第22回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭
2013年7月5日(金)・6日(土)、東京ウィメンズプラザホール
7月12日(金)~15日(月・祝)まで、スパイラルホールにて開催
海外ドキュメンタリープログラム(全4作品)
今回(第22回)の映画祭で最もおススメしたいのは、ドキュメンタリー作品です。世界的な傾向として、ドキュメンタリー映画は増加の傾向にあり、日本でも劇場公開される作品が増えてきています。ドキュメンタリーは「お堅い」「難しい」といった固定観念を持っているお客様に、是非観て頂きたい作品ばかりです。きっとなにか、新たな発見があることでしょう。
『伝説のディヴァイン』(原題:I Am Divine)
7月6日(土)19:05〜|7月15日(月・祝)14:10〜
監督:ジェフリー・シュワルツ/アメリカ/2013年/86分
ボルティモアで太めのいじめられっ子として育ったハリス・グレン・ミルステッドは、いかにしてドラァグクイーンのディヴァインへと変貌を遂げたのか?『ピンク・フラミンゴ』の強烈なイメージで一躍脚光を浴び、以降『ヘアスプレー』までジョン・ウォーターズ監督のミューズとして名を馳せたディヴァイン。メイクの下に隠れた彼の素顔に肉迫する。『VITO/ヴィト』(第21回上映)のジェフリー・シュワルツ監督最新作。
『ミスター・エンジェル』(原題:Mr. Angel)
7月5日(金)12:40〜|7月13日(土)18:50〜
監督:ダン・ハント/アメリカ/2013年/68分
ゲイポルノ界に新しいジャンルを築いたトランスセクシュアルのポルノスター、バック・エンジェル。子どもの頃から心と身体の性の不一致に悩んでいた彼は、若くしてファッションモデルとしての成功をつかみながらも、薬物乱用と自殺未遂を繰り返し、ついにはホームレスに転落。人生のどん底からはい上がるため、彼は男性として生きることを決意する――。6年の歳月をかけて撮影された迫真のドキュメンタリー。
『エミリー ――青春へのパス』
(原題: No Look Pass) 7月13日(土)16:40〜
監督:メリッサ・ジョンソン/アメリカ/2011年/87分
エミリー・テイはLAのチャイナタウン育ちのバスケットボール選手。ハーバード大学でバスケットボールに励む彼女の目標は、レズビアンであることをカミングアウトし、プロ選手として活躍すること。しかし敬虔な仏教徒の両親は「大学を卒業したら国に戻ってお見合いを」と迫り…。家族、人種、"Don't Ask, Don't Tell"というポリシー――さまざまな障壁に立ち向かい、コートの内外で情熱を燃やし続けるエミリーの姿を追うドキュメンタリー。
『インターセクション』(原題:Intersexion) 7月14日(日)16:15〜
監督:グラント・ラフッド/ニュージーランド/2012年/68分
新生児の親がよく聞かれる質問――「赤ちゃんは男の子? 女の子?」。でも、そのどちらでもないとしたら…? 2000人に1人の割合で生まれてくるとされるインターセックス(性分化疾患)の子ども。ニュージーランドで初めてインターセックスであることをオープンにしたマニ・ブルース・ミッチェルは、仲間に会うために世界中を旅する。彼らが笑いと涙を交えながらフランクに語った、自らの性に対する思いとは?
海外長編プログラム(全7作品)
今回の長編は、パーソナルなストーリーから、社会の中でのセクシュアル・マイノリティの立ち位置や生き方を描いた作品まで、多様多彩! アメリカをはじめとして、アルゼンチンや台湾などの作品も上映いたします。シリアス、コメディー、ロマンス、セクシーと、ジャンルも豊富です。
『ウィル・ユー・スティル・ラブ・ミー・トゥモロー?』
(原題:明天記得愛上我 / 英題:Will You Still Love Me Tomorrow?) 7月12日(金)20:00〜|7月15日(月・祝)11:45〜
© Courtesy of Media Asia International Distribution監督:陳駿霖(アーヴィン・チェン)/台湾/2013年/104分
幼馴染の妻とかわいい子どもという幸せな家庭に恵まれながらも、ふと気づくと冴えない気分で日々を過ごしているウェイツォン。ゲイであることをひた隠し、鏡に映るおなかに人生とは何だろうと考え込む。そんな時、偶然出会った客にひと目ボレし、妹の結婚騒動までもが勃発。愛と幸せを考え、ウェイツォンが下した決断は…。ヴィム・ヴェンダースがプロデュースした『台北の朝、僕は恋をする』のアーヴィン・チェン監督が描く、群像ラブコメディー。
『幸せの選択』(原題:I Do) 7月6日(土)10:30〜| 7月14日(日)18:05〜
