『ファンファーレが鳴り響く』森田和樹監督&笠松将(俳優)画像

森田 和樹 (監督) & 笠松 将 (俳優)
映画『ファンファーレが鳴り響く』について【3/4】

2020年10月17日(土) 新宿 K's cinema 他にてロードショー

公式サイト 公式twitter 公式Facebook (取材:深谷直子)

森田和樹監督画像2森田和樹監督 『ファンファーレが鳴り響く』場面画像6
――様々な暴力が描かれる話ですが、笠松さんはどんなことを考えながら演じましたか?

笠松 この作品は、人を殺すとか大変なことを描いているんだけど、その痛みみたいなものは結構ポップに描いていて、痛みを描くことはそんなに大事なことじゃないのかな?と思っていて。僕がこの脚本がうまくできてるなと思うのは、最後に明彦が笑うじゃないですか? 彼が普通に生きていたとしたら、こうして笑える人生にはなっていないと思うんですよ。どこかのタイミングでもっと真っ当に運命に逆らっていたらまた違っていたかもしれないけど、あのまま生きていたら絶対に笑えていなかった。だけどひょんなことから望んでいないにしろああいう行為に加担して、自分も人を殺して、それは社会から見たら「お前は何をやってくれたんだ!」という行為だし、家族もめちゃめちゃになったけど、最後に笑える人生になっていたわけだから、明彦にとってはもしかしたらあの1件は幸せな出来事だったのかな……?と、なんかすごく感じるものがあって。もちろん人を殺せと言うわけじゃないですよ。でも人を殺した過去からでもこんなによい思い出が作られたってことは、人を殺さなくても生きてて笑える可能性はあるってことだなと、そういうのはすごく考えましたね。

――出てくる大人は頼りにならない人ばかりですよね。厳しい父親とだらしないおじさん、母親は優しいけど力になってはくれない。大人の描き方にはどんな思いを込めているのですか?

森田 大人ってこんなもんだと斜めに構えているところがありますね。いじめのアンケートをする教師も、正義感があるようでいて結局は評価を稼いでいるだけの教師なんですよね。本当はいじめがあるかどうかなんて興味ないんです。大人ってすごくいいふうに言うし、悪いことにはあまり触れない。そういう汚い大人を描きたいと思いました。

笠松 僕の中での考え方ですけど、明彦は多分「先生にいじめられていることを訴えたのに、何も変わらなかった」って思っているんだけど、いじめに限らず何か現状を変えたいという思いを持っている人は、環境を変えたかったら成功するまでやらなきゃと、僕は結構そう思うんですよね。大人たちにも悪い側面はあるけど環境を変えられるのは自分だけで、明彦は変えようとはしているけど変わるまでそれを続けていないから。僕は俳優を志して東京に来て10年目なんですけど、今でもバカにされることは多いです。でもそれでオッケー、超ハードだけど、自分がちゃんとやることをやっていたら認められるし、やらなかったら認められない。要は結果が出るまでそれを続けることが大事で、「いじめのことを言ったのにダメだった」とか、「学校に行ってるのに親に怒られる」とか、ダメな方ばっかり探してたらキリがないと思うんですよね。だから僕は、明彦を演じているわけですけど、めちゃくちゃ彼を応援してました。「お前がんばれ、マジでもうちょっとがんばれ!」って。そんな意識でこの作品と向き合っていましたね。

――なるほど。監督にもそのような意図はありました?

森田 はい。明彦はもちろん僕が考えた役なんですが、笠松くんが用意してくれた人物像がそれとちょっと違ったとしても、よりいい方へ育っていくので。笠松くんと祷さんには全幅の信頼を寄せていました。この作品は撮影期間が短くて、シーンを撮り切れるか?というプレッシャーがかかっていたんですが、その中で、この二人だからできたことってすごくあるんです。共演の俳優さんたちも含めて、ものすごくエネルギーがあったからできたなって。これは僕一人でできるかと言ったらできないものだし、いろんな意見があってできたシーンもあるからありがたいです。

――撮影期間が短い分、集中力がかえって高まったというか。

『ファンファーレが鳴り響く』場面画像7 森田 はい。主演の二人がほぼ90%はワンテイクOKだったので、すごく支えられました。ピリピリした空気の中でやったから引き出せた演技になっていると思うし。特に終盤のアパートでの光莉と明彦の掛け合いはめちゃくちゃ迫力があるし、明彦の心情が出ている気がしてすごくよかったですね。あれも一発OKでした。あの日は笠松くんが18時には出なきゃいけないというのがあって。

笠松 ああ~、誕生日だ。東京国際映画祭で舞台挨拶があったんですよね。

森田 そう、それで出る時間が決まっていたから時間がなくて、ピリピリしているときの二人がすごくよかったという。観たときは「いい掛け合いになっているなあ」と思いました。

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ファンファーレが鳴り響く (2020年/ステレオ/日本/DCP/89分)
出演:笠松将、祷キララ、黒沢あすか、川瀬陽太、日高七海、上西雄大、大西信満、木下ほうか、他
監督・脚本:森田和樹
製作:塩月隆史、人見剛史、小林未生和、森田和樹 プロデューサー:小林良二、鈴木祐介、角田陸、塩月隆史
撮影:吉沢和晃 録音:西山秀明 助監督:森山茂雄 特殊造形:土肥良成 主題歌:「美しい人生」 sachi.
制作・配給・宣伝:渋谷プロダクション 製作:「ファンファーレが鳴り響く」製作委員会
©「ファンファーレが鳴り響く」製作委員会
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2020年10月17日(土) 新宿 K's cinema 他にてロードショー

2020/10/12/19:13 | トラックバック (0)
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