もの。太陽族が今頃、オバケになってでてきたって言われましてね。」
五味康祐の小説を増村X白坂のコンビで映画化。六本木で夜毎遊びまわる若者達の奔放な生態を描きながら、体制に組みこまれていくブルジョワ不良少年少女と、なお反逆して生き抜こうとする貧しい若者達の姿が対比される。

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6月29日(日)~7月5日(土)
日本人のへそ

日本人のへそ ( 1977年[S52]/須川栄三プロ、ATG/カラー/102分 )

■監督:須川栄三/脚本:白坂依志夫/原作:井上ひさし/撮影:逢沢譲/音楽:服部公一
■出演:緑魔子、美輪明宏、佐藤蛾次郎、草野大悟、なべおさみ、三谷昇、小松方正

「なにしろ、美輪明宏が男装ででてるんですよ。」
ある教授の指導のもと吃音矯正の告白劇が行われる。本日の主役は元浅草のストリッパー・ヘレン天津――。東宝を離れた須川栄三がATGとの提携で撮りあげた、仕掛け満載、異色の爆笑ミュージカル・ミステリー。キャスティングも絶妙。

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7月2日(水)~5日(土)

大地の子守歌 ( 1976年[S51年]/行動社、木村プロ/カラー/111分 )

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:素九鬼子/撮影:中川芳久/音楽:竹村次郎
■出演:原田美枝子、灰地順、賀原夏子、佐藤佑介、田中絹代

「原田君は十六歳のデビューで、主演女優賞を総ナメにしました。」
十三歳にして売春宿に売られた少女が、過酷な運命に耐え、生き抜いていく姿を描いた衝撃の感動作。当時、無名の新人だった原田美枝子が、女主人公・りんの波瀾万丈の人生をダイナミックに演じきり、高く評価された。

7月5日(土)19:30 『大地の子守歌』終了後トークショー開催。
ゲスト:藤井浩明さん×白坂依志夫さん

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料金

一般/1,200円 シニア・学生/1,000円 会員/800円 水曜日サービスデー/1,000円均一
■午前10時15分より当日の全回分の整理番号付き入場券を発売。 ■定員48名
■上映開始後10分を過ぎての入場は不可。
■作品により画像、音声が必ずしも良好でない場合があります。
http://www.laputa-jp.com/

2008年5月18日(日)~7月5日(土)まで上映
※ただし6月2日(月)は休館

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「大空に乾杯」収録
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2008/05/18/04:35 | トラックバック (0)
ラピュタ阿佐ヶ谷
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