サンザシの樹の下で
2011年7月9日(土)より、全国順次ロードショー
『初恋のきた道』のチャン・イーモウ監督が描く、感動の実話
文化大革命に散ったこの究極の純愛に、中国全土が涙した――。
『HERO』『LOVERS』そして『初恋のきた道』――。中国から世界に向けて、多くのヒット作を放ってきた巨匠チャン・イーモウ。作品を発表する度、登場人物の素晴らしい描写と抒情的な美しい映像に、世界中が虜になり、これまで多くの映画賞を獲得してきた。その監督が放つ最新作は、文化大革命の嵐の中ではかなく散った青年と少女の悲しい恋を描いた、実話に基づくラブストーリーだ。
原作は、中国系アメリカ人作家エイミーの同名小説。自身の友人である女性の文革時代のエピソードをもとにしており、ネットで発表後またたく間に口コミが広がった。その後書籍化され、売り上げは300万部を突破。経済誌「アジア・ウィークリー」の投票で中国語小説の堂々No.1に輝いた。近年、日本では過酷な運命の中で愛を貫く“純愛”をキーワードにした作品が、若い層を中心に大ヒットを続けているが、中国においても、文革を背景にしながら普遍的な愛を描いた本作は、現代の中国の若者たちの涙を誘い、過去10年の文芸映画作品で最高の興行収入を記録した。
舞台は文化大革命下の中国。町の高校に通う女子高生ジンチュウは、国家の政策のために送られた農村で明るく誠実な青年スンに出会う。惹かれあう二人だったが、迫害を受ける両親を持つジンチュウにとって、それは決して許されぬ恋だった。やがてジンチュウの母の知るところとなり、二人は仲を引き裂かれてしまう。そして、互いを想い待ち続けることを誓って別れた二人に、運命はさらに過酷な試練を課すのだった――。
コン・リー、チャン・ツィイーらを発掘した監督が、今回ヒロインに抜擢したのは新人チョウ・ドンユィ。本作のヒロインを中国じゅうで探しまわっていた監督やスタッフが、高校生の彼女を発見、彼女の純真で汚れのない表情が監督の心を捉え、ジンチュウ役に抜擢された。あどけない可憐さから、中国では“13億人の妹”と呼ばれる彼女。本作の演技で一躍人気を集め、すでに次回作のオファーが殺到している。彼女が恋に落ちる青年スンを演じたのは、22歳のショーン・ドウ。10代に移住したカナダで芸能活動を始め、中国に帰国後は北京電影学院で本格的に演技を学び、映画のみならず舞台やCMなど精力的に活動をしている、若手俳優一の注目株である。その他、チャン・イーモウの作品のほか中国で活躍しているベテラン俳優が主演二人の脇を固めている。またロケ地になった湖北省の遠安県は、サンザシの樹の印象的なシーンなどが注目を集め、「山(サンザシ)県」と言われるほどの人気ぶりに。『LOVERS』でアカデミー賞撮影賞にノミネートされたカメラマン、チャオ・シャオティンがスクリーンに映し出す色彩豊かな風景の数々が、淡く切ない物語を一層引き立てている。
まさに中国版『世界の中心で、愛をさけぶ』とも例えられる純愛ストーリー。巨匠監督が、その原点に立ち返って取り上げた究極の純愛に、あなたもきっと涙を禁じえないだろう。
監督:チャン・イーモウ( 張藝謀 )
1951年西安生まれ。北京電影学院撮影学科を卒業後、チェン・カイコー監督のもとで撮影監督としてキャリアを積む。87年の監督デビュー作『紅いコーリャン』でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞、一躍監督として脚光を浴びて以来、第五世代(中国で1980年代半ばより現れてきた新世代の監督たちの総称)と呼ばれる監督の中でも、もっとも才能豊かで、影響力のある一人として第一線での活躍を続けている。
その後も、『紅夢』(91)、『秋菊の物語』(92)がヴェネチア国際映画祭でそれぞれ銀獅子賞、金獅子賞を受賞、『活きる』(94)がカンヌ国際映画祭の審査員特別グランプリを獲得。
続いて『あの子を探して』(99)がヴェネチア国際映画祭において再び金獅子賞、『初恋のきた道』(99)がベルリン国際映画祭審査員特別賞を獲得するなど、国際映画祭において何度も重要な賞を受賞している。2002年の『HERO』では、これまでの作品のイメージを打ち破るエンターテイメント作品として、中国では史上最高の興行収入を達成しただけでなく、日本他アジア各国で大ヒットを記録した。その後も『LOVERS』(04)では、英アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞の外国語映画賞にノミネートされたほか、『単騎、千里を走る』(05)では長年の夢であった高倉健との共同制作を実現し、『王妃の紋章』(06)では久々にコン・リーとタッグを組み、自身の記録を塗り替え当時中国史上歴代1位の興行成績をおさめている。
近年は、製作の領域を広げ手腕を発揮。2006年、ニューヨークのメトロポリタン・オペラで、著名なテノール歌手プラシド・ドミンゴ出演、指揮タン・ドゥンのオリジナルオペラ「始皇帝」の演出を手がけた。また2008年第29回北京オリンピック競技大会の開会式・閉会式の総合演出を担当し、華麗で、壮大なショーを展開した。クリスチャン・ベールが出演する南京事件を描いた新作『金陵十三釵/Nanjing Heroes』の撮影中である。
キャスト
ジンチュウ:チョウ・ドンユィ スン:ショーン・ドウ ジンチュウの母:シー・メイチュアン
村長:リー・シュエチェン ルオ先生:チェン・タイシェン スンの父:スン・ハイイン
スタッフ
監督:チャン・イーモウ
製作:チャン・ウェイピン 製作:ビル・コン 脚本:イン・リーチュエン 撮影:チャオ・シャオティン
原題:山樹之戀/2010年/中国映画/カラー/シネスコ/ドルビーデジタル、ドルビーSR/約114分/字幕翻訳:水野衛子
(c)2010, Beijing New Picture Film Co., Ltd and Film Partner (2010) International, Inc. All Rights Reserved.
配給:ギャガ 公式サイト:http://sanzashi.gaga.ne.jp/
2011年7月9日(土)より、全国順次ロードショー
- 監督:チャン・イーモウ
- 出演:スン・ホンレイ, チャン・ツィイー
- 発売日:2007-05-30
- おすすめ度:
- Amazon で詳細を見る
- 監督:チャン・イーモウ
- 出演:チャオ・ベンシャン, ドン・ジエ, フー・ピアオ, リー・シュエチエン, ニウ・ベン
- 発売日:2008-09-17
- Amazon で詳細を見る
TRACKBACK URL:
■映画『サンザシの樹の下で』 E Viva La Vida! <ライターCheese の映画やもろもろ>
『紅いコーリャン』でコン・リーを見いだし、『初恋のきた道』でチャン・ツィイーを見いだしたチャン・イーモウが、またもや可愛すぎる田舎っぺ娘を見いだしてくれま...
Tracked on 2011/08/12(金)21:22:51
■映画『サンザシの樹の下で』 E Viva La Vida! <ライターCheese の映画やもろもろ>
『紅いコーリャン』でコン・リーを見いだし、『初恋のきた道』でチャン・ツィイーを見いだしたチャン・イーモウが、またもや可愛すぎる田舎っぺ娘を見いだしてくれま...
Tracked on 2011/08/12(金)21:22:51