中泉 裕矢 (監督) 映画『カメラを止めるな!スピンオフ「ハリウッド大作戦!」』について【3/4】
2019年6月19日(水)DVD発売中!
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――ハリウッドのレストランが今回の舞台となっていますが、血糊がまたたくさん使われますし、店の作りや立地条件を考えながらのロケ地探しも大変だったのではないでしょうか?
中泉 そうですね、条件に合う店を短期間で探すのが本当に難しくて。営業しているイタリアンのレストランを貸してもらったんですが、本当は純和風のお店を探していたんです。店の内装、外装を日本風に変えるのがまずなかなか難しかったですね。あとはハリウッドサインが奥に見えるということで山、ないしは土手があって、都心からそう遠くないところ、となると、短期間で見つけるのは不可能に近くて、やはり狙い通りにできなかった部分はあります。でもそれ以外のことでは、駅から近いし撮影に協力的だったのでありがたかったですね。『カメ止め』のときは、ロケ地が水戸でしたから気軽に練習とか行けなかったんですけど、30人ぐらいの俳優を連れて練習に行けたのはあそこだからできたことだなと思います。
――今回はゾンビがだいぶ増えましたね。
中泉 そうですね、何もしていない人がいると冷めてしまうので、アクションシーンみたいなのが多々ありましたけど、ああいう一連の流れができたのはこの俳優たちだからだと思います。(秋山)ゆずきちゃんがワンシーンワンカットがすごくうまくなったなと。『カメ止め』からもちろんうまかったんですけど、役に入りながらもカメラをちゃんと見ていてちゃんと合わせてくれるので、彼女のシーンはほぼズレなかった。あとはジョーがマシンガンを撃ちまくって血が出まくるとか、あのへんは面白くなった部分かなと。
――パロディ的ではありますが、今回は一応ハリウッドが舞台ということで、作り手としても面白いところがあったのではないでしょうか?
中泉 一瞬「アメリカに行ったんじゃないか?」っていう瞬間がありましたね(笑)。血まみれの望が必死にやっているところとかはハリウッドを感じて興奮しました。
――撮影の曽根剛さん、録音の古茂田耕吉さん、特殊造形・メイクの下畑和秀さんなど、主要スタッフも『カメ止め』から引き続き参加されていますね。監督として一緒にお仕事をしていかがでしたか?
中泉 撮影の曽根さんは、ワンシーンワンカットをやるんだったら曽根さんしか今いないんじゃないか?ぐらいに思っているカメラマンです。僕は曽根さんとはもう3、4回ぐらい別の作品でやっているんですが、短い説明で何が撮りたいかをわかってくれるんです。「もう少し引いてもらえますか?」と言うだけでいいサイズに引いてくれて。あと、非常に柔軟性がありますね。ワンカットの撮影中にはいろんなことが起きるんですが、例えばカツラがズレてしまったら素早くカメラを別のところに振るとか、あるいは進行が遅くなっていたら長めに回しておいてからカメラを振るとか、先をチェックするというのを当然のようにやってくれるんです。今回は『カメ止め』と同じ構図やカット割りをあえて使っているカットもあるんですけど、それはビシッと同じようにやってくれますし、何か追加のアイデアを出してくれたりもします。監督目線が強く、柔軟性のあるカメラマンだと思います。メイクの下畑さんは、あの時間で大人数を捌けないのがわかっているから、俳優部のみなさんに各自でやってほしいことを講習してくれました。カツラをお互いに被せ合ったり、血糊を出したり、そういうのをみんなでやれる段取りを組んでくれて、全部仕込んでくれました。
出演:真魚,濱津隆之,しゅはまはるみ,秋山ゆずき,ド・ランクザン望,
チャールズ・グラバー,細井学,長屋和彰,市原洋,山﨑俊太郎,吉田美紀,合田純奈,
藤村拓矢,どんぐり,大沢真一郎,曽我真臣,山口友和,浅森咲希奈,生見司織,久場寿幸,白岡優
製作総指揮・脚本:上田慎一郎 監督:中泉裕矢
企画:安藤達也,杉本卓 エグゼクティブプロデューサー:市橋浩治,金子雅也
プロデューサー:和田圭介,宮田幸太郎 音楽:鈴木伸宏,伊藤翔磨 撮影:曽根剛 録音:古茂田耕吉
特殊造形・メイク:下畑和秀 美術プロデューサー:木村文洋 美術:山口貴章
企画・製作:ENBUゼミナール,サイバーエージェント 制作プロダクション:スタジオブルー
提供:ネスレ日本 © 「ハリウッド大作戦!」プロジェクト
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