愛する娘が消え、残された父が選んだ結末とは――？
カンヌ国際映画祭をはじめ、世界の映画祭で審査員たちを唸らせた
弱冠31歳（撮影当時）の新人監督が描く、父と娘の愛情の物語

ここ数年の映画祭で次々と話題作を輩出しているメキシコ映画界から、また新たな才能が生まれました。
第65回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリを受賞した本作『父の秘密』は、母を亡くした父娘の日常を淡々と描きながら、そこに隠された数々の秘密の種を丹念に追った物語の結実が高く評価されました。監督のマイケル・フランコは本作が長編2作目の新人ですが、彼が作りあげた世界の恐ろしいほど研ぎ澄まされた空気は、観る者の心に入り込み、深い余韻を残すことになるでしょう。