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『リプライズ』『オスロ、 8 月 31 日』『わたしは最悪。』
ヨアキム・トリアー
オスロ三部作 一挙上映

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2026年2月13日(金)より Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下
ほか全国順次上映

INTRODUCTION

ヨアキム・トリアーの現在地へとつながる
記憶に棲みつく、愛と孤独の“オスロ三部作”

ヨアキム・トリアー「オスロ三部作」画像ヨアキム・トリアーは 1974 年生まれ。「オスロ三部作」の 1 作目にあたり、長編デビュー作の『リプライズ』(06)でノルウェーのアカデミー賞と言われるアマンダ賞の最優秀作品賞、監督賞、脚本賞を受賞し注目を集めます。続く『オスロ、8 月 31 日』(11)が第 64 回カンヌ国際映画祭のある視点部門に出品されると、悲しみや孤独にフォーカスしながらも多くの人の共感を集める傑作として高く評価され、世界から新作が待望される監督となりました。
その後初の英語作品でイザベル・ユペールを主演に迎えた『母の残像』(15)、異色のホラーとして賞賛された『テルマ』(17)と着々とキャリアを重ね、2021 年、「オスロ三部作」の最終作として第 74 回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で上映された『わたしは最悪。』(21)で、主演のレナーテ・レインスヴェが見事女優賞を受賞。アカデミー賞も 2 部門でノミネートを果たし、多くの人が 2021 年のベスト映画に選ぶなど、日本でもヒットを記録しました。そして 2025 年、最新作『センチメンタル・バリュー』がカンヌの舞台で堂々のグランプリ受賞、本年度アカデミー賞最有力作品ともいわれ、現代映画を代表する名匠のひとりとなりました。

今回上映となる“オスロ三部作”は、単に同じ都市を舞台とする三作品ではありません。ヨアキム・トリアーがデビュー以来一貫して探究してきたテーマが、三人の主人公を通して結晶した、彼の作家性を最も明瞭に示すシリーズとなっています。そこに浮かび上がるのは、まず「記憶とアイデンティティの揺らぎ」。
人物たちは過去・現在・未来のはざまで揺れ動き、“あり得たかもしれないもう一人の自分” の影が常に立ち上がります。また、人生の岐路で誰もが抱く「もし別の選択をしていたなら」という思考と、映画という媒体が持つ“反復/再演”の力が交差する、独特の語りの構造も三部作を貫いています。さらに、トリアー作品が繊細に描いてきたのが、「普通の人びと」の見えにくい苦悩と実存的危機です。成功と挫折、自己喪失、人間関係、社会の期待とプレッシャー。目には見えない現代の痛みが静かに滲み出ています。そして何より特徴的なのは、一人の人生に複数の時間が同時に重なり合う瞬間の表現です。心理や記憶、選択の分岐が、一つのショットや編集の中で立体的に浮かび上がり、観客は「時間そのものが揺らぐ感覚」を体験することになります。こうした独自の語りと実存的テーマの積層によって、“オスロ三部作”は国際的にも高く評価され、現代映画における重要作として位置づけられてきました。

上映作品紹介

『リプライズ』 2006 年/ノルウェー/106 分/R15+
監督:ヨアキム・トリアー 製作:カーリン・ユルスル 脚本:エスキル・フォクト、ヨアキム・トリアー
撮影:ヤコブ・イーレ 音楽:オーラ・フロッタム 出演:アンデルシュ・ダニエルセン・リー、エスペン・クロウマン=ホイネル、ヴィクトリア・ヴィンゲ、オッド=マグヌス・ウィリアムソン
提供: JAIHO 配給:グッチーズ・フリースクール © Spillefilmkompaniet 4 1/2


『リプライズ』画像若さの疾走と挫折の瞬間がリプライズする衝撃デビュー作
作家を志す二人の青年エリックとフィリップ。成功と失敗、友情とすれ違い、希望と絶望。人生の“リプライズ=反復/再演”を複層的な語りで描き出した、ヨアキム・トリアーの長編デビュー作にして、後の作風がすでに結晶した青春映画。のちにトリアーが「オスロ三部作」全作品や最新作『センチメンタル・バリュー』までタッグを組み続け、オリヴィエ・アサイヤスやミカエル・アース、ミア・ハンセン=ラブといった監督の作品に出演する名優アンデルシュ・ダニエルセン・リー初の本格的な映画出演作。

