岡山へ向かう新幹線の中で読んでいたのは
好きな作家の評論集のようなエッセイのようなもので、
主に1980年代末から03年にかけて書かれたものを集めたものなのだったが……
何というか恐ろしいことに随分昔の事を話されているように感じてしまうのだ。
かつて、その文体の普遍性に惚れ込み読み込んだ作家の文章ですら
時間に呑み込まれてしまう……我らが悲しきCMなど言わずもがな、だ。
やがて新幹線は岡山に着き特急に乗り換え数十分……もう児島だった。
……って②なのに①みたいな書き出しで滅茶苦茶である。
車内で軽食べした弁当が死ぬ程不味かったからなんだが、
いい加減ですまんこってある。
さて、駅に着いて珈琲を飲もうと思ったのだが、
これがまた一苦労で児島に悪意はないが旅人的には駅に着いたら
駅裏にある地元の暇人がうだうだする中で方言聞きながら
おどおど頼んだ不味い珈琲くらい飲みたいのである。
あっさり土地のもんじゃないとバレて
話の流れで土地の旨いもんの情報なんかが欲しいのである。
しかし、無理だ。児島は。
第一、駅前にはTaxi以外何もない。
Taxiに乗る人もいない。
だが、駅を反対側に出て通りの向こうは、海だ。
きっと旨い魚がピチピチ泳ぐ瀬戸内の海だ。
オレは気を取り直してNetで調べたKAPITAL児島店へ海沿いにてくてくと、歩いた。
春の暖かい日射しがひとり旅の気分を盛り上げてくれた。
……などと書いているオレは今、新宿にいてすでに電車も無くなる時間。
何故かDUGにいる。昼間はマサコにいた。
1日に二回ジャズ喫茶に行くというのもなんだろう?
DUG……初めて来たのは16の時だったか17の時だったか……。
早い、なぁ。
主なキャスト / スタッフ
TRACKBACK URL: