~新春特別企画~

2007年度マイ・ベストムービー( INTRO編集部 )

河田拓也 佐藤洋笑 佐野亨 鮫島サメ子 仙道勇人
膳場岳人 とくしん九郎 高野雲 村本天志 百恵紳之助
 

ロッキー・ザ・ファイナル河田拓也

1.『ロッキー・ザ・ファイナル』
2.『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』
3.『キャプテン』
4.『大日本人』
5.『アートスクール・コンフィデンシャル』

 偉そうにベストテンを選出するほど新作を観ていないので、取り合えずたまたま観て印象に残った5本だけ挙げさせてください。
それでも上位二本は、自分の深いところに刺さり、血肉となって長く残っていくだろう映画です。

1.製作決定の第一報を聞いた時、10人中10人がが「トホホ」としか思っていなかったはずなのに、今、確かに僕達の拳を固くさせ、涙を流させているこの映画自体が、現実の中の希望そのもの。

2.東京での正式公開は今年だけれど、応援の意味で敢えて入れます。 とにかく、自分のエゴや弱さを認められずに超えようとした人間達の失敗を、美化もせず、突き放しすぎもせず、共感と怒りがない交ぜになった静かな緊張を貫いて撮り切れたことは、凄いと思う。

3.自意識過剰の自意識嫌いが「天然」を崇め、同化しようとするような浅ましい短絡がはびこる中、「愚直」を引き受け貫ける「強さ」と「はにかみ」とを併せ持つ谷口君は、唯々まぶしい。 原作の魅力とメッセージを正しく理解した上で、それを現在に届かせようとする姿勢が根本に貫かれているから、細かいディティール(やる気のない顧問の女教師を出したり、とうちゃんの特訓マシンの代わりを鳶の兄ちゃんがやったり)の変更、調整や、出来そのもののウェルメイドな程ほど具合も、あまり気にならない。佳作。
「やさしいのは大事。でも厳しさはもっと大事」なんてオリジナルのセリフも悪くなかったけど、できればそこは原作同様、野球描写を通して体感させてくれるともっとよかった。彼らのバイタリティさえ描けていれば、見つめる大人の視線なんて偉そうなものは必要ない。学ぶべきは僕らの方なんだから。

アートスクール・コンフィデンシャル4.5.は逆に、現実を切り取り描写する視点にセンスと確かさを感じるものの、「で、そこであんたはどうする?」ってところで食いたらなさが残った。でも、嫌いじゃないです。

旧作では、まず、先日レビューをあげさせていただいた女渡世人 おたの申します
そして、CSで再放送のはじまった『大都会―闘いの日々―』
これらは初見の自分にとっては新作同様、否、それ以上に刺激的。
暴力に向き合った人間の覚悟と含羞、そして結果の苦さが表現されているから。
現在の映画に決定的に欠けているのは、『大都会』での高品格的なものだと思う。

佐藤洋笑

 2007年とは何の年だったかと問われれば、数多の力作を現役クリエーターたちが投入した現状を重々に承知しつつも、20年ぶりの大都会―闘いの日々―の解禁、そして7年振りに良識有る世間のドテっ腹を撃ち抜いた"10秒に一発撃ち、1分に一人死ぬスーパー・ポリス・アクション"『大激闘 マッドポリス'80』(#17以降は『特命刑事』と改題)の色褪せないヴィヴィッドな衝撃に尽きると個人的には言わざるを得ません。CS局・日テレプラス&サイエンス様々です。

 我が幼少期の人格形成に大いに影響した作品群との再会で、今、オレが目指すべきものがハッキリと見えた気がします。

 新作への思いは別途寄稿させていただいておりますので、ここでは上記二本の番組のベスト・エピソードをチョイスさせていただきます。

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「大都会」サウンド・トラック PREMIUM BOX『大都会―闘いの日々―』ベスト5
(2007年再放送分より)
番組の詳細は以下を参照。正味45分の間に登場人物全員の人生が破壊されつくす、血を吐きながら続ける哀しいマラソンのような暗黒刑事ドラマの金字塔。

