好奇心を刺激する、大人のためのスタイリッシュなドラマ

Ｌove 愛――恋人、家族、友人……。愛の形は様々。
Ｌife 人生――生きることは愛すること、そして闘うこと。
Ｌoneliness 孤独――愛する人がそばにいても、
埋められない孤独がある。
Ｌonging 願望――欲しいのは、愛なのか、欲望なのか…。
Ｌie 嘘――ついてはいけない嘘。つかなくてはならない嘘。
だが嘘は必ず誰かを傷つける。
Ｌust 欲望――時に激しく、時に静かに、
欲望は心の中にも存在する。
Ｌuxurious 官能的――絡み合う視線、囁く声、
甘い駆け引き。その全てが官能を呼び起こす。
Ｌure 誘惑――その魔性が彼女たちを狂わせていく…。
Ｌesbian レズビアン――それは未知の世界である
と同時に普通の世界でもある。
…全ては“Ｌ”から始まる。2004年1月、アメリカのケーブルテレビ局SH0WTlMEでセンセーショナルなドラマがスタートした。主人公はロサンゼルスで薯らす都会的な美女たち。それぞれに仕事や恋の悩みを抱えながらも、彼女たちは仲間とお気に入りのカフェでおしゃべりに花を咲かせている。その姿はどんな街でも見られるありふれた風景だ。ただひとつ違うのは、彼女たちがレズビアンだということ。本作『Lの世界』は、ドラマ史上初めて本格的にレズビアンの世界を描いたドラマだ。かって女の本音を赤裸々に語った『SEX and the ClTY』が大ヒットしたが、『Lの世界』は更に一歩踏み込み、レズビアンの本音にズバリと切り込んだディープな世界を垣間見せてくれる。
物語は新進作家ジェニー(ミア・カーシュナー)が恋人と暮らすためにロサンゼルスに越してきたところから始まる。隣人で美術館のアートディレクターのベット(ジェニファー・ビールス)とその恋人ティナ(ローレル・ホロマン)のパーティに招かれ、レズビアンの世界に触れることになったジェニーは、それまで体験したことのない世界に足を踏み入れていく……。
これまで映画やドラマで描かれてきたゲイと言えば、コミックリリーフ的な立場が多くステレオタイプなものに陥りがちだったが、このドラマは違う。本作のプロデューサーであるアイリーン・チェイケンの実体験が元となっているこのドラマは、スタイリッシュかつエロティックにレズビアンの世界を描きながら、それでいてリアリティにも富んでいる。ゴージャスな美女たちが繰り広げるなまめかしいレズビアンの世界は、禁断の世界を垣間見るスリルを与えてくれる。その一方で、リアルなレズビアンの世界にあるのは誰にでも当てはまる当たり前の日常。彼女たちは普通に恋をし、普通に仕事をし、普通に悩みを抱えている。そこに性別は一切関係ない。
そういった所にも大きく共感を覚えるだろう。また9人いる脚本家の内8人がレズビアンだと言うだけあって、ドラマに登場するエピソードは実際に体験したものも多いとか。レズビアン独特の世界観はもちろん、彼女たちのウィットに富んだ会話に知的好奇心も刺激されることもしばしば。レズビアンである彼女たちがレズビアンを鋭く分析する様には『なるほど～』、と思わされたり、『ええっ!』と驚かされたり、そのたびにドうマの面白さにどんどん八マっていってしまう。知性と感性が刺激される大人のためのとっておきのドラマ、それが『Lの世界』だ。