長嶋 幸大 (軍事アドバイザー)
映画『ハクソー・リッジ』について【2/3】
2017年6月24日(土)TOHOシネマズスカラ座ほか全国ロードショー
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(取材:わたなべりんたろう )
――メルの演出及び現場はどうでしたか?
長嶋 プリプロから始め撮影は日本側がかかわる撮影は全て参加しました。ポスプロのボイスレコーディングも指導させていただきました。監督と関わることは彼の質問に答えたり、エキストラやキャストに彼の代わりに指示をしたり、通訳でしたりと関わる機会は多かったと思います。彼もみんなの体調、コンディション、安全などを気にかけてくれてました。かなり激しい戦闘シーンが多かったものですから。監督は自ら泥だらけになったり、血だらけになったり、演出は彼が実際に演技して見せたりもしていました。なので、役者もスタッフもとてもわかりやすかったです。彼はキャストからエキストラまで、良いパフォーマンスを引き出せる、監督としても素晴らしい人だと思いました。戦いのシーンのロケ場所はBringelly(ブリングリー)でした。100メートル×100メートルほどのセットでした。写真で見たほうが分かりやすいかもしれません。
<No expenses spared! Mel Gibson pictured directing new World War II drama Hacksaw Ridge in Sydney... as the crew get to work on expansive battle field set featuring dug out pits and fire explosions ( dailymail紙サイト)>
デズモンド・ドスが穴に潜り込んで地下に入った時やドスとスミティーが夜会話をしているシーンはフォックススタジオでの撮影でした。Bringellyでは崖の上は作られていて、ネットも張ってありました。ロケ場所のGoulburnの崖は実際の前田高知の崖の高さをはるかに超えていましたね。
写真はこちらです。<Serious Questions About "Hacksaw Ridge">
CGを使わずに爆発シーンを撮影したのですごい迫力でした。ボックスボムという新しいものでした。小さい段ボール箱みたいなものに爆破と土を入れて爆発させるのですが、スタントマンたち以外は5メートル以上離れていないといけないほど危険なものでした。そのためすごく迫力のあるシーンに仕上がっています。
――共演者たちへの感想があったら教えてください。
長嶋 日本兵のキャストはスナイパー役以外は全てエキストラのメンバーたちからキャスティングしました。彼らのエキストラとして頑張る姿とスポットライトを浴びたキャストの姿を両面見れたので良かったです。みんな素晴らしいパフォーマンスをしてくれました。みんなプロフェッショナルで演技力もあり、いいメンバーに恵まれました。米軍の方のキャストとはそこまで関わりはなかったです。オーストラリアのキャストメンバーはかなりフレンドリーでしたが、アメリカからのキャストとは挨拶する程度でプライベートスペースを保ってました。米軍側にもアドバイザーがいましたので、指示することはなかったです。アンドリューとはドスが夜中倒れた兵士たちを救助するモンタージュで一緒に共演しました。アンドリューは撮影の終わりのパーティーでも私たちに日本の素晴らさを語ってくれました。「沈黙」の話もしてくれました。
出演:アンドリュー・ガーフィールド、サム・ワーシントン、ルーク・ブレイシー、テリーサ・パーマー、ヒューゴ・ウィーヴィング、レイチェル・グリフィス、ヴィンス・ヴォーン
監督:メル・ギブソン 製作:ビル・メカニック 日本語字幕:齋藤敦子 PG12
配給:キノフィルムズ © Cosmos Filmed Entertainment Pty Ltd 2016
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