――今作でこだわったことや自負することがありましたら教えてください。

長嶋　撮影前の軍事トレーニングの内容です。短い時間でどれほど詰めるかとか、どれほどチームワークを高める事が出来るかが、撮影を進めるにおいて重要になってきます。トレーニングの時の日本兵のエキストラは合計75人で、撮影では一日最大65人を使っていました。75人のうちたったの25人がシドニー在住の日本人、その他は日本人以外でしたので、コミュニケーションにも工夫していました。今回はキャスティングにも前より多く関わり、こだわりました。誰をどこで使うのか、出来るだけ多くの日本兵エキストラに出番を与えるという事を考えていたので、各シーン毎の日本兵エキストラのキャスティングに関してははほぼ任せてもらいました。そういったところでも協力できたのでうれしいです。

――日本の観客へのメッセージがありましたらよろしくお願いします。

長嶋　この映画は実話に基づき、第二次世界大戦でも屈指の激戦区とも言われた沖縄を舞台に１人の衛生兵の活躍が描かれています。映画の前半では最後まで武器を持つ事に抵抗した主人公のデズモンド・ドスの生い立ち、宗教、愛などのドラマが描かれており、後半では、そんなデズモンド・ドスが衛生兵として参加した沖縄の前田高知での戦いが迫力いっぱいに描かれています。そして激しい戦いの中で最後まで信念を貫き、敵、味方を超え、多くの命を救った彼のストーリーに、もう一度戦争とは、平和とは、命とはなどいろいろ考えさせられる作品になっています。是非ご覧になってください！！