CFディレクター/映画「MASKDE41」監督
原作権のことで出版社を訪ねるために
随分久しぶりに神保町を歩く。
待ち合わせの随分前に着いたので辺りをぐるりと回る。
大通りやメイン通りに若干変化は感じられ時の流れを思うが、
路地裏にはかつての匂いと変わらずに
営業をしている喫茶店がひっそりあり嬉しくなり、ハシゴした。
さぼーる……ミロンガ……スタバとは違う昭和の珈琲たち……
しかも、どこもそれなりに繁盛していて……。
ラワン材の棚、ドア……店に染み付いた珈琲の香りと客のたたずまい。
高校生の頃、駿台予備校に通うため週に二回は訪れていた街
……お茶の水からぶらぶらと本と喫茶店を求めて
最少の金額で好奇心を満たしてくれた街。
考えてみると、新宿に行くときには新宿に、
渋谷に行く時には渋谷に、下北沢に行く時には下北沢に……
自分の人格が変わっていたような気がする。
それだけ曖昧な存在であったのだろう……
もちろん今だ曖昧でしかないわけだが。
17歳で歩く街とこの歳で歩く街は違うのは当たり前で
足取りの種類が違うしリュックの中身の重さが違う。
いつまで希望を積めて歩くつもりなのかは、まだ分からない。
ミロンガの珈琲の味は変わらないわけだから、
しばらくはオレもこの調子でよいのかな……。
主なキャスト / スタッフ
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