大石 規湖 (監督)
映画『JUST ANOTHER』について【5/5】
2020年10月24日(土)より新宿K’s cinemaにてロードショー、以降全国順次公開!
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――臨場感ある映像が満載でしたが、撮影面で新しくチャレンジしたことは?
大石 細かいところでは新しいレンズを入れたりしています。あとは、今まではなるべくステージ上では撮影しないようにしていたんですよ、ライブの邪魔をしたくないから。でも今回は今池まつりの臨場感ある感じを撮りたいというのもあって、画のことを優先させてステージ上でも撮りました。
――メンバーもお客さんもアップでいきいきと捉えられていました。監督が客席の真ん中からステージまで走り回って撮っているってことですよね。
大石 お願いだから誰か手伝ってくれー!って感じですよ(苦笑)。
――(笑)。ドローンの映像がありましたが、この撮影はどなたが?
大石 ああ、名古屋には以前から若干縁があって、10年ぐらい前にTURTLE ISLANDなどでドラムをやっている竜巻太郎さんの映像を撮らせていただいたことがあって、そこから名古屋に知り合いがじわじわ増えていったんです。トヨロック(TOYOTA ROCK FESTIVAL)の撮影のとき、知り合いのカメラマンがイベントの撮影監督をしていて、そのときにドローンでも撮っていたなと思って連絡したら、快く使わせてくれました。
――そうなんですか。
大石 名古屋で徐々に知り合いが増えて、それで名古屋に行くようになって、名古屋にはカッコいいバンドがいるなあと思っていた中で、唯一the原爆オナニーズとはあんまり関わりがなかったんですよね、レジェンドすぎて。でもやっぱり名古屋にすごく個性的なバンドがいる中で、その元祖がthe原爆オナニーズなのかな?というのはすごく思っていたので、今回は「もう行くしかない!」みたいな感じで。
――撮ってみてthe原爆オナニーズに対して印象が変わったことはありますか?
大石 ずっと長く続けているから、もう壊れることのない体制でやっている人たちなのかな?と思っていたんですけど、やっぱりほころびとか困ったこととか演奏面での欠けていることとかを抱えつつやっているんですよね。完成形が見えないからこそやり続けているのかなとすごく思いました。人からしたら小さな変化かもしれないものに、やり続ける甲斐を見出しながら、変わらず地道に続けていくんだろうなと思いました。
――監督が映画作りで大事にしたいと思うものは?
大石 1作目でパンク/ハードコアの人を撮らせてもらって、今回もそうなんですけど、その人たちから毎回、身近な人や直接関わる人に対しての真摯な姿勢を学んでいます。私はドキュメンタリーを撮っていて、結局人を撮っているから、そういう姿勢は絶対に忘れてはいけないと思いますし、極めている人たちを撮るからには自分もどんどん考え続けて自分のやり方を研磨していかなければダメだなというのはすごい感じています。全部自分に返ってきますよね、恐ろしいかな(苦笑)。信頼関係を築きながら、これからも何か作れるならそうやっていこうと思います。
( 2020年10月8日 六本木・スペースシャワーネットワークで 取材:深谷直子 )
出演: the 原爆オナニーズ < TAYLOW、EDDIE、JOHNNY、SHINOBU >
JOJO 広重、 DJ ISHIKAWA、森田裕、黒崎栄介、リンコ 他
ライブ出演: eastern youth、 GAUZE、 GASOLINE、 Killerpass、 THE GUAYS、横山健
企画・制作・撮影・編集・監督:大石規湖 スチール:菊池茂夫
配給: SPACE SHOWER FILMS © 2020 SPACE SHOWER FILMS
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