水の娘 LA FILLE DE L’EAU ( 70分・35mm・無声・白黒 )

'24仏(脚)ピエール・レストランゲス(撮)ジャン・バシュレ、アルフォンス・ジボリ(美)ジャン・ルノワール(出)カトリーヌ・ヘスリング、ピエール・フィリップ、ピエール・シャンパーニュ、モーリス・トゥーゼ、ジョルジュ・テロフ、マダム・フォッケンベルク

水辺に暮らす娘(C・ヘスリング)は父も家も失って、森の中で倒れてしまうが、そこを一人の紳士に助けられる。妻のC・ヘスリングを有名にするために作ったルノワールの初監督作品だが、シュールレアリスムを彷彿とさせるシーンなどもあって、興味深い。

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女優ナナ NANA ( 148分・35mm・無声・白黒 )

'26仏(原)エミール・ゾラ(脚)ピエール・レストランゲス(撮)エドモン・コーウィン、ジャン・バシュレ(美)ロベール＝ジュール・ガルニエ(出)カトリーヌ・ヘスリング、ジャン・アンジェロ、ヴェルナー・クラウス、レイモン・ゲラン＝カトラン、ジャクリーヌ・フォルザーヌ、ヴァレスカ・ゲルト、ピエール・フィリップ

ゾラの自然主義の名作として知られる「女優ナナ」を原作に、次々に男を虜にしては身を破滅させる娼婦上がりの女性(C・ヘスリング)が描かれる。ほとんどがドイツで撮影されたこともあり、ドイツ表現主義的な雰囲気が作品全体を覆っている。

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チャールストン SUR UN AIR DE CHARLESTON ( 25分・35mm・無声・白黒 )

’27仏(原)(出)アンドレ・セール(脚)(出)ピエール・レストランゲス(撮)ジャン・バシュレ(出)カトリーヌ・ヘスリング、ジョニー・ヒギンズ、ピエール・ブロンベルジェ、ジャン・ルノワール

未来のパリが舞台。“文明の発達したアフリカ”から“未開のパリ”へやってきた黒人の探検家に、C・ヘスリング扮する踊り子がダンスを教えるという物語。ジョニー・ヒギンズの踊りが見所である。

マッチ売りの少女 LA PETITE MARCHANDE D’ALLUMETTES ( 29分・35mm・無声サウンド版・白黒 )

’28仏(共同監督)ジャン・テデスコ(原)ハンス＝クリスチャン・アンデルセン(脚)ジャン・ルノワール(撮)ジャン・バシュレ(美)エーリク・オース(出)カトリーヌ・ヘスリング、ジャン・ストルム、マニュエル・ラアビ、エイミー・ウェルズ

雪の降る夜にマッチを擦って暖を取る少女―アンデルセンの有名な童話を幻想的に映画化した作品。批評家A・バザンをして「まばゆいばかりの魅力がある」と言わしめた。

ジャン・ルノワールの演技指導 LA DIRECTION D’ACTEURS PAR JEAN RENOIR ( 23分・35mm・カラー・関連作品 )

'68仏(監)(出)ジゼル・ブロンベルジェ(撮)エドモン・リシャール(録)ルネ・フォルジェ(出)ジャン・ルノワール

ルーマー・ゴッデン(『河』の原作者)の小説の一節を使って、ルノワールが演技指導する様子を捉えた貴重なドキュメンタリー。監督は、友人であり製作者のピエール・ブロンベルジェの妻。

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のらくら兵 TIRE-AU-FLANC ( 130分・35mm・無声・白黒 )

'28仏(脚)ジャン・ルノワール、クロード・エイマン、アンドレ・セール、アルベルト・カヴァルカンティ(撮)ジャン・バシュレ、P・アングスビュルグ(美)エーリク・オース(出)ジョルジュ・ポミエ、ミシェル・シモン、フリデット・ファトン、フェリックス・ウダール、ジャンヌ・エルブラン、ジャン・ストルム、ポール・ヴェルサ

ルノワール作品に初出演のM・シモンが、主人とともにいやいや兵役につく召使いを熱演。ルノワールは楽しさの中にほのかな切なさを交えようとしたこの作品の製作過程で、映画における自分の方向性に気付き始めたといわれている。

