『猟人日記』の異才デヴィッド・マッケンジー監督が、ユアン・マクレガー×エヴァ・グリーンで贈るSFパニックドラマ。徐々に五感を奪い去る奇病が蔓延した世界の片隅で出会った男女の愛を、斬新な映像世界で描き出した『パーフェクト・センス』の一般試写会に5組10名様をご招待!
◆日時:12月21日(水) 18:00開場、18:30開映
◆会場:日本消防会館(ニッショーホール) (東京都港区虎ノ門2丁目9番16号)
◆『パーフェクト・センス試写』(メールでご応募の場合は件名)と、「お名前・ご住所・電話番号 ・年齢」を明記の上、こちらのアドレスか、メールフォームからご応募下さい。
◆応募締め切り:2011年12月14日(水)応募受付分※応募者多数の場合は抽選となります。
◆公式サイト:http://www.perfectsense.jp/
註)ご提供いただいた個人情報は、本プレゼント以外の目的では一切使用いたしません。また、個人情報そのものも招待状発送後一週間で破棄します。当選者の発表は、招待状の発送をもってかえさせていただきます。なお、当選に関するお問合せへの回答はいたしかねます。予めご了承下さい。
パーフェクト・センス
http://www.perfectsense.jp/2012年1月7日(土)より、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
サンダンス映画祭を震撼させた終末の物語が
今、そのベールを脱ぐ。
その人類がかつて経験したことのない異変は、何の前触れもなく世界中を揺るがした。“SOS”と名付けられた原因不明の感染症が爆発的に拡散し、あらゆる人々の嗅覚を奪い去ってしまったのだ。さらにその奇病は猛然たるスピードで新たなステージへと突き進み、感染者たちの味覚や聴覚を失わせていく。それはいかなる科学者にも、政治家にも、宗教家にも止めようのない人類存亡の危機だった。
シェフのマイケルと科学者スーザンは、そんな恐るべき極限状況のさなかにめぐり合った。くしくも謎の病に冒されたまさにその瞬間、彼らは運命的な恋に落ちた。ひとつまたひとつと五感が消えゆくなか、確実に迫り来る世界の終わりに身をすくませるふたりは、いったい何を目の当たりにし、何を感じとるのだろうか……。
地球温暖化、テロ、ウィルス、金融恐慌。これら21世紀を覆うさまざまな不安要因を反映してか、近年数多くの終末映画が生み出されている。頼もしいヒーローたちが地球を襲う小惑星や天変地異に敢然と立ち向かっていった20世紀末のハリウッド大作は、今や遠い昔のおとぎ話のよう。2000年代に突入してから世に送り出された『28日後...』(02)、『トゥモロー・ワールド』(06)、『ブラインドネス』(08)、『ザ・ロード』(09)といった終末映画は、よりリアリスティックに、より真摯にテーマにアプローチし、生々しいスリルや問題提起をはらむ傾向にある。
アメリカ国内外の個性的なインディペンデント映画が集うサンダンス映画祭に出品され、その斬新な映像世界が観る者を震撼させた『パーフェクト・センス』は、上記の非ハリウッド系終末映画の系譜に新たなモニュメントを打ち立てる衝撃作だ。古来から人類が備えた感覚機能たる嗅覚、味覚、聴覚、視覚、触覚の五感を、ひとつずつ喪失させていく未知の病をめぐる戦慄の物語。スコットランド・グラスゴー在住のひと組の男女を主人公にしたこの映画は、美しき恋人たちの日常が突発的な悲しみ、恐怖、憎悪にのみ込まれていく過程を圧倒的な緊迫感をこめて映し出し、観客の想像力を絶え間なく刺激しながら世界終焉の一大パニックを体感させていく。
ユアン・マクレガー×エヴァ・グリーン共演
《緊張》と《感動》のヒューマンドラマ
派手な視覚効果を駆使したハリウッドのディザスター・パニックものとはまったく異なる視点で終末というモチーフを扱った『パーフェクト・センス』は、極限状況のもとで出会った男女の鮮烈なラブ・ストーリーでもある。人間の感情に多大な影響を及ぼす“SOS”の発症と時同じくして恋に落ちたマイケルとスーザンは、それまでになく純粋にして切迫した恋愛衝動に駆られ、まるで“貪る”ように心のよりどころを求め合う。そして愛すること、愛されることの意味を問い直す寓話としても並々ならぬ迫力みなぎる本作は、いかなる苦難に見舞われようとも前に進もうとする人間の可能性をも見すえていく。その力強い眼差しに貫かれたエモーショナルなドラマは、あの3.11の悲劇を経験した私たち日本人の心にもポジティブな響きをもたらすに違いない。
快楽主義者のシェフである主人公マイケルを演じるのは、イギリスが世界に誇るトップスター、ユアン・マクレガー。『スター・ウォーズ』新3部作のオビ=ワン・ケノービ役はもちろん、鬼才ロマン・ポランスキーの傑作スリラー『ゴーストライター』での好演も忘れがたい人気俳優が、持ち前のナイーヴさと親しみやすさをキャラクターに吹き込み、サスペンスフルにして切ない映像世界へと観る者を引き込んでいく。その相手役は『ドリーマーズ』『007/カジノ・ロワイヤル』のエヴァ・グリーン。心を閉ざしたキャリア・ウーマンのスーザンが真実の愛に目覚めゆく変化を表現した繊細な演技、そしてユアンとの官能的なラブ・シーンは見逃せない。『トレインスポッティング』『スナッチ』のユエン・ブレムナー、『グラディエーター』『ある愛の風景』のコニー・ニールセン、『ウェルカム・トゥ・サラエボ』『キング・アーサー』のスティーヴン・ディレインなど、脇役陣も実力派揃いである。
