――録音の古茂田さんは、舞台挨拶などのイベントがあるときよくいらしていて、金髪で目立つのでファンにはおなじみになっていますね。

中泉　古茂田さんはファンと我々スタッフをつなげてくれる人ですね。撮影中はいい録音マンで、何のやりにくさもない方ですし、その後も、よく行く飲み屋さんなどでファンの方の喜びの声を集めてはファンとの接点なんて何もない僕にも伝えてくれます。『ハリウッド大作戦！』が初めて放映された日も、『カメ止め』ファンの有志のみなさんが鑑賞会をするというので古茂田さんが誘ってくれて、居酒屋さんでたくさんの方と一緒に観て、僕はその声を聞きながら、作品ではなくひたすら画面のコメントを見ているという（苦笑）。ただただ不安でしょうがなかったので。でも目の前でみんなが喜んでくれる声と、ネット上の声が刻々と変わっていく姿と、両方感じることができて、古茂田さんのおかげであの空間にいられてよかったと思います。

――これからはどんな活動をしていきたいですか？

中泉　この1年半ぐらい上田さんがずっと近くにいて、活躍を眼の前で見て、肌で感じていました。これからはできるだけ上田さんを見ないで作品を作りたいなというのはありますね。僕にもこうやって一気にフィーバーが来たので、すごくいいことですし、意識しすぎると変な方向に行っちゃう気がするから意識しないことが大切かな。自分がやりたいことをちゃんとやるだけです。

――『ハリウッド大作戦！』にも中泉監督の色が出ていました。この作品を監督したことは、監督にとって面白い経験となったのではないでしょうか？

中泉　そうですね、新しい挑戦にはなりましたね。いちばん嬉しいのは『カメ止め』を好きな人たちが喜んでくれていることです。ファンの方々、キャスト、スタッフ含めて、みんなとは思っていませんけど、喜んでくれている声がすごく多かったので、僕ががんばることでこういうふうに喜んでくれる人がいるんだなって思えたのが大きかったかな。自分で一から企画したわけじゃないけど、上田さんがやりたかったことを引き継いで、すごく熱量を持ってやったので、それが喜んでもらえるものになったのは大きいし、とても嬉しいです。DVDでまた何度も観ていただける作品になっていくといいなと思います。