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素晴しき放浪者 BOUDU SAUVÉ DES EAUX ( 84分・35mm・白黒 )

'32仏(原)ルネ・フォショワ(脚)ジャン・ルノワール(撮)マルセル・リュシアン(美)ジャン・カスタニエ、ユーグ・ローラン(出)ミシェル・シモン、シャルル・グランヴァル、マルセル・エニア、セヴリーヌ・レルシンスカ、ジャン・ダステ、マックス・ダルバン、ジャン・ジュレ

セーヌ河に飛び込んだ宿無し(M・シモン)が裕福な書店の主人(C・グランヴァル)に救われ、その家に居候するうちに、自由気ままな振る舞いで一家の平穏を壊してしまう。道徳にとらわれない男が秩序ある家庭生活に巻き起こす数々の騒動を、ルノワール特有のユーモアで描き出した作品。

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ボヴァリー夫人 MADAME BOVARY ( 103分・35mm・白黒 )

'33仏(原)ギュスターヴ・フロベール(脚)ジャン・ルノワール(撮)ジャン・バシュレ(美)ロベール・ギイ、ウジェーヌ・ルリエ、ジョルジュ・ワケヴィッチ(出)ピエール・ルノワール、アリス・ティッソ、ヴァランティーヌ・テシエ、エレナ・マンソン、マックス・デアリー、ダニエル・ルクルトワ、フェルナン・ファーブル、レオン・ラリヴ、ピエール・ラルケ

結婚生活に嫌気が差して、浪費や愛人との戯れに興じる美貌の妻と、それに従うしかない気弱な夫を描くフロベールの原作を、忠実に映画化した作品。ルノワールは、兄のピエールをはじめとする演劇人たちの芝居にいたく感嘆したという。

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どん底 LES BAS-FONDS ( 82分・35mm・白黒 )

'36仏(原)マクシム・ゴーリキー(脚)エヴゲニー・ザミャーチン、ジャック・コンパネーズ(撮)フェドート・ブルガソフ、ジャン・バシュレ(美)ウジェーヌ・ルリエ、ユーグ・ロラン(音)ジャン・ヴィエネール、ロジェ・デゾルミエール(出)ルイ・ジューヴェ、ジャン・ギャバン、ジュニ・アストール、ロベール・ル・ヴィガン、アンドレ・ガブリエロ、カミーユ・ベール、レオン・ラリヴ、フェルナン・ベルシェ

落伍者たちが集まる宿から抜け出したいと願う青年(J・ギャバン)は、忍び込んだ館で自殺しようとしている主人(L・ジューヴェ)に出逢う…。ルノワール作品に初出演の舞台俳優L・ジューヴェとミュージック・ホール出身のJ・ギャバンが男の友情を対照的に表現した。

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大いなる幻影 LA GRANDE ILLUSION ( 113分・35mm・白黒 )

'37仏(脚)シャルル・スパーク、ジャン・ルノワール(撮)クリスチャン・マトラ(美)ウジェーヌ・ルリエ(音)ジョゼフ・コスマ(出)エリッヒ・フォン・シュトロハイム、ジャン・ギャバン、ピエール・フレネー、マルセル・ダリオ、ジュリアン・カレット、ガストン・モド、ジャン・ダステ、ジャック・ベッケル

第一次世界大戦の戦場を舞台に、戦争の虚しさを描いたルノワールの名作。J・ギャバン、E・V・シュトロハイムなど名優が共演している。今回上映するのは、フランス国立映画センター・アルシーブやシネマテーク・ドゥ・トゥールーズが中心になって可燃性オリジナル・ネガから復元したプリントで、本作の魅力を改めて確認できるものとなっている。

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河 THE RIVER ( 99分・35mm・カラー )

'50印＝米(原)(脚)ルーマー・ゴッデン(脚)ジャン・ルノワール(撮)クロード・ルノワール(美)ウジェーヌ・ルリエ、バンシ・チャンドラ・グプタ(出)パトリシア・ウォルターズ、ノラ・スインバーン、エズモンド・ナイト、アーサー・シールズ、トーマス・E・ブリーン、ラーダ・シュリ・ラム、スプロヴァ・ムカージー、エイドリエン・コリ

