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リザード モモヨ ブック・オブ・チェンジズ コンプリート・ワークス・オブ・リザード(DVD付) [CD+DVD]

リザード モモヨ
Interview

DVD付CD Box
『ブック・オブ・チェンジズ コンプリート・ワークス・オブ・リザード』
発売によせて

全国のショップで好評発売中!

東京ロッカーズで知られるリザードが10枚組CD Box(DVD付き)を発売した。リーダーのモモヨさんから「ホットファズ」の応援コメントをいただいている縁もあってインタビューを敢行した。音楽に関することは他のメディアでも読めると思ったので、音楽以外のことも聞いてみたところ、あまり知られていないであろうエピソードなどを聞くことができた。

リザード モモヨ
1953年、東京生まれ。ミュージシャン、無線技士、電子技術者、宅建主任者、著述業など。
十代半ばよりモモヨ名義にて音楽活動。バンド名は、紅蜥蜴、リザード、Momoyo & The Lizardなど。80年代後半までプロデュースなど音楽活動を展開。80年代半ばより、スタジオ用音響機器の設計、研究に着手。01年にはバンドATPとともにアニメ「ギルステイン」のサントラを制作。同年12月にはライブ活動を再開。09年始めに10枚組CD Box(DVD付き)が発売され、2月にはリザードのライブも行った。

――今回のボックスの中の冊子を読んでいて、偶然なんですが、自分とモモヨさんを繋ぐものがありました。GONZO製作のアニメ「岩窟王」で、音楽をリザードをプロデュースし、今も親交のあるストラングラーズのJJバーネルが担当していますが、こちらのよく知る方がナレーションを担当しているんです。

モモヨ そうなんだ。面白い偶然だね。

――「岩窟王」はモモヨさんから見てどうでしたか?

モモヨ 面白かった。JJの音楽が生かされているよね。GONZOの社長がJJの音楽のファンだったから頼んだようだけど、JJは「何で?」と依頼されたときは思ったみたい(笑)。でも、「コンセプトも良いし、日本のアニメに音楽をつけるなんて面白い!」と感じて引き受けたみたい。

――ストラングラーズにはヨーロッパ的な音楽、デカダンな雰囲気もありますよね。アルバムで言うと「レイヴン」や「黒豹」とか。

モモヨ そうだね。でもそれ以上にJJはいろいろな要素を「岩窟王」の音楽に持ち込んでいたよね。クラシックのメロディとか。

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リザードの全体像を掴むのに絶好のボックス
| 音楽のルーツとネット黎明期に関わっていたエピソード | 世界だったから。 | 今作を振り返って

――こちらは81年から音楽を聴き始めたので、東京ロッカーズもそうですし、リザードも後追いなんです。E.D.P.S.がリアルタイムで好きで、その流れでフリクションを知って今もフリクションは大好きなんです。こういう話しをなぜしたかというと、フリクションは形態は変わりながらも、ある意味で変わらない音を出していますが、リザードは全体像が掴みにくいところがあると思うんです。今作に収録の紅蜥蜴の時代も含めて音楽スタイルが変遷していっていますし。だからこそ、今回のCD10枚+DVDを体験して、リザードの全体像を掴む絶好の機会になりました。だからこそ、今の若い人に是非聴いてもらいたいと思い、このインタビューを行おうと思ったんです。

リザード モモヨ2モモヨ そうだね。今までいろいろあったけど、音楽を作り続けてきたし、やってきたことに筋を通すことが出来たと思っています。本当にそう思っているからこそ、このボックスが出せたことは本当にとても嬉しい。確かに音の変遷はあるけど、それはビートルズだってストーンズだってそうでしょう? ストーンズはブライアン・ジョーンズがいた時代だけどね。だから、バンドの音が変遷していくのは当然のことなんだよ。

――他のインタビューや、今作に封入の力作の冊子などで音楽のことは多くページが割かれているので、それ以外のことも含めたことを今日のインタビューでは聞きたいと思っています。主に映画の記事が載るWebに初めて載る音楽関連の記事になりますし、よろしくお願いします。

モモヨ 分かりました。どうぞ。

――リザードでは世間よりも早い時期にレゲエを導入していますが、それはどういう経緯だったのでしょうか?

モモヨ 「レゲエって面白い音楽が出てきたらしいぞ」というのは聞いていたんです。ただ、今みたいにインタ-ネットがあったりと情報を簡単に入手できる時代ではなかったので、レゲエの映画の「ハーダー・ゼイ・カム」とかを観にいって、よりレゲエに関して知っていくわけです。だから、「バビロン」という言葉も自然に使うようになった。

――後に映画「マトリックス」でもザイオンなどのレゲエに顕著な言葉が出てきますね。

モモヨ あれは不思議なんだよね。リザードは当時、「マトリックス」のような黒いロングコートを着ていたし。シンクロニシティなんだろうし、「マトリックス」は高校生の銃乱射の事件の容疑者の格好だったり、マカロニ・ウェスタンの影響もあるんだろうけど。こっちは、単にいつも服を買っている地元の洋服屋にあったから着ていたのもあるんだけどね(笑)。アーミールックも取り入れたけど、それもアメ横の中田商会って店が売っていたからなんだよね。

――そうなんですか。小説のサイバーパンクとかどう思っていたんですか? リザードの音楽にはその言葉が出てくる前に、サイバーパンクの要素がありましたが。

モモヨ ウィリアム・ギブソンの小説を読んだときは面白かったけど、やはり既視感はあったよね。あえて名前は出さないけど、地方で活躍するあるミュージシャンの方に、リザードの音楽に関して「きみたちがやっているのは都市音楽だね」と言われたことがある。そんなことは意識していなかったけど、東京にいたから音楽に都市を感じさせる要素が自然と出てきたんだろうけど。

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――もともとモモヨさんはどんな音楽を聴いてきたのでしょうか? ピンク・フロイドのDVDのライナーで、当時亡くなったばかりのシド・バレットのことを追悼した文章を書いていたのが印象的でしたが。

モモヨ 貪欲に何でも聴いていたよ。刺激的な音楽を求めてね。シド・バレットはもちろん大好きだったし、ソフト・マシーン、ジュリー・ドリスコールとかも好きだった。そう、子供の頃から中村とうようさんを知っていたんですよ。

――「ミュージック・マガジン」の?