#05 めぐり逢い (本放送:76/2/3 脚本:斎藤憐 監督:降旗康男)
 武器密輸の容疑で追われるスケコマシ蟹江敬三。捜査線上に上がる『実録阿部定』兼『赫い髪の女』の宮下順子を張り込む渡は、ひょんなことから順子に田舎から出てきたばかりの純朴青年と勘違いされ、デートに付き合うことに。結局、渡が掴んだ情報で蟹江は検挙されるが、そんな事情も知らず順子は駅まで渡を送り、真相を白状する根性のない渡は最後まで調子を合わせて大宮行きの最終電車に乗り込む。渡のポケットには順子と記念に撮ったスピード写真が――ってなところで話の余韻をぶったぎってテーマ曲が盛り上がり警視庁~新宿の空撮となりエンド・ロール。

#08 俺の愛したちあきなおみ (本放送:76/2/24 脚本:倉本總 監督:村川透)
 いわゆる「抱かせ」に反発し、ジャーマネを殺害した歌手の卵・高橋洋子。彼女は初めて掴んだTV出演の場で、犯罪の経緯の告白を試みるが、その音声はTV局の上層部により、彼女の憧れていたちあきなおみの「喝采」にさしかえられてしまう。空しく叫ぶ高橋、真相を掴みつつも事態を傍観するばかりの渡と裕次郎。大音量でかかる「喝采」。それをぶったぎってテーマ曲が盛り上がり警視庁~新宿の空撮となりエンド・ロール。

#11 大安 (本放送:76/3/16 脚本:倉本總 監督:降旗康男)
 内田朝雄演じるヤクザの組長の娘の結婚式が、対立する組織に狙われるとの情報が新聞沙汰に。思わず新聞に抗議し、結婚式にスジモノは呼ばないと、同日に結婚式をあげる家族にあいさつ回りする組長、ガードしてやる渡。誰が悪いのかワカランまま、事態はもつれていき、放送時間残り二分辺りで、草薙幸二郎演じる地味な刑事が一言――「おやじ、披露宴には出せんな」。そこにテーマ曲が盛り上がって警視庁~新宿の空撮となりエンド・ロール。

#16 私生活 (本放送:76/4/20 脚本:斎藤憐 監督:村川透)
 とある事件との関係が疑われるいしだあゆみ。彼女の人権を慮って、内密に捜査を開始する渡だが、上司・佐藤慶は本ボシを油断させるため、目眩ましとして、いしだの情報をマスコミにリーク。結果、興味本位の誤報が飛び交い、いしだの私生活は崩壊しまくる。いしだへの弁明も拒絶された渡のどアップに、テーマ曲が盛り上がって警視庁~新宿の空撮となりエンド・ロール。

#18 少年 (本放送:76/5/4 脚本:倉本總 監督:村川透)
渡の妹・仁科明子にほのかな慕情を寄せる少年。その母親が画策した裏口入学工作への少年の無言の抗議が悲劇の連鎖を巻き起こす。自らも受験間近の息子を抱え、資金繰りに苦しむ老刑事・丸山米三こと高品格が吐露する戦中派の心意気が胸を撃つ。だが、そんな悲痛な思いをよそに事件はうやむやに処理され――ってなところで話の余韻をぶったぎってテーマ曲が盛り上がり警視庁~新宿の空撮となりエンド・ロール。

「大都会‐闘いの日々‐」MUSIC FILE――以上、散々に切なくさせた上で、さらなる不幸を予感させつつシャットダウンという、大都会―闘いの日々―の醍醐味を存分に味わえる5本でした。これがまだ1クール分残っているのだから恐ろしい。倉本脚本の「山谷ブルース」「雨だれ」、斎藤憐の「アバンチュール」「不法侵入」、金子成人の「急行十和田二号」などの問題作・傑作が目白押し! 三部作となっている最終回で感動!君も泣け!

