「これまでの人生で見た映像の中で、最高の11分だった」
――ティム・バートン

5月8日より全国公開されるシェーン・アッカー監督の初長編監督作『9ナイン9番目の奇妙な人形』（http://9.gaga.ne.jp/）には、長編製作のきっかけになったオリジナルの同名タイトルのショートフィルムが存在する。
鬼才ティム・バートン監督を震撼させたこのフィルムは、2005年の「ショートショートフィルムフェスティバル & アジア」でインターナショナル部門に入選し、翌年2006年度の米国アカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされるなど、世界各国からの注目を集めた。この11分の作品『9 ～オリジナル・ショートフィルム』が、今回の長編版の日本公開を記念してショートフィルム専門映画館「ブリリアショートショートシアター」の「Short Shorts 11」プログラムで限定上映されることとなった。

「９～オリジナルショートフィルム」
( シェーン・アッカー/ 11:00 / Animation / USA / 2004 )
2匹の布切れで作られた生き物が町の荒れ跡をあさっていると、機械仕掛けのケモノが襲ってくる。"9"番は、仲間の”5”番が殺されるのを目撃。”9”番は強さの証である魔法の球をケモノから盗もうと決心する。その球には仲間の魂が閉じ込められているのだ。背景デザインは、第２次大戦で破壊されたヨーロッパの町の写真に刺激をうけて作られた。完成までに4年半もの歳月がかけられた作品。

シェーン・アッカー（監督／原案）
1971年米イリノイ州生まれ。UCLAで建築（2000年）とアニメーション（04年）の2つの修士号を取得。UCLAの卒業制作映画として11分間のショートフィルム「９」の脚本・監督・動画製作を行い、04年に完成させた。ピーター・ジャクソン監督のアカデミー賞受賞作「ロード・オブ・ザ・リング王の帰還」（03）にはアニメーターとして参加している。06年には「９」でアカデミー賞の最優秀短編アニメーション作品賞にノミネートされた。以後、ショートフィルム「９」は、世界各国で数々の受賞を果たす。