インタビュー
上田慎一郎監督/『カメラを止めるな!』

上田 慎一郎(監督)
映画『カメラを止めるな!』について【1/5】

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2018年6月23日(土)より新宿K's cinema、池袋シネマ・ロサにて公開!

昨年11月に先行上映されるや口コミが広がって連日ソールドアウトを記録し、その後世界の映画祭を熱狂の渦に巻き込み続けている話題作『カメラを止めるな!』が、いよいよ6月23日よりロードショー公開される。メガホンを取ったのは新鋭・上田慎一郎監督。ある演劇からインスピレーションを得て大事にあたためてきたユニークな構想を、ワークショップで出会った俳優との共同作業を通して、躍動する極上エンターテインメントへと磨き上げた。「何があってもカメラを止めるな!」というミッションを受けた映画の作り手たちが、37分ワンカットのゾンビサバイバルという無理難題と格闘を続け、ついにたどり着く渾身のエンディングには誰もが祝福を贈りたくなるはずだ。日本映画界の台風の目となるに違いない上田慎一郎監督にお話をうかがった。 (取材:深谷直子)
上田 慎一郎 1984年 滋賀県出身。中学生の頃から自主映画を制作し、高校卒業後も独学で映画を学ぶ。2010年、映画製作団体PANPOKOPINAを結成。現在までに7本の映画を監督し、国内外の映画祭で20のグランプリを含む46冠を獲得。2015年、オムニバス映画『4/猫』の1編「猫まんま」の監督で商業デビュー。妻であるふくだみゆきの監督作『こんぷれっくす×コンプレックス』(2015年)、『耳かきランデブー』(2017年)等ではプロデューサーも務めている。「100年後に観てもおもしろい映画」をスローガンに娯楽性の高いエンターテイメント作品を創り続けている。本作が劇場用長編デビュー作となる。
主な監督作:短編映画 『ナポリタン』(2016年)、『テイク8』(2015年)、『Last Wedding Dress』(2014年)、『彼女の告白ランキング』(2014年)、『ハートにコブラツイスト』(2013年)、『恋する小説家』(2011年)、長編映画『お米とおっぱい。』(2011年)。

STORY とある自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画を撮影していた。本物を求める監督は中々OKを出さずテイクは42テイクに達する。そんな中、撮影隊に 本物のゾンビが襲いかかる!大喜びで撮影を続ける監督、次々とゾンビ化していく撮影隊の面々。”37分ワンシーン・ワンカットで描くノンストップ・ゾンビサバイブムービー!”……を撮ったヤツらの話。
上田慎一郎監督
――『カメラを止めるな!』、予想のつかない展開を楽しみました。ワークショップで作られた作品だということですが、脚本がとても緻密に書かれていますね。

上田 企画自体は3、4年前からあたためていたものなんです。とある小劇団のちょっと変わった構造の舞台を観て、「面白いなあ」と思って。脚本家に「これを映画化したい」と伝えたところ、「ぜひ」ということだったので、最終的には基本的な構造しか残っていないんですけど、その構造をもとに3、4年プロットを考えたりしていました。で、去年ENBUゼミナールの「シネマプロジェクト」という企画に参加して、合う俳優が集まれば『カメラを止めるな!』をやろうと思っていたんですが、「行ける」というメンバーが集まったので、ワークショップが終わってから当て書きで脚本を書き始めました。もともとのプロットの役を入れ替えたりして試行錯誤して。俳優たちと飲みに行ったりもして、キャラは本当にみんなあのまんまです。

――もともとあたためていたプロットがあったとはいえ、これだけ複雑な脚本を当て書きでまた新たに作っていくのは大変だろうなと。どれくらいの期間で書き上げたんですか?

上田 ワークショップは4月頭に始まって5月には終わっていたと思います。そこから脚本を書き始めて6月にはクランクインしているので、書いていた期間は1、2ヶ月ですね。それからリハーサルを何回も重ねて。

――脚本も撮影もかなり複雑なことをしていると思うんですが、37分ワンカットの撮影中に起こることのすべてはコントロールしていないですよね? 脚本はどれくらい固めてあるんでしょうか?

上田 緻密さとかギミックだけで映画を作るとどうしても「よくできた映画」で終わっちゃうな、という気持ちが最初にあって、それを「特別な映画」にするにはドキュメンタリー的な要素というか、本当のトラブルと計算して書いたトラブルとを混在させて二度と撮れないものを収めないといけないなと思い、そういう余地はむしろ作りながら入れていきました。もともとはもっと違和感なく面白いものを書いていたんです。それを崩していったんですけど、どこまでが許容できる崩し方なのか?と、そのさじ加減が難しかったですね。

――撮影中にトラブルに見舞われてなんとか芝居を続けているようなところは多々ありますが、本当のトラブルとしてはどんなことが起こったんですか?

上田 ゾンビメイクがちょっと遅れたり、ゾンビ変身用のカラコンがなかなか入らなかったり。そういうので本当に役者がアドリブでつないでいる時間もありますけど、観ている人には多分わからないと思いますね、計算された遅さなのか本当なのかは。

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カメラを止めるな! ( 96分/16:9/2017年 )
監督・脚本・編集:上田慎一郎
出演:濱津隆之,真魚,しゅはまはるみ,長屋和彰,細井学,市原洋,山﨑俊太郎,
大沢真一郎,竹原芳子,浅森咲希奈,吉田美紀,合田純奈,秋山ゆずき
撮影:曽根剛 録音:古茂田耕吉 助監督:中泉裕矢 特殊造形・メイク:下畑和秀 ヘアメイク:平林純子
制作:吉田幸之助 主題歌・メインテーマ:鈴木伸宏&伊藤翔磨 音楽:永井カイル
アソシエイトプロデューサー:児玉健太郎 牟田浩二 プロデューサー:市橋浩治
製作・配給:ENBUゼミナール © ENBUゼミナール
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2018年6月23日(土)より新宿K's cinema、池袋シネマ・ロサにて公開!

2018/06/17/19:01 | トラックバック (0)
深谷直子 ,インタビュー
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