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『大激闘 マッドポリス'80』ベスト5(2007年再放送分より)
 日本の暴力団が一致団結した巨大犯罪組織ジャパン・マフィア壊滅のため、“狂犬俳優”=渡瀬恒彦、『不良番長』=梅宮辰夫、東映ピラニア軍団=志賀勝&片桐竜次、ミスター・スリム・カンパニー=中西良太、クラリオン・ガール=堀川まゆみと、アウトロー臭がプ~ンと漂う面々で結成された警察庁の特命刑事MP、すなわちマッドポリスが繰り広げる大戦争ドラマ。ルガーP08やらM16やらダイナマイトやら手榴弾やらで重武装し、容疑者への自白剤投与もいとわない、テレビの限界を越えたバイオレンス描写は放送当時こそ視聴率低迷にあえいだり、新聞の投書欄でバッシングされたり、突如地味な番組名に改題したりと不遇をかこったが、30年弱のときを経て正当な評価を得ようとしている。それは、明らかにこの番組における恒さんのファッションを意識して、ハンチング帽を被ったおしゃれで可愛らしいお嬢さんたちが都内各地に急増していることからも明らかだ。

#01 マフィアからの挑戦 (本放送:80/4/8 脚本:永原秀一 監督:関本郁夫)
 NTV火曜9時のアクションドラマを牽引した血の脚本家・永原秀一が手際よく描くマフィアの団結。独自の“ヤバさ”を醸し出すMPが捜査を後回しにした戦闘を開始。それを彩る関本演出は第一話から最終回のようなテンションで銃撃・爆破・破壊・銃撃・爆破・破壊…の無限連鎖。痛快に虐殺され、爆風で派手に吹っ飛ぶ往時のJACの面々に首をたれまくり。特別ゲスト・MP初代キャップ土屋嘉男もノリノリです。

#06 殺しの追跡 (本放送:80/5/13 脚本:永原秀一 監督:野田幸男)
 以下、予告編より引用――標的は黒い豹! 政財界を揺さぶる謎のJ資金! ジャパンマフィアの黒い資金源を追い詰めろ! 狙撃、爆破、空中戦! 真っ赤な太陽、真っ二つ! 敵の牙城に果敢に挑む、マッドポリスの「殺しの追跡」! 「殺しの追跡」は、貴方のターゲット!
――さっぱりあらすじがわかりませんが、とりあえずオモシロそうでしょ。辰っちゃんは容赦なく敵の背中から撃ち、山口美也子はMPの囮とされて蜂の巣に。テレビの限界をブチ抜く、アノ東映にあってなおも異端と呼ばれたバイオレンスの巨匠・野田幸男大先生のチープでキャンプな演出が冴えまくり。

#08 破壊 (本放送:80/5/27 脚本:柏原寛司 監督:村川透)
 大量の武器弾薬が隠された要塞を攻略せよ。地下水道からのMP決死の潜入作戦。まるで「ルパン三世」のようなプロットを臆することなく刑事ドラマにアダプテーションする柏原脚本の冴えとノリにノッてる村川透の演出に酔える一本。仙元誠三のカメラによる青みがかった地下水道の映像が美しい。何より、奥深すぎて判りづらい辰っちゃんのカッコよさがホノボノと伝わる映像のマジックがここにある。

#10 処刑儀式 (本放送:80/6/10 脚本:高田純 監督:野田幸男)
 石井輝男作品の常連・名和宏、東映剣会兼ラスト・サムライの福本清三らが演じる女装した企業ジャックの特殊部隊をMPが虐殺する逸品。相変わらず冴えまくる我が偏愛する野田演出の前では、予告編で出てきた「時限装置」が本編にはさっぱり登場しないなんてのも気になりませぬ。

#13 スカイライダー大作戦 (本放送:80/7/1 脚本:永原秀一 監督:長谷部安春)
 保守党幹事長誘拐という大風呂敷を広げ、特撮ヒーローよろしく採石場で展開される爆破&銃撃戦=24時間の華麗な攻防。恒さんはマシンガンを乱射する大木正司をダンプで轢殺し、辰っちゃんは丸大ハム兼ジャッカー電撃隊長の田中浩に自ら銃を貸与し正当防衛として射殺する無軌道ぶり。クールに人権を軽視した展開で視聴者のドギモを抜く長谷部安春の演出が飛ばす飛ばす飛ばす飛ばす。