モモヨ そう。とうようさんが、日本に入ってきたばかりのトガった音楽を聴かせる集まりを開いていたんだね。そこに行っていたんだ。来ている中でも子供だったから、とうようさんに可愛がられて、いろいろな音楽を教えてもらったね。そして、15、16歳になると渋谷のYAMAHAに出入りしていた。あそこでは一早く新しいLPが入荷していたからね。

――主に洋楽に夢中だったんでしょうか?

モモヨ いや、日本のロックもいろいろ聴いたし、ライブもかなり行ったよ。ブルース・クリエイションエイプリル・フールのライブを観ているし、エイプリル・フールからはっぴいえんどになる間にヴァレンタイン・ブルーという時期があって、エンケンのバックなんかやっていたんだけど、それも観ている。だから、はちみつぱいの頃から鈴木慶一さんも観ている。同じ東京でも、こちらと慶一さんとは東京の西と東で接点はなかったけど、今は知っているし、今回のボックスも年末に慶一さんに渡したら、「正月に聴いて感想を伝えるよ」と言っていた。

――そういう繋がりはあまり知られていないですね。

モモヨ 音楽をやっていると、どこかで繋がるものだからね。話しが飛ぶと、ナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーとも連絡をとっていたことがあるよ。

――いつ頃ですか?

モモヨ 90年代後半から00年前半かな。ネットで音源をあげていたら、トレント・レズナーが聴いて興味を持って、メールをやりとりしていたんだ。今やすごい大物だけど(笑)。

――ナイン・インチ・ネイルズは音源を無料ダウンロードさせて話題になりましたが、その頃のモモヨさんとの交流もヒントになっていたりして……?

モモヨ 真実は分からないけど(笑)、その可能性もあるよね。

――モモヨさんは、早くからコンピューターを導入していて、エキスパートでもありますよね。だから、音源もネットでアップしていたわけですし。

モモヨ 音作りをエフェクターでしているうちに、コンピューターでも音作りをいろいろ出来ることを知っていって、コンピューターやパソコンの世界に入っていったんだ。独学だったけど、黎明期の日本のパソコン業界は面白かったよ。赤羽の小さなビルでコンピューター関連の仕事をしているときに、隣の机に2ちゃんねるのひろゆきがいたからね。

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リザード モモヨ3
――音楽の話しになりますと、同時代の音楽には影響を受けていたのでしょうか? イギリスのマガジンなどはリザードと共通性を感じることもあるのですが。

モモヨ マガジンは好きだったね。周りでも話題になっていたバンドだった。あのギターはよかった。ジョン・マクガフだね。

――マガジンは今年再結成ツアーしますね。残念ながらマクガフは亡くなっているので、ギターは他の人が入るようですが。

モモヨ そうなんだ。でも、マクガフのギターじゃないとマガジンにならない気もするけど。後、エコー&ザ・バニーメンのギターも良かったね。

――ウィル・サージェントですね。彼のソロアルバムは聴いていますか? マイナーなレーベルから地味に2枚ほど当時に出していましたが。

モモヨ 聴いていました。インストがメインだったけどなかなかよかったね。でもとにかく影響を受けたのはパンクのDIY精神だね。紅蜥蜴も自分たちでブッキングしたりして、切り開いていったけど、一斉に出てきたパンクのDIY精神は刺激になった。

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リザードの全体像を掴むのに絶好のボックス | 音楽のルーツとネット黎明期に関わっていたエピソード |
世界だったから。 |
今作を振り返って

――今回のボックスで特に興味深かったのが10枚目のCDでした。あるテーマを想定してモモヨさんが作っていた音楽が多く入っています。多彩な音楽性を内包していて、民族音楽やジャズの要素もあります。なかなか聴く機会がなかった音源ですが、モモヨさんのやっている音楽の幅広さを再認識しました。

モモヨ リザードの激しいイメージばかりが伝わっているけど、もちろんそれだけじゃないんだよね。年齢と共に作る音楽も変わっていくしね。

――だからこそ、今の若い人に今作のボックスを聴いてほしいと強く思いました。少し高く感じる人もいるかもしれないですが、CD10枚組にDVDと充実した冊子が付いて、この値段は安いと思います。

モモヨ そうだよね。ぼくの人生がここにまとめられたと思えば、もちろん安い(笑)。リマスターも新たにやっているし、音質にもこだわっているし、是非聴いてほしいよね。

――始めの告知では2年ほど前に発売される予定でしたが、待った甲斐がある充実しすぎるほどの内容でした。

モモヨ そう言ってもらえると本当に今作を出せてよかったと思っている。2/5にはリザードの再結成ライブを新宿ロフトで行うし、是非、このライブにも来てほしいと思っています。

取材/文:わたなべ りんたろう

ブック・オブ・チェンジズ コンプリート・ワークス・オブ・リザード(DVD付) [CD+DVD]
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2009/02/14/20:51 | BBS | トラックバック (0)
わたなべりんたろう ,DVD情報 ,インタビュー
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