フェアリーテイル・シアター
～変わる時代　変わらない童話～

http://fairy-tale-theater.jimdo.com/

2010年12月18日（土）、シネマート六本木にて一日限定！
三作品一挙上映！

日本初！童話を原作にした映画特集上映！！

「アリス・イン・ワンダーランド」を筆頭に、2010年以降多くの童話原作の映画が製作・公開されている。しかし、それらの作品の多くはCGを多用し、童話に忠実というよりは現代に合わせた新たな童話としての意義が強いように感じられるのも事実だろう。今回開催される『フェアリーテイル・シアター』では、CGに頼らずに童話の持つクラシックの美を映像化させた作品の上映を通して、映画の持つ力を多くの人に実感していただきたいという願いを込めて企画された。

今回上映されるのは、04年ベルリン映画祭招待作品にも選ばれ、カトリーヌ・ドヌーブ主演作である「ロバと王女」、46年フランス映画祭ルイ・デュリック賞を受賞し、白黒映画でありながら未だに色褪せない作品である「美女と野獣」、87年アヌシー国際アニメーション映画祭最優秀作品賞を受賞し、実写とアニメの融合作品である「アリス」の3作品。いずれも著名な監督が手掛けた作品であり、その点でも非常に魅力的な作品群となっている。
当日は本企画に賛同していただいた辛酸なめ子氏（漫画家・コラムニスト）、伊藤さとり氏（映画パーソナリティ）によるトークショーも予定されている。

(C)アイ・ヴィー・シー

『美女と野獣』 ( 公開：1948年/フランス )

監督：ジャン・コクトー主演：ジャン・マレー／ジョゼット提供・配給：アイ・ヴィー・シー

フランスを代表する監督、ジャン・コクトーによる不朽の名作。
戦後日本におけるフランス映画封切り第１作！
構図・ライティング、音楽、衣装、全てが完璧と称される、もっとも美しい”美女と野獣”。夢・奇跡……忘れていた心を、映像の魔術師コクトーが呼び覚ます。モノクロの映像美が生み出す、幻想世界に酔いしれる。眼だけで現わされた野獣の悲哀がその美しさに拍車をかける。ベルへの愛に身もだえし、体をふるわせる様子は歌舞伎からヒントを得たといわれている。

(C)Cine-Tamaris

『ロバと王女デジタルニューマスター版』 ( 公開：1971年/フランス )

監督：ジャック・ドゥミ主演：カトリーヌ・ドヌーブ
提供・配給：ハピネット・ピクチャーズ＆セテラ・インターナショナル

名匠ジャック・ドゥミが描く豪華絢爛な愛のファンタジー！
公開当時フランスで２００万人以上を動員！70年代“幻の傑作”がついに復活！1971年の日本公開以来、ビデオ、DVDが発売されることもなく伝説となっていた本作がドゥミ監督夫人にして名監督のアニエス・ヴァルダ監修のもと、最新デジタル技術を駆使して修復され、30年あまりの時を経て美しく蘇った！数奇な運命を辿りながらも恋を勝ち取る王女役とその母親役の二役を演じるカトリーヌ・ドヌーヴが、映画史上最も美しい姿を披露。ミシェル・ルグランの華麗な音楽も素晴らしい。

(C)ザジフィルムズ

『アリス』 ( 公開：1989年/スイス＝イギリス )

監督：ヤン・シュヴァンクマイエル主演：クリスティーナ・コホトバー
提供・配給：ザジフィルムズ

『不思議の国のアリス』を映像化したチェコの人形アニメーション作家、ヤン・シュヴァンクマイエルの長編デビュー作！
CGなどを一切使用せず、ストップモーション・アニメーションを用いるアナログ主義者である監督は、本作品で実写とアニメの融合に成功した。剥製のウサギが動き出し、靴下が芋虫になり、机の引き出しが不思議の世界に繋がるなど、監督のいかがわしい妄想が噴出する。緻密さのあまり1年に15分ほどしか作れないというヤン・シュヴァンクマイエルの類い希なるテクニック、諧謔に彩られた悪趣味なイマジネーションの世界を存分に堪能できる悪夢のようなファンタジー。