■■■■ INTRODUCTION ■■■■ |
『珈琲時光』――
"珈琲を味わうひと時"を意味するその言葉は、この秋、108分間の至福となってスクリーンに涼風を吹かせる。
たとえそれがプロジェクトを起動させた直接の理由だとしても、
「小津安二郎生誕100年記念作品」という仰々しい字句はこの映画に似合わない。確かに、ここでは端正な構図の画面の中、
日本の普遍的な家族の光景が描かれはする。小津がしばしば映画の主舞台に据えた「東京」が舞台になってもいる。
日常の小景が正確かつ慎重な手つきで淡々と積み重ねられてもいる。しかし、小津映画の登場人物は決して「自然体の演技」
など披露しなかったし、わずかワンショットでワンシーンを描ききってしまうことなど滅多になかった。これは侯孝賢(ホウ・
シャオシェン)という、現代を代表する優れた映画作家が、彼自身のビジョンに忠実に従って撮りあげた、みずみずしい青春/
恋愛映画なのである。 文責・膳場岳人 |
■■■■ STAFF / CREDIT ■■■■ |
監督:侯孝賢 脚本:侯孝賢、朱天文 撮影:李屏賓 録音:杜篤之 編集:廖慶松 プロデューサー:宮島秀司、廖慶松、山本一郎、小坂史子 |
■■■■ CAST ■■■■ |
一青窈 浅野忠信 小林稔侍 余貴美子 萩原聖人 主題歌:一青窈「一思案」 作詞:一青窈 作曲:井上陽水 (コロムビアミュージックエンタテイメント) 配給:松竹 宣伝:ビターズ・エンド 公式サイト ※なお本作は、9/1~9/11に開催される、 第61回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に正式出品されている。 |
主なキャスト / スタッフ
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『珈琲時光』、どこでもない不自然な空間 E cinemabourg*
ユーロ・スペースにて公開2日目の『珈琲時光』を。前日の公開初日に訪れた際、運悪く、浅野氏の舞台挨拶とバッティングしてしまい、その情報を知らなかった私は入り口まで...
Tracked on 2005/04/30(土)20:04:50
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