『オスロ、8 月 31 日』 2011 年/ノルウェー、スウェーデン、デンマーク/94 分/PG12
監督:ヨアキム・トリアー 製作:ハンス=ヨルゲン・オスネス、ジグべ・エンドレセン
脚本:エスキル・フォクト、ヨアキム・トリアー 撮影:ヤコブ・イーレ 音楽:オーラ・フロッタム
出演: アンデルシュ・ダニエルセン・リー、ハンス・オラフ・ブレンネル、マリン・クレピン、イングリッド・オラワ、ヨハンナ・ヒェルヴィック・レダン、レナーテ・レインスヴェ
提供:JAIHO 配給:グッチーズ・フリースクール © Motlys AS / Norway


『オスロ、8 月 31 日』画像人生の縁に立つ孤独な男の魂の彷徨
薬物依存症からの回復施設にいるアンデシュは、面接のために一日だけ街へ戻る許可を得る。過去の友人や恋人と再会しながら、自らの人生の空白と向き合う彼は、“取り返しのつかない決定的な一日”を静かに過ごすことになる。ドリュ・ラ・ロシェル『ゆらめく炎』の精神を現代に移した傑作。その後トリアーの『わたしは最悪。』『センチメンタル・バリュー』の主演で圧倒的な輝きを見せることとなるレナーテ・レインスヴェが映画デビューを果たす。

『わたしは最悪。』 2021 年/ノルウェー、フランス、スウェーデン、デンマーク/128 分/R15+
監督:ヨアキム・トリアー 製作:トマス・ロブサム、アンドレア・ベレントセン・オットマール
脚本:エスキル・フォクト、ヨアキム・トリアー 撮影:キャスパー・トゥクセン 音楽:オーラ・フロッタム
出演:レナーテ・レインスヴェ、アンデルシュ・ダニエルセン・リー 配給: ギャガ
© 2021 OSLO PICTURES - MK PRODUCTIONS - FILM I VÄST - SNOWGLOBE - B-Reel – ARTE FRANCE CINEMA


『わたしは最悪。』画像人生は選択 ―― 時々、運命。
30 歳を目前に、恋愛・キャリア・自己像に揺れるユリヤ。人生の岐路での選択と後悔、関係の終わりと始まり――オスロの街を舞台に、“いまを生きること”の痛みと愛しさを鮮烈に描き、世界中で絶賛された現代映画のマスターピースにして「オスロ三部作」最終章。主演のレナーテ・レインスヴェが第 74 回カンヌ国際映画祭で女優賞受賞の快挙を果たし、アカデミー賞で脚本賞と国際長編映画賞にノミネートされ、2021 年のベスト映画として多くの人が名を挙げた 1 本。

関連情報

第78回カンヌ国際映画祭 グランプリ受賞
ヨアキム・トリアー監督最新作
2026 年 2 月 20 日(金)より全国公開

『センチメンタル・バリュー』 2025年/ノルウェー/133分 公式サイト
監督:ヨアキム・トリアー 脚本:ヨアキム・トリアー、エスキル・フォクト
出演:レナーテ・レインスヴェ、ステラン・スカルスガルド、インガ・イブスドッテル・リッレオース、エル・ファニング 配給:NOROSHI、ギャガ
© 2025 MER FILM / EYE EYE PICTURES / LUMEN / MK PRODUCTIONS / ZENTROPA ENTERTAINMENTS5 APS / ZENTROPA SWEDEN AB / KOMPLIZEN FILM / BRITISH BROADCASTING CORPORATION / ARTE FRANCE CINÉMA / FILM I VÄST / OSLO FILM FUND / MEDIEFONDET ZEFYR / ZDF / ARTE


『センチメンタル・バリュー』画像あまりに不器用な父娘、ふたりの結末に世界が共感&絶賛!
オスロで俳優として活躍するノーラと、家庭を選び息子と夫と穏やかに暮らす妹アグネス。そこへ幼い頃に家族を捨てて以来、長らく音信不通だった映画監督の父・グスタヴが現れる。自身15年ぶりの復帰作となる新作映画の主演をノーラに打診するためだった。怒りと失望を未だ抱えるノーラは、その申し出をきっぱりと拒絶する。ほどなくして、代役にはアメリカの人気若手スター・レイチェルが抜擢。さらに撮影場所がかつて家族で暮らしていた思い出の実家であることを知り、ノーラの心に再び抑えきれない感情が芽生えていく――。

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2026年2月13日(金)より Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下
ほか全国順次上映

2026/01/21/16:38 | トラックバック (0)
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