美術監督特集2007
映画美術に焦点を当てた特集上映も
今年で3回目を迎えます。
映画美術の不思議さ、魔術、テクニック、
嘘と真実にいつも引き込まれてしまいます。
毎年、美術デザイナーのトークショーや
通路でのデザイン画や図面の展示も好評です。
今年は時代劇の美術の魅力や活躍している
女性デザイナーの感性なども
感じて頂きたいと思います。
この機会に是非、スクリーンで映画美術をご堪能下さい。
料金
当日券:一般・学生 1,200円/シニア 1,000円/2回券:2,000円/3回券 3,000円/会員:900円
企画協力:(協)日本映画・テレビ美術監督協会
各回入替制
http://www.cinekita.co.jp/
2007年12月1日(土)~12月28日(金)まで上映
第一週 時代劇の美
12月1日~7日 12:00~「怪談」 15:20~「大江戸五人男」 17:50~「沓掛時次郎 遊侠一匹」
第二週 女性が創りだす美術
12月8日~14日 12:30~「理髪店主のかなしみ」 14:30~「M/OTHER」 17:20~「幻の光」
第三週 名匠・間野重雄
12月15日~21日 13:30~「貴族の階段」 15:40~「氷点」17:40~「東京夜曲」
第四週 映画美術の熱
12月22日~28日 13:00~「白痴」 15:40~「凶気の桜」 18:00~「青い春」
トークショー 聞き手:大久保賢一さん(映画評論家)
12月7日(金) 「沓掛時次郎 遊侠一匹」上映後 ゲスト:井川徳道さん
12月14日(金)「幻の光」上映後 ゲスト:部谷京子さん
12月21日(金)「東京夜曲」上映後 ゲスト:間野重雄さん
■入場整理券配布時間(当日のみ)
12/7(金) 11:45~ 12/14(金) 12:15~ 12/21(金) 13:15~
第1週 時代劇の美
「怪談」( 1965年/文芸プロダクション=にんじんくらぶ/161分版 )
■製作:若槻繁 監督:小林正樹 原作:小泉八雲 脚本:水木洋子 撮影:宮島義勇 美術:戸田重昌 音楽:武満徹■出演:新珠三千代/渡辺美佐子/三國連太郎/仲代達矢/岸恵子/望月優子/中村賀津雄/丹波哲郎/志村喬/中村翫右衛門
日本に帰化したイギリスの文学者・小泉八雲ことラフカディオ・ハーンが書いた日本怪談の連作の中から、4編を選んで映画化したオムニバス作品。壮大なセットで幻想的な美しさを表現した芸術作品。
「大江戸五人男」( 1951年/松竹/132分/白黒 )
■監督:伊藤大輔 脚本:八尋不二/柳川真一/依田義賢 撮影:石本秀雄 美術:角井平吉■出演:阪東妻三郎/市川右太衛門/山田五十鈴/高峰三枝子/月形龍之介/高橋貞二/高田浩吉/三島雅夫
松竹映画30周年記念として製作された豪華絢爛の大江戸絵巻。元禄時代の芝居小屋「山村座」を原寸大に建築し、また水野邸大書院、奥座敷は2ステージ打ち抜きの巨大セットで撮影されている。
「沓掛時次郎 遊侠一匹」
( 1966年/東映/90分 )
■監督:加藤泰 原作:長谷川伸 脚本:掛札昌裕/鈴木尚之 撮影:古谷伸 美術:井川徳道 音楽:斉藤一郎■出演:中村錦之助/池内淳子/東千代之介/渥美清/清川虹子/三原葉子
股旅映画の最高傑作。恩義のために斬った男の女房、子どもを連れて故郷の沓掛村に向かった時次郎が、ヤクザ渡世の掟の愚かさを知りつつ、瀕死の重病にかかった男の女房のために戦いの中に自ら飛び込んでいく。
(c) 1966東映2月7日(金)上映後トークショーあり
■入場整理券配布時間(当日のみ)11:45~
大久保賢一さん(映画評論家)×井川徳道さん
第2週 女性が創りだす美術
「理髪店主のかなしみ」
( 2002年/吉本興業=オメガ・ピクチャーズ=ケイエスエス/97分 )
■監督:廣木隆一 脚本:及川章太郎 撮影:鈴木一博 美術:松本知恵 音楽:TATSUYA■出演:田口トモロヲ/須之内美帆子/柄本明/ひふみかおり/千原靖史/綾田俊樹/みのすけ
性的な倒錯の世界にのめり込む人々と、その哀しみや悦びを描いた衝撃的フェティッシュ ムービー。脚フェチ・マゾヒスティックの理髪店主の前に、麗子という美しい女神が現れ 、彼の妄想は膨れ上がる。
「M/OTHER」( 1998年/WOWOW=バンダイビュジュアル/147分 )
■監督:諏訪敦彦 撮影:猪本雅三 音楽:鈴木治行 美術:林千奈■出演:三浦友和/渡辺真起子/高橋隆大/梶原阿貴/石井育代/石井棒/石井椋
自由を束縛することなく暮らしてきた二人。そんな二人の生活をある電話が一変させ、家 族の役割、生き方、他者との関わり方を見つめ直すことになる。構成台本はあるがシナリ オがないスタイルで撮影されている。