#22 黒い狼 (本放送:80/9/2 脚本:神波史男 監督:西村潔)
『ダーティハリー2』をベースに展開する、“問答無用で悪を討つ”マッドポリスと、まったく同じお題目を掲げる殺戮集団の一大バトル。「金で飼われた"狂った番犬"」とクールに自身を定義し、「思い上がったヤツには生みの親だろうが、飼い主だろうが噛み付く!」と悲壮に心情を吐露する狂犬俳優=恒さんの魅力炸裂!

――すでに放送も佳境ではありますが、まだ、マッドポリスと自衛隊細菌部隊が富士の裾野で一大バトルを展開する伝説の最終回=#26「ファイナル・チャレンジ」には間に合います! また、2008/01/24からも再放送が予定されています!
この高揚を是非皆さんにも共有していただきたい!闘えマッドポリス!撃て!殺せ!ブチ壊せ!

デイヴィッド・リンチ インスタレーション/インランド・エンパイア+リンチ1 (初回限定生産)

佐野亨

『インランド・エンパイア』
『デス・プルーフ in グラインドハウス』
『タロットカード殺人事件』
『once ダブリンの街角で』
『ここに幸あり』
エクステ
『転校生 さよならあなた』
『ラザロ』
『河童のクゥと夏休み』
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』

 『インランド・エンパイア』は、1分1秒1フレームにリンチワールドのディテイルをぎっしり詰め込んだまさに“リンチおせち”。毎度のことながら、DVDでは絶対に味わうことのできない恍惚の時間だった。

デス・プルーフ プレミアム・エディション
 タランティーノの復活を決定づけた『デス・プルーフ in グラインドハウス』。メルギブみたいな腑抜け野郎と違って、やっぱりカート・ラッセルは俺らの兄貴だぜ!

 『once ダブリンの街角で』は、映画史に残る名作ではなく、自分だけの佳作として長く心に留めておきたい作品。エンドロールで静かに泣いた。

 井土紀州の『ラザロ』を観ることができたのは2007年最大の収穫。21世紀に突入してからこっち、現代の病理をこれほど生々しく捉えた作品があっただろうか。ここで描かれた怒りと暴虐は微細な胞子となって僕らの日常を確実に侵食している。

エクステ 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』は、思索の循環から解き放たれた状態で(物理的にも作画に妥協する必要のない状態で)、アクション群像劇としての完成度を追及した姿勢に感銘を受けた。続篇の公開が待ちどおしい。

 あと個人的には、多部未華子の映画での活躍がほとんど見られなかったのが残念。ドラマや広告にはけっこう露出していたけれど、一昨年の『夜のピクニック』然り、彼女の聖性は映画でこそ光り輝く(かつて相米慎二監督の『お引越し』で奇跡のような輝きを放った田畑智子のように)。
『西遊記』や石原慎太郎のタカ派映画で不釣合いな役柄をふられているのは貴重な時間の浪費である。金子修介あたりに主演映画を撮ってもらわねば。

鮫島サメ子

マリー・アントワネット不徳の致すところで、ベストファイブすら無理。
今回はベストでもワーストでもない、「ビミョー」な10作(邦画5本、洋画5本)でお赦しを(※順不同)。

『どろろ』
手塚治虫ファンではないので、まあいいや。妻夫木クン見れたし。

『龍が如く 劇場版』
北村一輝が主役。だから、自爆覚悟で足を運んだ作品。だから、何も言うまい……。

『LOVEDEATHラブデス』
武田真治が主役。だから……(中略)。銀色に輝くメカ美の極致(!?)の「オモチャ」には感動。

『蟲師』
オダジョーが主役。だから……すみません、もうやめます。地味だけど、個人的には好きな作風。でも地味。

『舞妓Haaaan!!!』
多分、期待しすぎたわたくし。予告編以上に面白い本編はないという見本。

『マリー・アントワネット』
脳味噌が勝手に『ベルばら』を補完するもんで、単品としての出来が判別不能。それにしても、裸に絹靴下って、エロカワの極致!