イギリスなどヨーロッパ4ヵ国の合作プロジェクトとなった本作のメガホンを執ったのは、ユアン・マクレガー主演の2003年作品『猟人日記』で数々の映画賞に輝いたイギリス人監督デヴィッド・マッケンジー。壮大なる地球規模の終末パニックと、共感を誘ってやまないラブ・ストーリーのコントラストを際立たせた抜群の構成力、水辺や墓地などにカメラを持ち込んだ風景描写に息づくアーティスティックな詩的感性は特筆に値しよう。
デヴィッド・マッケンジー監督を虜にした 壮大で奥深く、豊かな情感がこもった脚本
『パーフェクト・センス』は、共同製作のパートナーとして豊かで息の長い関係を続けているイギリスのシグマ・フィルムとデンマークのゼントローパ(ラース・フォン・トリアー監督の制作会社)が手がけた最新作だ。両社はこれまでにも、カンヌ国際映画祭の審査員賞を受賞した『Red Road』、トリアー監督の『ドッグヴィル』『マンダレイ』などでコラボレーションしている。
本作の脚本は、2009年にデヴィッド・マッケンジー監督のデスクに届いた。監督が振り返る。「10ページ読んだ時点で、脚本の虜になったよ。本当にすばらしくて、グローバルで壮大なスケールの作品だと思った。でも同時に、きめ細かく、奥深く、シンプルな寓話のような印象も受けたんだ。人生をとても肯定的に捉え、情感豊かに描かれた作品で、観客が登場人物に手を差し伸べたくなるような映画になると思った」。また、脚本家のキム・フォップス・オーカソンが執筆した物語には、崩壊する世界を背景に描かれるラブ・ストーリーという非常に現代的な要素が盛り込まれていた。脚本家が語る。「現代には、無秩序や互いに敵対する人間についての物語がたくさん存在する。でも、その反対もまた真実だ。大災害に遭遇しながらも、我々は働き、食べ、ヒゲを剃り、恋に落ちる。僕は人間の愛情とそのパワーの物語を語りたいと思ったんだ」。
マッケンジー監督は、ラブ・ストーリーのジャンルを扱うのは挑戦だと感じていた。「現代のラブ・ストーリーを語るのは難しい。我々は型にはまったものに飽きているからね。難しいのは、何がこの愛を特別にするのか、他のラブ・ストーリーとどう違うのか、ということだ。近頃我々は皮肉っぽくなりすぎていて、新しい角度から愛情を見るために感覚的な衝撃を必要とすることがある。この物語の美しさは、極限状態を背景に描かれていることだと思う」。
監督&キャストが極限のドラマに託した ポジティブなテーマとメッセージ
人間の生存と愛についての探究を核心に据えたこの映画は、前向きでシンプルなメッセージを伝えている。マッケンジー監督が本作のテーマとその背景について語る。「将来、確実に僕たちは無秩序な街や世界的な災害に直面するだろう。それでも僕たちは、コーマック・マッカーシーの小説「ザ・ロード」のような世界観に向かっているとは思えない。互いに助け合って一生懸命働いている人々がいるじゃないか。人間の精神は、残酷に殺し合うのではなく、どうにかして他人を助けようとする。それが人間だし、人間は自分の状況に順応するものだ。僕をロマンチストと呼んでも構わない。でも僕は、人間の精神の中心には潜在的な善良さ、慈悲の心、破壊するよりも築こうとする願望があると信じているんだ」。
本作の結末についてエヴァ・グリーンが語る。「エンディングがとても美しいの。苦労してやっと手に入れた希望がある。私たちが生きている時代は皮肉に満ちているけれど、これまで以上に愛の物語を求めているという人たちは大勢いるのよ」。
ユアン・マクレガーもまた、本作には希望のメッセージがあると言う。「この映画には何か詩的なものがあると思う。恋に落ちるための比喩的な物語なんだ。世界は文字通りバラバラになって、感覚を失いつつある。そして恋に落ちるとき、僕たちは感覚を失い、バラバラになる。食べることもできず、眠ることもできず、恋に支配されるんだ。僕はこの映画が好きだ。最初に読んだときから好きだった。これからも人々がラブ・ストーリーを語ることに決して飽きてほしくないと願っているよ」。
スティーブン:スティーヴン・ディレイン ボス(レストラン・オーナー):デニス・ローソン
【スタッフ】監督:デヴィッド・マッケンジー 脚本:キム・フォップス・オーカソン 製作:ジリアン・ベリー、マルト・グルナート
撮影:ジャイルズ・ナットジェンズ 編集:ジェイク・ロバーツ 美術:トム・セイヤー 衣裳デザイン:トリシャ・ビガー 音楽:マックス・リヒター
2011年/イギリス/カラー/スコープサイズ/ドルビーデジタル/原題:PERFECT SENSE/上映時間:92分/
日本語字幕:鈴木恵美 提供・配給:プレシディオ/協力:ハピネット R15+
©Sigma Films Limited/Zentropa Entertainments5 ApS/Subotica Ltd/BBC 2010
http://www.perfectsense.jp/
2012年1月7日(土)より、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
- 監督:デヴィッド・マッケンジー
- 出演:アシュトン・カッチャー, アン・ヘッシュ, マルガリータ・レヴィエヴァ, マリア・コンチータ・アロンゾ
- 発売日:2010/08/27
- おすすめ度:
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- 監督:デヴィッド・マッケンジー
- 出演:ユアン・マクレガー, ティルダ・スウィントン, ピーター・ミュラン
- 発売日:2007/06/01
- おすすめ度:
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主なキャスト / スタッフ
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