監督:グレン・ゲイロード/アメリカ/2012年/91分
ニューヨークでアシスタントカメラマンとして働くイギリス人のジャックは、亡き兄の妻子を支えながら暮らしていた。就労ビザの更新が却下された時、ジャックは家族のためにアメリカに留まろうとレズビアンの親友アリと偽装結婚をする。しかし移民局の執拗な調査にアリが恐れをなし、2人は離婚。窮地に立たされたジャックにゲイの恋人マノはプロポーズをするが、連邦法で認められていない同性婚で配偶者ビザを得ることはできず…。
『アウト・イン・ザ・ダーク』(原題:Out in the Dark) 7月5日(金)18:35〜|7月6日(土)14:30〜
監督:ミハエル・メイヤー/アメリカ、イスラエル/2012年/96分
パレスチナ人の学生ニメルはテルアビブのクラブでイスラエルで働く弁護士ロイに出会い、恋に落ちていく。しかし、お互いにひかれ合いながらも、宗教や家族の問題がのしかかるニメルとオープンに生活するロイの間にある日、事件が起こり、厳しい現実を突きつけられてしまう。これが初長編となるミハエル・メイヤー監督が人種、紛争、暴力などの問題を絡ませながら、2人の若者の関係を繊細に描き出したビビットな一作。
『GOGOボーイを追いかけて』(原題:The Go Doc Project) 7月13日(土)14:00〜|7月14日(日)20:20〜
監督:コーリー・J・クルークバーグ/アメリカ/2013年/91分
大学を卒業したばかりのドクは、ネットで出会ったGOGOボーイのゴーを夜な夜なオカズにしている。ドクはゴーに会いたい一心でニューヨークへ行き、ナイトライフシーンのドキュメンタリーを撮ると偽ってゴーをカメラで追いかけ始める。夏の暑さが増す中、2人の関係もヒートアップ。でもこの恋、秋まで続くの…? 『シェイクスピアと僕の夢』(第17回上映)の製作陣と主演のタナー・コーエンが再びタッグを組む。
『ママったらアルゼンチン』 (原題:LENGUA MATERNA 英題:Mother Tongue)
7月6日(土)12:35〜|7月15日(月・祝)19:40〜
監督:リリアーナ・パオリネッリ/アルゼンチン/2010年/78分
40歳のルースは、10年以上寄り添ったガールフレンドを「お友達」と紹介してやり過ごしていた。ついに2人の関係に気づいてしまった母エステラはショックを受けるが、一念発起して、レズビアンのことや、娘のライフスタイルを理解しようと努力する。しかしそんなエステラの姿とは裏腹に、ルースはガールフレンドと険悪になってしまい…。母と娘の関係を通じて、セクシュアル・マイノリティの「家族」の姿を描く秀逸なコメディー・ドラマ、ついに日本上陸。
『ヨッシ』(原題:Yossi) 7月5日(金)10:40〜|7月13日(土)21:00〜
監督:エイタン・フォックス/イスラエル/2012年/84分
軍隊時代の恋人の死に向き合えず、不眠にさいなまれながら日々の仕事を機械的にこなす心臓医のヨッシ。かたくなに心を閉ざす彼に、同僚たちも近づけずにいた。そんなヨッシの生活が、ミステリアスな女性の登場をきっかけに一変する。衝動的にイスラエル南部のエイラトへ旅に出た彼は、道中で陽気な軍人たちに出会う。その中には、かつての恋人ジャガーを思わせる、オープンリー・ゲイのトムがいた。『ヨッシ&ジャガー』(第13回上映)、『バブル』(第16回上映)のエイタン・フォックス監督最新作。
『モスキータ&マリ』(原題:Mosquita y Mari) 7月5日(金)14:25〜|7月14日(日)14:10〜
監督:アウロラ・ ゲレロ/アメリカ/2012年/85分
LAに暮らすヨランダは、大学進学を夢見る15才。ある日、ヨランダが暮らす街に、都会の生活を謳歌する同い年のマリが越してくる。マリは、不法移民として暮らしているヨランダとその家族を手助けしながら彼女に接近し、2人はいつしか親密に。しかし、ヨランダは成績が落ち始め、マリは仕事も上の空。2人を取り巻くさまざまな状況の変化によって、次第に2人の関係は…。新進気鋭の監督が描く、2人のメキシコ系アメリカ人の恋。
海外短編プログラム
本映画祭が初めてで何を観たら良いのか分からない、と迷っている方々には、入門編としてもぴったりなプログラムです。もちろん初心者以外の方でも、様々なジャンルの作品を、ひとつのプログラムだけでたくさん観られるのでお得感満載です。ぜひ贅沢なひとときを味わってください。
短編集A『彼らはつながりあう』 7月5日(金)16:25〜|7月13日(土)11:45〜
自分の日常とは異なる世界や人々と出会う主人公たち。馴染みのない世界と出会った時、彼らはどんな決断を下し、行動するのか?
