第76回 ゴールデン・グローブ賞 〈外国語映画賞〉ノミネート
第91回 アカデミー賞® 〈外国語映画賞〉ノミネート
カンヌ国際映画祭 2018 コンペディション部門
〈審査員賞〉〈エキュメニカル審査員賞〉受賞作品
存在のない子供たち
両親を訴えたい。こんな世の中に僕を産んだから。
わずか 12 歳で裁判を起こしたゼイン。訴えた相手は、自分の両親だ。裁判長から、「何の罪で?」と聞かれたゼインは、まっすぐ前を見つめて「僕を産んだ罪」と答えた。中東の貧民窟に生まれたゼインは、両親が出生届を出さなかったために、自分の誕生日も知らないし、法的には社会に存在すらしていない。学校へ通うこともなく、兄妹たちと路上で物を売るなど、朝から晩まで両親に働かされている。唯一の支えだった大切な妹が 11 歳で強制結婚させられ、怒りと悲しみから家を飛び出したゼインを待っていたのは、さらに過酷な“現実”だった。果たしてゼインの未来とは――。
2019年7月20日(土)、シネスイッチ銀座、
ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国公開
両親を告訴、その痛切な思いに心を揺さぶられる衝撃作!
苛烈なまでの中東の貧困と移民の問題に、一歩もひるむことなく果敢に挑んだ監督は、レバノンで生まれ育ったナディーン・ラバキー。監督・脚本・主演を務めたデビュー作『キャラメル』がいきなりカンヌ国際映画祭の監督週間で上映された逸材だ。開催中のカンヌ国際映画祭<ある視点部門>の審査員長にも就任し、今やその輝きはとどまることを知らない。
リサーチ期間に3年を費やし、監督が目撃し経験したことを盛り込んでフィクションに仕上げた。主人公ゼインを始め出演者のほとんどは、演じる役柄によく似た境遇にある素人を集めた。感情を「ありのまま」に出して自分自身を生きてもらい、彼らが体験する出来事を演出するという手法をとった結果、リアリティを突き詰めながらも、ドキュメンタリーとは異なる“物語の強さ”を観る者の心に深く刻み込む。今も全世界へと広がり続けている絶賛の波が、ついに日本へも押し寄せる。
映画『存在のない子供たち』世界難民の日、UNHCR特別映像:主人公ゼイン少年 特別インタビュー
出演: ナディーン・ラバキー、ゼイン・アル・ラフィーア、
ヨルダノス・シフェラウ、ボルワティフ・トレジャー・バンコレ 他
2018/レバノン、フランス/カラー/アラビア語/125 分/シネマスコープ/5.1ch/PG12
配給: キノフィルムズ © 2018MoozFilms
2019年7月20日(土)、シネスイッチ銀座、
ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国公開
- 監督:ナディーン・ラバキー
- 出演:ナディーン・ラバキー, ヤスミーン・アル=マスリー, ジゼル・アウワード, ジョアンナ・ムカルゼル, シハーム・ハッダード
- 発売日:2009/07/24
- おすすめ度:
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