R・ゴッデンの小説を原作として、全篇インドで撮影された作品。インドに暮らす英国人一家を軸に、河とともに生きる人々の姿を描いている。本作は、ルノワールにとって初のカラー作品となっている。

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黄金の馬車 LE CARROSSE D’OR ( 102分・35mm・カラー・英語版 )

'52仏＝伊(原)プロスペル・メリメ(脚)ジャン・ルノワール、ジャック・カークランド、レンツォ・アヴェンツォ、ジュリオ・マッキ、ジネット・ドワネル(撮)クロード・ルノワール(美)マリオ・キアーリ(出)アンナ・マニャーニ、ダンカン・ラモント、オドアルド・スパダーロ、リカルド・リオリ、ポール・キャンベル、ナダ・フィオレッリ、ジョージ・ヒギンズ

18世紀初頭、南米のスペイン植民地。イタリアからやってきた劇団の花形女優(A・マニャーニ)は、みるみるうちに現地の男たちを虜にし、一座は脚光を浴びるが…。本作こそルノワールの最高傑作だと絶賛したF・トリュフォーは、題名を自らの会社名に使うほどであった。本作は英語・フランス語・イタリア語の3つのバージョンが製作されたが、今回は英語版を上映する。

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フレンチ・カンカン FRENCH CANCAN ( 102分・35mm・カラー )

'54仏＝伊(原)アンドレ＝ポール・アントワーヌ(脚)ジャン・ルノワール(撮)ミシェル・ケルベール(美)マックス・ドゥーイ(音)ジョルジュ・ヴァン・パリス(出)ジャン・ギャバン、マリア・フェリックス、フランソワーズ・アルヌール、ジャン＝ロジェ・コシモン、ジャンニ・エスポジート、フィリップ・クレー、ミシェル・ピコリ、ジャン・パレデス

モンマルトルの酒場で生き生きと踊る娘(F・アルヌール)に心を動かされた興行師(J・ギャバン)が、かつてのカンカン踊りを復活させようと「ムーラン・ルージュ」を建設する。踊り子たちのはじけるような笑顔や華やかなダンスに彩られるルノワールの代表作。

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恋多き女 ELÉNA ET LES HOMMES ( 97分・35mm・カラー )

'56仏(原)(脚)ジャン・ルノワール(脚)ジャン・セルジュ、シー・ハワード(撮)クロード・ルノワール(美)ジャン・アンドレ(音)ジョゼフ・コスマ(出)イングリッド・バーグマン、ジャン・マレー、メル・ファーラー、ジャン・リシャール、マガリ・ノエル、ジュリエット・グレコ、ピエール・ベルタン、ジャック・ジュアノー、ジャン・クローディオ、ジャン・カスタニエ

金持ち商人の求婚にあっさり応えたかと思えば、その直後には将軍を誘惑、さらには伯爵の気もひくという恋多き未亡人をI・バーグマンが演じる。この美女をめぐるロマンティック・コメディで、ルノワールは様々な権威ある者を諷刺しようとしている。

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草の上の昼食 LE DÉJEUNER SUR L’HERBE ( 92分・35mm・カラー )

'59仏(脚)ジャン・ルノワール(撮)ジョルジュ・ルクレール(美)マルセル＝ルイ・デューロ(音)ジョゼフ・コスマ(出)ポール・ムーリッス、カトリーヌ・ルーヴェル、フェルナン・サルドゥー、ジャクリーヌ・モラーヌ、ジャン＝ピエール・グランヴァル、ロベール・シャンドー、ミシュリーヌ・ギャリー、フレデリック・オブラディ、ギレーヌ・デュモン

教授の婚約を祝う昼食会で、突然巻き起こったつむじ風によって、大騒ぎが始まる。マネの名画《草上の昼食》をヒントに、父ピエール=オーギュストのアトリエがあった南仏レ・コレットで撮影された作品。父が愛した自然を自らもフィルムで描くことができたことに、ルノワールは思いがけない喜びを味わったという。

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