クレール・ドゥニ (監督)
映画『ハイ・ライフ』について【1/3】
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2019年4月19日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、ユナイテッド・シネマ豊洲ほか全国順次公開!
意欲的な作品から敬意を持っているクレール・ドゥニ監督が来日してインタビューできると知って、久しぶりに海外の監督にインタビューをしてきました。 (取材:わたなべりんたろう 協力:熊野雅恵)
クレール・ドゥニ 1948年、パリ生まれ。1987年、『ショコラ』で初めて監督・脚本を手掛ける。1950年代の植民地時代、アフリカ独立の際の人種的緊張を描く半自伝的な同作はカンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品されたほか、セザール賞にもノミネートされ、米国で広く批評家の称賛を受けた。1996年、ロカルノ国際映画祭にて『ネネットとボニ』(96)が金豹省を受賞。2017年にジュリエット・ビノシュ、グザヴィエ・ボーヴォワ、ニコラ・デュヴォシェル、アレックス・デスカス、ジェラール・ドパルデューが出演した『レット・ザ・サンシャイン・イン<未>』(17)がカンヌ国際映画祭監督週間のオープニング作品として上映され、日本でも第30回東京国際映画祭のワールド・フォーカス部門にて上映されている。
STORY 太陽系を遥かに超えて宇宙へと突き進む宇宙船「7」には、モンテや幼なじみの少女ボイジーら9人の元死刑囚がクルーとして乗り込んでいた。彼らは極刑の免除と引き換えに、同乗する女性科学者ディブスが指揮する宇宙空間における生殖実験のモルモットになることを選んだのだ。地球を離れて3年以上が経過し、彼らの精神も限界に近づきつつある中、目標地であるブラックホールが目前に迫って……。
STORY 太陽系を遥かに超えて宇宙へと突き進む宇宙船「7」には、モンテや幼なじみの少女ボイジーら9人の元死刑囚がクルーとして乗り込んでいた。彼らは極刑の免除と引き換えに、同乗する女性科学者ディブスが指揮する宇宙空間における生殖実験のモルモットになることを選んだのだ。地球を離れて3年以上が経過し、彼らの精神も限界に近づきつつある中、目標地であるブラックホールが目前に迫って……。
――映画は一つの「旅」だと思うのですがドゥニ監督にとって『ハイ・ライフ』はどのような旅でしたか?
クレール・ドゥニ(以下、ドゥニ) 『ハイ・ライフ』の旅は孤独の旅だと思います。ところが、奇跡のように赤ちゃんのおかげでストップします。しかし旅は二人で続いて行きます。いずれにせよ最初は孤独の旅です。
――最初だけ、ということですか?
ドゥニ フラッシュバックがあるので映画の最初だけ、ということではなくて、映画の旅が始まった時には各囚人が自分の運命の中で孤独になる。ところが、登場人物において何かが起こる、ということです。『ハイ・ライフ』は孤独について語る映画です。
――この映画を観て「孤独」というよりは、isolation、つまり疎外、そして欲望のぶつかり合いを感じました。親子、恋愛関係等におけるコミュニケーションが上手く行っていない人々を描いていると感じましたがその点はいかがですか。
ドゥニ 父と娘は愛がコミュニケーションになっています。父と娘との間のコミュニケーションは本当に美しい、素晴らしいコミュニケーションでした。自分の愛する小さな者を保護しようとする強いコミュニケーションが存在しています。確かに囚人間ではコミュニケーションは上手く行っていないというか、暴力的なコミュニケーションしか存在しません。それぞれが自分の運命、自分の過去に閉じ込められています。
――孤独というより、テクノロジーなどの介在による人と人との疎外感を感じます。
ドゥニ 疎外は人間の運命です。人間条件の中に疎外があります。技術によって拘束が付け加えられることがありますけれども、疎外は人間の運命です。そうでないと、不服従な人間は存在しないでしょうし、人々は神を探すことも絶対を求めることはしないでしょう。人間の運命に既に疎外があるからこそ人間は疎外から逃れられない、そういう運命にあるように思います。この映画の中で重い過去に縛られていない唯一の存在は赤ちゃんです。
『ハイ・ライフ』(2018年 /ドイツ、フランス、イギリス、ポーランド、アメリカ合作 / 英語 / 113分 / カラー / 5.1ch / ビスタ / 原題:High Life / PG-12 )
監督・脚本:クレール・ドゥニ
製作:アンドリュー・ローレン、D.J.グーゲンハイム 共同脚本:ジャン=ポール・ファルジョー
撮影:ヨリック・ル・ソー 音楽:スチュアートA・ステイプルズ 編集:ギ・ルコルヌ
美術:バートラム・シュトラウス 美術監修:オラファー・エリアソン
プロダクションデザイン:フランソワ=ルノー・ラバルト
コスチュームデザイン:ジュディ・シュルーズベリー 特殊効果:ザビエル・アラルド
天体物理コンサルタント:オーレリアン・バロー
出演:ロバート・パティンソン、ジュリエット・ビノシュ、ミア・ゴス、アンドレ・ベンジャミン
日本語字幕:岩辺いずみ 配給:トランスフォーマー © 2018 PANDORA FILM - ALCATRAZ FILMS
公式サイト 公式twitter 公式Facebook2019年4月19日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、
監督・脚本:クレール・ドゥニ
製作:アンドリュー・ローレン、D.J.グーゲンハイム 共同脚本:ジャン=ポール・ファルジョー
撮影:ヨリック・ル・ソー 音楽:スチュアートA・ステイプルズ 編集:ギ・ルコルヌ
美術:バートラム・シュトラウス 美術監修:オラファー・エリアソン
プロダクションデザイン:フランソワ=ルノー・ラバルト
コスチュームデザイン:ジュディ・シュルーズベリー 特殊効果:ザビエル・アラルド
天体物理コンサルタント:オーレリアン・バロー
出演:ロバート・パティンソン、ジュリエット・ビノシュ、ミア・ゴス、アンドレ・ベンジャミン
日本語字幕:岩辺いずみ 配給:トランスフォーマー © 2018 PANDORA FILM - ALCATRAZ FILMS
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