――いろいろ見どころがあって、エロ目的で観に来ると結構別のところに引っかかるタイプの映画だと思います。

佐藤　や、でもエロいですよね、この映画。

――そうですね（笑）。試写会でビックリしました……。

佐藤　自分で観て「エロいなあ」と。昔俺が撮っていたピンクより全然エロいじゃん（笑）。エロ満載ではないんだけど、ポイントを押さえているんだよね。

――快楽を貪っている感じがすごくしました。コスプレカラオケやSMもとても楽しそうでしたし。

佐藤　素人の方々もやっているんじゃないか？とか、やっていないにしても願望はあるんじゃないかな？っていうかね。日常からの逸脱じゃないけど変身願望というか。

――桑田役を演じた元仮面ライダーの萩野さんがノリノリな感じで。よくやってくれましたね。

佐藤　本当に仮面を脱いじゃったね（笑）。ロケセットで撮影していたんだけど深夜に及んだらノリノリでやっているからその声がアパート中に響いたらしくて、後から苦情が来たって聞きました。そこも見どころですよね。やっぱり役者が適度なノり方で非常によかったですね。

――まさに人間の本質がむき出しになる映画になりました。女性にもぜひ観てほしいですね。

佐藤　ぜひ多くの人に観て感じてもらいたいと思います。女性のさりげない一言によって男が振り回されてしまうこともあるし、男次第で女性も変わるし、それはお互いあると思うんだけど。人間って実際問題コミュニケーションを取らないとわかり合えないし、わかった気になっても本質には迫っていないということもある。そこらへんはこの映画を観て興味が湧くんじゃないかなと思いますよね。現実生活でなかなか異性に巡り会えるものではないですし、妄想の中で楽しんでいただけたら。女性だけが可愛いんじゃなくて男の可愛さというのも含まれていると思うのでね。男性も含めた「可愛い悪魔」なんですよ。