- 『夜の森』(原題:A Night in the Woods) 監督:アレクサンダー・L・リー/アメリカ/2012年/8分
- 『ドクター・グラマー』(原題:Doctor Glamour) 監督:アンドリュー・ジョーンズ/アメリカ/2012年/14分
- 『ダニエル』(原題:Daniel) 監督:ヴィンセント・フィッツ‐ジム/オランダ/2012年/8分
- 『ふたりの休暇』(原題:Sabbatical) 監督:グレン・カイセー/アメリカ/2012年/12分
- 『ウィーンの夜』(原題:Hatch) 監督:クリストフ・クシュニグ/オーストリア、アメリカ/2012年/17分
- 『スロウ』(原題:Slow) 監督:ダリウス・クラーク・モンロー/アメリカ/2011年/13分
- 『1歳の誕生日』(原題:DOL(First Birthday)) 監督:アンドリュー・アン/アメリカ/2011年/11分
短編集B『彼女たちが掴むもの』 7月6日(土)17:05〜|7月14日(日)12:00〜
デート相手、親友、恋人…様々な親密な関係から、 彼女たちは何かを掴めるのか、それとも何も掴めないのか?
- 『猫飼ってる?』(原題:Do You Have A Cat? ) 監督:ジェイソン・サックス/アメリカ/2011年/11分
- 『コーヒー&パイ』(原題:Coffee & Pie) 監督:ダグラス・ホーン/アメリカ/2012年/15分
- 『私を裸にして』(原題:Ta Av Mig / 英題:Undress Me) 監督:ビクター・リンドグレン/スウェーデン/2012年/12分
- 『ポラロイド・ガール』(原題:Polaroid Girl) 監督:エイプリル・マクシー/アメリカ/2012年/17分
- 『裏切り』(原題:Jetzt Aber Ballet / 英題:Deep Down Ballet) 監督:イザベル・スーバ/ドイツ/2011年/29分
レインボー・リール・コンペティション 2013 7月15日(月・祝)16:35~
日本国内で製作された短編作品を上映し、観客による投票形式でグランプリ作品を決定するプログラムです。昨年の当プログラムでグランプリとなった「TSUYAKO」をはじめ、日本には数々の名作が眠っています。今年上映する日本作品は、「伝える」をテーマにセレクトしました。(5作品/91分)さぁ、グランプリは一体どの作品に?乞うご期待です!
- 『TURN ON』(英題:TURN ON) 監督:ナカノミノル/日本/2013年/1分
- 『ビリーザキッドの最期の弾丸』(英題:Goodbye Billy the Kid) 監督:ワタナベカズキ /日本/2013年/28分
- 『きみのだっこ きみのおっぱい』(英題:ippai oppai) 監督:宮﨑加奈 /日本/2012年/17分
- 『ザ・レッスン』(英題:The Lesson) 監督:ポール・メッツ、デビッド・チェスター/日本/2011年/15分
- 『FtM 僕はまだ自分を呼ぶ言葉を知らない』(英題:FtM)監督:加藤秀樹 /日本/2011年/30分
映画祭公式パーティー「Le grand bal(ル グラン バル)」開催決定!
今年も、映画祭を彩る花の一つ、公式パーティー「Le grand bal」を開催致します!今年は映画祭初日、7月5日(金)に開催。司会にバブリーナさん、東小雪さんをお迎えし多彩なゲストや豪華抽選会など盛りだくさんな内容でお届けします。
■日時 7月5日(金)18:30〜24:00
■会場 スパイラル 「CAY」〒107-0033 東京都港区南青山5-6-23 B1
■入場料 当日券 : ¥3,500 予約またはフライヤー持参 : ¥3,000
映画祭チケット半券 : ¥3,000 学生(※学生証が必要です): ¥2,500
※全てウェルカムドリンク付き ※電話予約 03-3498-5790
そのほかにも、関連イベントとして様々な企画をご用意しています!
★田亀源五郎 × よしひろまさみち スペシャルトークショー&ビュッフェパーティー 「やっぱり映画が好き!」
★ピアフレンズfor girls 「夏だ!映画だ!ピアフレンズfor girls in summer」
★Kimi’s G-Spot 「裸にされる眼差し—The Celluloid Closetとクィア映画を語る」
★プログラム上映後トーク企画 「映画から始まるあなただけの物語」
※上記イベントの詳細はこちら(http://tokyo-lgff.org/2013/?page_id=1248)でご確認下さい。
映画祭チケットインフォメーション
■1回券(日時指定) 前売り:1,300円 当日:1,500円 ■4回券(日時指定なし・前売り限定) 4,800円
■フェスティバルパス引換券(限定100枚)前売り:14,000円 当日:16,000円
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