新作情報

マンク~破戒僧~

http://www.alcine-terran.com/monk/

2012年3月24日(土)より、シアターN渋谷ほかにて全国順次ロードショー

INTRODUCTION

悪魔の誘惑に身をゆだねた破戒僧(マンク)の、
禁欲と情欲の相克がもたらした、戦慄の運命とは?

『マンク~破戒僧~』1 血塗られた破戒僧のすさまじい背徳と、残虐かつエロティズムよって、発表当時激しい非難を浴びながらも、サド、ホフマンからブルトンに至る異貌の作家たちの賛辞によって一斉を風靡した、異才マチュー・G・ルイスが若干19歳にして描きあげた「マンク」。160年間禁書とされていたという、18世紀のゴシック小説(イギリスを中心とした、18世紀末から19世紀初頭にかけて流行した中世趣味による神秘的、幻想的な小説)の極点が完全映画化された。
不気味な森、汚れなき乙女、古城に出没する幽霊、地下迷宮のような墓地――。17世紀のスペインの荒野に立つカプチン派修道院を、幻想的な雰囲気とともに見事に再現。修道院という世間から隔離された謎めいた空間において、尼僧院の院長の横暴さとエゴイズム、嫉妬や渦まく陰謀、僧侶たちの欺瞞を繰り返し描くことによって、神の名を唱えているものの、内実は俗世と違いない人間の弱さ、儚さを時に滑稽に、皮肉を交えて描きだした。修道僧の肉体と精神の乖離という古典的な問いかけをスリリングな心理劇で描く、ゴシック・スリラーの傑作の誕生である。
生まれてすぐに修道院に捨てられたアンブロシオは、すべての欲を絶ち、規律を重んじていたが、生来の弱さの為耐えきれず愛欲に身を任せ、破戒僧となってしまう。やがて、悪魔の誘惑に身をゆだね、黒魔術に手を染め、強姦、窃盗、殺人と悲劇的な運命に巻き込まれていく――。
主演に『ブラック・スワン』(10)での怪演が記憶に新しい、フランス映画界にとどまらずハリウッドでも活躍する個性派俳優ヴァンサン・カッセルを迎え、『譜めくりの女』(06)など今フランスで最も注目を浴びている女優の1人デボラ・フランソワ、『パンズ・ラビリンス』(06)などスペインを代表する名俳優のセルジ・ロペス、チャップリンの娘という肩書きから見事に脱却している名女優ジェラルディン・チャップリンなどの豪華キャストが出演。そして、セザール賞を4部門受賞し、フランスで大ヒットとなった『ハリー、見知らぬ友人』(00)、カンヌ国際映画祭のオープニング作品『レミング』(04)のドミニク・モルが監督を務める。

原作者:マチュー・G・ルイス(1775-1818)
1775年7月9日にロンドンで生まれた詩人、小説家。ウェストミンスター校とオックスフォード大学クライストチャーチで教育を受ける。休暇中にはフランスやドイツを訪れて語学を習得し、ドイツではゲーテやヴィーラントらと交流があった。1796年にドイツ文学の影響が強く見られるゴシック小説「マンク」を出版。近親相姦や親殺しなどが描かれたこの作品は彼の代表作となり、後に“マンク・ルイス”と称されることとなった。
「マンク」は、その背徳性と残虐さで大きな非難を浴びたが、ルイスをたちまち有名人にした。いくつかの文章が問題とされて出版1年後に販売禁止の命令を受け、それらを削除した第2版を発行したが、登場人物の恐ろしさには変わりなかった。「マンク」にどのような倫理的または美的な欠点があったにしろ、サド、ホフマンからブルトンに至る異貌の作家たちの賛辞もあり、ルイスは世間で大いに受け入れられ、社交界の花形となる。王室からも好意的な評を受け、成年に達してすぐの1796年にウィルトシャーからイギリス議会の庶民院議員に選出される。数年後、議会での演説もすることが無いまま議員を引退。ルイスの関心は文学にあり、その戯曲『城の幽霊』(1796年)の上演は長く人気を保っており、これにより多くの戯曲や詩の発表の機会を得た。1804年にはドイツのハインリヒ・チョッケ「大盗賊アベリーノ」を翻訳した「ベニスの悪漢」を出版し、「マンク」に次いでよく知られる作品となった。
1812年に父の死去により莫大な遺産を相続し、文筆業からも引退して、所有する農園の経営に専念する。1815年に西インド諸島の所有地を訪問、次に1817年にジャマイカへ訪問し、奴隷達の扱いをより人道的なものへ向上させた。しかし熱帯の気候による疲労で熱病に罹って、帰航の船上で1818年5月14日息を引き取り、水葬に付された。