(c) 1998 WOWOW/BANDAI VISUAL「幻の光」( 1995年/テレビマンユニオン/110分 )
■製作:重延浩 監督:是枝裕和 原作:宮本輝 脚本:荻田芳久 撮影:中堀正夫 美 術:部谷京子 音楽:チェン・ミンジャン■出演:江角マキコ/内藤剛志/浅野忠信/木内みどり/柄本明/赤井英和/市田ひろみ/寺田農/大杉漣
ゆみ子は12歳の時に祖母が失踪し、25歳の時には幸せな生活を送っていた夫・郁夫が自殺するという経験を持つ。なぜ、ふたりを止めることはできなかったのか、ひとりの女性の“喪失から再生”の物語。
12月14日(金)上映後トークショーあり ■入場整理券配布時間(当日のみ)12:15~
大久保賢一さん(映画評論家)×部谷京子さん
第3週 名匠・間野重雄
昭和2年東京都生まれ。昭和24年大映東京撮影所美術部入社。
主な作品に「白い巨塔」「金環食」「不毛地帯」「傷だらけの山河」「アナザーウェイ」など。
「貴族の階段」( 1959年/大映/115分 )
■監督:吉村公三郎 原作:武田泰淳 脚本:新藤兼人 撮影:中川芳久 音楽:黛敏郎 美術:間野重雄■出演:森雅之/叶順子/金田一敦子/本郷功次郎/滝沢修/志村喬
貴族・西の丸秀彦は軍部から強力な誘いを受けていた。一方、その息子である義人は節子という女に恋していたが、実は節子は秀彦を慕い……。背景にある二・二六事件を、義人の妹の日記という形で描いている。
「氷点」( 1966年/大映/97分/白黒 )
■監督:山本薩夫 原作:三浦綾子 脚本:水木洋子 撮影:中川芳久 美術:間野重雄 音楽:池野成■出演:若尾文子/安田道代/船越英二/山本圭/津川雅彦/成田三樹夫
幼い娘を殺された水口は、そうなったのは妻が浮気をしていたからだと信じ、妻への復讐として犯人の子を養女にし、養女は美しく成長する。水口の家庭で、複雑で異常な愛憎の絡み合いが繰り広げられる。
「東京夜曲」( 1997年/株式会社衛星劇場=株式会社近代映画協会/87分 )
■監督:市川準 脚本:佐藤信介 撮影:小林達比古 音楽:清水一登/れいち■出演:長塚京三/倍賞美津子/桃井かおり/上川隆也/はやし・こば/朝霧鏡子/花沢徳衛/七尾伶子/安部聡子/松重豊
数年前に、妻の久子や家族を置いて家を出ていった浜中が東京の片隅にある上宿商店街にふらりと舞い戻ってきた。久子に密かに思いを寄せていた青年、朝倉はそんな彼が許せず、過去を調べ始めた……。
12月21日(金)上映後トークショーあり ■入場整理券配布時間(当日のみ)13:15~
大久保賢一さん(映画評論家)×間野重雄さん
第四週 映画美術の熱
「白痴」( 1999年/手塚プロダクション/146分 )
■製作:松谷孝征 監督・脚本:手塚眞 原作:坂口安吾 撮影:藤澤順一 美術:磯見俊裕 音楽:橋本一子■出演:浅野忠信/甲田益也子/草刈正雄/橋本麗香/藤村俊二/江波杏子/松岡俊介
封建的なメディアの世界と白痴の女サヨの間で翻弄されゆく青年伊沢の孤独な姿が、イマジネーション溢れる映像美で描かれてゆく。撮影では新潟に作られた巨大な街のオープンセットを爆破炎上させた。
「凶気の桜」( 2002年/東映=テレビ朝日=東映ビデオ/122分 )
■監督:薗田賢次 原作:ヒキタクニオ 脚本:丸山昇一 撮影:仙元誠三 美術:佐々木尚 音楽:k DUB SHINE■出演:窪塚洋介/高橋マリ子/RIKIYA/須藤元気/原田芳雄/江口洋介
渋谷で若きナショナリストの結社「ネオ・トージョー」が誕生した。白い戦闘服を纏った彼らは半端な不良どもを狩っていく……。渋谷の街とともに衣装・小道具・美術がこの作品世界を作り込んでいった。
(c)2002「凶気の桜」製作委員会「青い春」( 2002年/「青い春」製作委員会/83分 )
■監督・脚本:豊田利晃 原作:松本大洋 撮影:笠松則道 美術:原田満生 音楽:上田ケンジ■出演:松田龍平/新井浩文/高岡蒼佑/山崎裕太/忍成修吾/塚本高史
退屈な日々をやり過ごす高校3年生の春を、新世代の群像として鮮烈に描いた作品。「登場人物達にとって屋上は聖域のはず、とすれば彼らだけの最屋上が有るべきだ。」と屋上にもう一つ最屋上を作って撮影された。
配給:ゼアリズエンタープライズ料金
当日券:一般・学生 1,200円/シニア 1,000円/2回券:2,000円/3回券 3,000円/会員:900円
企画協力:(協)日本映画・テレビ美術監督協会
各回入替制
2007年12月1日(土)~12月28日(金)まで上映
主なキャスト / スタッフ
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