ハンニバル・ライジング『ハンニバル・ライジング』
このテの東洋趣味は日本人にはツライが、ギャスパー・ウリエルの三日月形の口は一見の価値あり。

『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』
上手いこと出来てるってのと、すげえ面白いってのは、ビミョーに違うのね……。

『300<スリー・ハンドレッド>』
少年ジャンプ系の筋肉作品。カラダを鍛えすぎるとアタマが悪くなるらしい。

『消えた天使』
思わず『プロヴァンスの贈りもの』(正気なら絶対見ない系)で口直しをしてしまったほど気が滅入る作品。そして、『コットンクラブ』『プリティ・ウーマン』のリチャード・ギアが今や……歳月って、本当にムゴイっすね。

ブラックブック仙道勇人

世界最速のインディアン
パンズラビリンス
ブラックブック
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
『300<スリー・ハンドレッド>』

2007年は例年になく映画を観ることができなかったので、「ベスト」など言うのもおこがましいが、印象に残った作品を挙げる。(順不同)

『世界最速のインディアン』は、個人的に思い入れのあるキウイが主人公だからということ以上に、アンソニー・ホプキンスが素晴らしすぎた。「夢」なんてものは、どうしても青臭い感じがして、ある程度の年齢を超えると口に出すのも憚られるものだが、口に出せなくてもいつまでも持ち続けていいんだと改めて思い直した。夢に生きて夢に死ぬ、そんな真っ直ぐな生き様こそが重要であって、一般的に重視される「実現したか否か」はある意味でオマケみたいなものなのだ。思い続けること、挑戦し続けること、諦めないこと。とかく"己"を貫くことは至難だが、だからこそそれをやってのけたバート・マンローは痺れるほどカッコイイ。こういう爺さまに私もなりたいと思った。

『パンズラビリンス』は、どうしても「ダーク」という冠をつけてしまたくなるファンタジーだが、実はファンタジー作品にこそ現実世界に対する冷徹な眼差しが求められるという、世界最速のインディアンこのジャンルの本質的な部分――それは昨今の「ファンタジー」を冠した作品が見失いがちなものでもある――を再確認させてくれる逸品。このクラスのファンタジー作品は、早々出てこないと思う。間違いなく時代を超えて観継がれていく作品だろう。

『ブラックブック』は、バーホーベンの面目躍如といった感のある堂々たる歴史ドラマ。ミステリーとしては不満が残る部分も少なくないが、ナチス敗北後を描いた終盤シーンを観るとそんなのはどうでもよくなる。解放感に酔い痴れて人としてのたがが外れていく市民の姿を、嬉々として撮っているバーホーベンの姿が目に浮かぶ。観る者の度肝を抜く糞尿フラッシュダンスは必見としか言いようがない。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』は四部作の幕開けに過ぎず、はっきり言えば残る三作でどう転ぶかわからない危うさがある(実際、次作ではストーリーがTV版とは大分変わってくるという噂)ので、作品としては単体で評価できないというスタンスではあるのだが、やはり「アニメーション監督・庵野秀明」の完全復活に「おめでとう」と言いたいので。ともかく色々な意味で最後まで目が離せないシリーズであるのは間違いない。

『300<スリー・ハンドレッド>』はとにかく何も考えずに観て、込み上げてくる血湧き肉躍る感覚に酔いたい一本。誤解を恐れずに言えば、夢中になってカンフー映画を観終わった後に、カンフーの真似(効果音付)をしちゃった遠い記憶が呼び覚まされた。作品の構図について深読みしてみても面白いが、多分この作品はあれこれ考えながら観たら負け。理屈こねくり回す前に、アクションをひたすら堪能すべし。

河田拓也 佐藤洋笑 佐野亨 鮫島サメ子 仙道勇人
膳場岳人 とくしん九郎 高野雲 村本天志 百恵紳之助
2008/01/08/16:30 | トラックバック (0)
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