『髪結いの亭主』日本公開20周年記念
愛に溺れる。前よりも、深く。
永遠の名作、デジタル・リマスター版公開決定!
髪結いの亭主
デジタル・リマスター版
http://cinefil-imagica.com/dvd/kamiyui/
2011年1月8日(土)よりユーロスペースにてロードショー、全国順次公開
1980年代末から始まったミニシアター・ブーム。都内とその近郊でたった1館だけで上映する映画が、億単位の興行収入を上げるという一大ムーブメントが、映画業界を席巻。『八月の鯨』『ベルリン・天使の詩』『モーリス』『ニュー・シネマ・パラダイス』など’90年前後に大ヒットを記録した作品は、いまだに記憶に新しい。そんなブームの中、それまでほとんど日本では紹介されたことがなかったフランス人監督、パトリス・ルコントの『髪結いの亭主』が渋谷のル・シネマで公開され、6.6万人を動員し興行収入1億円以上を上げた。そのヒットを機にルコントの旧作も相次いで公開となり、そのフェティシズム溢れるエロティックな描写が男女問わず話題となり、彼は一躍人気監督となった。
亭主を演じたのは’50年代から活躍しいまだに現役で、ルコント作品にも数多く登場する名優ジャン・ロシュフォール。妻であり理髪師を演じるのは、4ヶ国語を話し舞台を中心に国際的に活躍するローマ出身のアンナ・ガリエナ。
ルコントを支えるスタッフ陣として、『ピアノ・レッスン』やピーター・グリーナウェイ作品の音楽でも有名なマイケル・ナイマンや、最近ではハリウッド作品の撮影も手がけるエドゥアルド・セラらが参加している。
- ◆映画賞
- 1990年 ルイ・デリュック賞受賞
- 1991年 セザール賞7部門ノミネート(最優秀監督賞、最優秀男優賞 他)
- 1991年 英国アカデミー賞外国映画賞ノミネート
ノルマンディーの海岸沿いに住む12歳の少年アントワーヌは、髪を切るのが大好きだった。豊満な美女のシェーファー夫人が一人で切り盛りする理髪店に足繁く通い、洗髪の際に触れる彼女の胸の膨らみや鼻孔をくすぐる体臭にうっとりするのだった。
ある日、シェーファー夫人の白衣の隙間から見える大きな乳房に興奮し茫然自失となったアントワーヌは、家族の前で「女の床屋さんと結婚する!」と宣言する。驚いた父(ロラン・ベルタン)は思わず平手打ちするが、部屋に引きこもってしまった彼に謝罪し将来は好きなようにしなさいと語る。このとき、彼は髪結いの亭主になることを固く誓う。
大人になったアントワーヌ(ジャン・ロシュフォール)は、ある床屋で“人生で愛する2人目”の美しい理髪師マチルド(アンナ・ガリエナ)に出会う。「彼女こそ生涯の伴侶」と心に決めた彼は客として店に入り、散髪の途中で「結婚してください」と求婚する。彼女は戸惑いつつもそれを無視し、散髪を終わらせるや否や彼を店の外に送り出す。
3週間後、さほど髪も伸びていないアントワーヌは再び店を訪れる。まるで一見の客を相手にするかのように彼の散髪をした後、マチルドは「あなたの妻になります」と答える。彼の長年の夢は叶い、2人は床屋の2階に一緒に暮し始める。床屋には日々、個性溢れる客たちが訪れ、2人の幸福は永遠に続くかと思われたが……。
2011年1月8日(土)よりユーロスペースにてロードショー、全国順次公開
1947年11月12日フランス・パリ生まれ。アラン・レネやルイ・マル、ロベール・アンリコなどフランス映画界を代表する監督を輩出したIDHEC(高等映画学院/現:フランス国立映像音響芸術学院)で映画制作を学ぶ。卒業後は漫画家として活躍するが、’75年に初の長編映画(Les vécés étaient fermés de l'interieur)を監督。’78年に人気舞台を映画化した『レ・ブロンゼ/日焼けした連中』(日本未公開)がフランスで大ヒットし人気監督となる。日本では、’80年に行われた映画祭“フランスシネマフェア”で『人間模様(後に『レ・ブロンゼ/スキーに行く』に改題)』が公開されたが、以降は未公開が続く。’91年に公開された『髪結いの亭主』が大ヒットしたことで、前作『仕立て屋の恋』、さらに前々作の『タンデム』が相次いで公開され、日本でも注目の監督となった。
○フィルモグラフィー | |
『タンデム』 Tandem (1987) 『仕立て屋の恋』 Monsieur Hire (1989) 『髪結いの亭主』 Le Mari de la coiffeuse (1990) 『タンゴ』 Tango (1993) 『イヴォンヌの香り』 『パトリス・ルコントの大喝采』 『ハーフ・ア・チャンス』 |
『橋の上の娘』 La Fille sur le pont (1999) 『サン・ピエールの生命(いのち)』 『歓楽通り』 Rue des plaisirs (2002) 『列車に乗った男』 L'Homme du train (2002) 『親密すぎるうちあけ話』 『パトリス・ルコントのドゴラ』 『ぼくの大切なともだち』 |
1944年3月23日イギリス・ロンドン生まれ。英国王立音楽院とキングス・カレッジ・ロンドンで音楽を学び、20代の頃は音楽評論家として活動する。舞台の音楽を手がけたことをきっかけに作曲活動に傾倒し、’80年代に『英国式庭園殺人事件』を始めとしたピーター・グリーナウェイ監督作品の音楽を数多く担当する。その後『ピアノ・レッスン』で世界的に注目され、近年ではハリウッド作品や邦画『ナビィの恋』のメインテーマ、アニメ、ゲーム音楽など活躍の場を広げている。
1954年12月22日イタリア・ローマ生まれ。幼少の頃からモデルとして活動し、20歳の頃に女優を目指してニューヨークに旅立ち、アクターズ・スタジオで演技を磨く。オフブロードウェイの舞台「ロミオとジュリエット」で主役に抜擢され、以降は舞台を中心に活躍する。'83年にイタリアに戻り、いくつかの映画に出演ののちフランスへ。イヴ・ボワッセの『変身する女』('88)のあと、パトリス・ルコントに見初められて『髪結いの亭主』に主演、妖艶な魅力で一躍その名を知られる。その他出演作に『ハモンハモン』('92)、『妻の恋人、夫の愛人』('96)など。
1930年4月29日フランス・ディナン生まれ。フランス国立高等演劇学校 (コンセルヴァトワール)に入るが兵役で休学。キャバレーや舞台俳優として活躍後テレビ出演を経て1950年代から映画にも出るようになる。現在まで100本以上の作品に出演しており日本公開作も多い。ルコント作品では『タンデム』『リディキュール』『パトリス・ルコントの大喝采』などにも出演。これまでセザール賞を2度受賞。
監督:パトリス・ルコント Patrice Leconte
脚本:クロード・クロッツ Claude Klotz、パトリス・ルコント Patrice Leconte
撮影:エドゥアルド・セラ Eduardo Serra 音楽:マイケル・ナイマン Michael Nyman
編集:ジョエル・アッシュ Joëlle Hache 美術:イヴァン・モーシヨン Ivan Maussion
衣装:セシル・マニャン Cécile Magnan 製作総指揮:モニク・ゲリエール Monique Guerrier
製作:ティエリ・ド・ガネー Thierry de Ganay
出演:アンナ・ガリエナ(マチルド) Anna Galiena ジャン・ロシュフォール(アントワーヌ) Jean Rochefort
ロラン・ベルタン(アントワーヌの父) Roland Bertin
アンリ・ホッキンング(12歳時のアントワーヌ) Henry Hocking モーリス・シェヴィ(イジドール) Maurice Chevit
フィリップ・クレヴノ(モルヴォワジュー) Philippe Clévenot
ティッキー・オルガド(モルヴォワジューの甥) Ticky Holgado
アンヌ=マリー・ピザーニ(シェーファー夫人) Anne-Marie Pisani
1990年/フランス/82分/カラー/モノラル/スコープ
提供・配給:IMAGICA TV 配給協力:コミュニティーシネマセンター
(c) 1990 LAMBART Productions - TF1 Films Production
http://cinefil-imagica.com/dvd/kamiyui/
2011年1月8日(土)よりユーロスペースにてロードショー、全国順次公開
- 監督:パトリス・ルコント
- 出演:アンナ・ガリエナ, ジャン・ロシュフォール, ロラン・ベルタン
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- 監督:パトリス・ルコント 出演: サンドラ・マジャーニ, イポリット・ジラルド, ジャン=ピエール・マリエール, リシャール・ボーランジェ
- 発売日:2010-09-03
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主なキャスト / スタッフ
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