Story

『マンク~破戒僧~』217世紀スペイン、マドリッド。赤子の時にカプチン派の修道院の門前に捨てられ、僧に育てられたアンブロシオは、その熱心さから町中の人が彼の雄弁な説教を聞きにやって来るほどの僧に成長していた。すべての欲を絶ち、規律を重んじるアンブロシオであったが、出生の謎とたまに彼を襲う頭痛に悩まされていた。
ある日、傷ついた顔を覆うために仮面をかぶっているという、ミステリアスな見習い修道士バレリオがやってくる。彼は、なぜかアンブロシオの頭痛を和らげる不思議な力を持っていた。しかし実は、バレリオは彼に近づく為に女性であることを隠している、偽りの修道士だったのだ。

バレリオが女性であることを知ったアンブロシオは、彼女を修道院から追放しようとするが、その折に虫の毒によって高熱を出してしまう。するとバレリオは病に伏し朦朧とするアンブロシオと自ら関係を持ち、その不思議な力で再び病を癒す。破戒僧となってしまったアンブロシオは、それ以来情欲の虜となり、愛欲に身を任せてしまう。

そんな中、少女アントニエがアンブロシオの元へ、病気の母へ説法を聞かせてほしいと懇願しにやってくる。美しく、無垢で慎み深い彼女は天使と見紛うほどで、その姿は何度もアンブロシオの夢の中に現れる少女そのものだった。アントニエをどうしても手に入れたいという欲望に負け、アンブロシオは、本性を表したバレリオの意のままに、黒魔術の力を借りる。そして、聖なる教会を黒ミサで汚し、強姦、窃盗、殺人とあらゆる悪徳に身を沈めていくのだった……。

C R E D I T
監督:ドミニク・モル 脚本:ドミニク・モル、アンヌ=ルイーセ・トリヴィディク
制作総指揮:ピラール・ベニート、アルバロ・ロンゴリア 制作:ミシェル・サン=ジャン 音楽:アルベルト・イグレシアス
撮影:パトリック・ブロシェ 原作:「マンク」著:マチュー・G・ルイス(1796年) 国書刊行会
出演:ヴァンサン・カッセル、デボラ・フランソワ、ジョセフィーヌ・ジャピ、セルジ・ロペス、ジェラルディン・チャプリン
2011年/フランス、スペイン/101分/35mm/カラー/フランス語/ヨーロピアンビスタ/ドルビーSRD/原題:Le moine/英題:THE MONK
配給:アルシネテラン ©photo Mickaël Crotto
http://www.alcine-terran.com/monk/

2012年3月24日(土)より、シアターN渋谷ほかにて全国順次ロードショー

ブラック・スワン [Blu-ray]
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  • 監督:ダーレン・アロノフスキー
  • 出演:ナタリー・ポートマン, ヴァンサン・カッセル, ミラ・クニス, バーバラ・ハーシー, ウィノナ・ライダー
  • 発売日:2012/03/16
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レミング [DVD]
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  • 監督:ドミニク・モル
  • 出演:シャルロット・ゲンスブール, シャーロット・ランプリング, ロラン・リュカ
  • 発売日:2008/02/22
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2012/03/02/01:13 | トラックバック (0)
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