テレビシリーズから映画の流れ

ッフィ・ザ・ヴァンパイヤー」や「Angel」のテレビシリーズで成功したジョス・ウィードンが本当に作りたいものを作るため、及び個人的趣味を前面に出して作ったのが「Firefly」だった。放送日は2002年9月20日から2002年12月20日で、ニューヨーク・ポスト紙から「あらゆるレヴェルで面白く、エッジが立ち、最高のSFドラマシリーズ」と絶賛され、熱狂的なファンを持つことにも成功したテレビシリーズだったが、視聴率が振るわず、11話を放送した時点でキャンセルされた。しかも14話作られた中で放送されたのは1話目~10話目+最終話の14話目で11話目~13話目は放送されないという酷い扱いだった。ジョス・ウィードンとしては視聴率や評価が徐々に上がってきていた段階で、「『スタートレック』だって始めは視聴率が振るわなかった」のだから、まさにこれからという時の放送キャンセルだった。

かし、あきらめきれなかったジョス・ウィードンは自らの監督で映画化に向けて乗り出す。自らのテレビシリーズのエピソードの監督は経験済みで、「Firefly」でも始めの1話目及び2話目と最終の14話目を監督していたが、映画の監督は初めての挑戦だった。それぐらい思い入れがあったことの証でもあるのだが、視聴率が振るわなかったテレビシリーズの映画化なので、困難がいくつも立ちはだかった。映画会社としては予算や製作日程をできるだけ抑えて、ドラマシリーズ終了から早く公開して熱狂的なファン向けにソフトを売って、ケーブルテレビなどで放送することで資金を回収できればという考えだった。当然のことだが、熱心に映画に取り組みたいジョス・ウィードンと映画会社は何度も意見がぶつかり、ジョス・ウィードンは監督を降板させられそうになったり、編集に対する権利を取り上げられそうになった。それら多くの困難を乗り越えて完成に漕ぎ着け、今年の夏に公開された、「Firefly」の映画版「Serenity」は執念の映画だけに筆者としても注目していた。結果は近年のSFアクション映画としては稀に見る高評価だった。多くのメディアが5つ星評価で満点または4つ星以上をつけて、映画を観た一般の客からも「期待以上の出来」、ドラマのファンからも「ドラマシリーズの素晴らしい脚色」と絶賛された。秋に公開されたイギリスでも高い評価を得たように多くの国で絶賛で迎えられた。

本でも年明けの公開が予定されていて、映画会社から字幕入りで観せてもらったが、本当に素晴らしい出来で本誌読者なら気に入ると思われる作品だった。ただ、残念なことに、「Serenity」は日本では放送されていないテレビシリーズが基になっていること、有名なスターが出ていないこと、そしてアメリカやイギリスでも興収がそれほど良かったわけでもなかったこともあって、日本での公開は急きょ無くなってしまった。DVDで出る予定にはなっているが、スクリーンで味わってほしい秀逸な作品なので、是非、日本でも公開できるように盛り上げていきたいと思っている。

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2006/06/25/11:50 | トラックバック (0)
「セレニティ」劇場公開を求める会
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