中泉 裕矢 (監督) 映画『カメラを止めるな!スピンオフ「ハリウッド大作戦!」』について【2/4】
2019年6月19日(水)DVD発売中!
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――『カメ止め』の俳優さんが引き続き出演していますが、変化を感じた方はいますか?
中泉 ほぼ全員思いましたね。出会ったときはあまり演技経験のない方、映像が初めてという方も多かったのですが、『カメ止め』の撮影から1年半ぐらいでみなさん成長していました。いろんな人に見てもらい、いろんな作品に出ることで俳優としての力が上がったなと感じました。特に濱津(隆之)さんは、あのとき日本アカデミー賞の主演男優賞にノミネートされていて、濱津さんに何か言うたび「おお、俺アカデミー俳優に演出している!」と(笑)。それに相応する要素を感じましたね。俳優として魅力的になっていて、仕草ひとつ取っても技術が上がっていると感じました。濱津さんとしゅはまはるみさんが特に、そしてもちろん他のみなさんも成長していました。
――演出で心がけたことは?
中泉 『カメ止め』ではそんなに出番がなかったスタッフ役の俳優さんが、今回大きく出ているので、よりキャラクターが出るようにしましたね。合田純奈さんは少しおっちょこちょいな部分をフィーチャーしたりとか。それがすごくいい感じになったので、純奈さんの見どころは増えているんじゃないかなと思います。吉田美紀さんも、ちょっとぶっきらぼうで、でも優しいという魅力がより強く出るように意識しました。
――本作での新たなキャラクターとして、ジョーとトムという男性二人が加わりましたね。
中泉 演出として今回いちばん話したのはその二人、ジョー役のド・ランクザン望とトム役のチャールズ・グラバーだと思います。
――お二人はオーディションで選んだんですか?
中泉 オーディションといえばオーディションですけど、脚本の初稿ができてからクランクインまでに半月ぐらいしかなく、また日本在住の外国人やハーフの俳優が少ない中、あの役にハマる俳優というのはかなり限られてくるんですよね。日本語がきれいに話せるイケメンのジョー役は、何人かのプロフィールを見て、望がいいんじゃないかと決断しました。望は上田さんの次回作のオーディションを受けていたので、上田さんも「ああ、彼知ってる」と言っていて、あと彼が出演する作品を観たことがあるというプロデューサーがいて、「彼は芝居うまいよ」という話をしていたんです。で、実際に会ったら『カメ止め』の構造も含めてどんな作品かしっかりわかった上で来てくれていて、「ぜひ一緒にやりたいです」と意欲を示していたので、もう彼しかないなと決まりました。
――望さんはジョーにぴったりでしたね。トム役のチャールズさんはいかがですか?
中泉 チャールズは、日本生まれではなく、海外から日本に来ている俳優4人にお会いした中から選んだんですが、出会った第一声で「僕は出たいんだけど、事務所がね……」と言ってきて(笑)。もうこれはこの人しかいないかな?と。俳優には事前に『カメ止め』を観てくるように言っていたんですけど、第一声でこれを言うとはセンスいいなあと思って。トム役は、本当はもっとイケメンのイメージだったんです。そして他の候補者の中にもっとイケメンでダンディな俳優さんもいたんですけど、チャールズの方が『カメ止め』の複雑な構造を理解しているし、面白いし、よく見るとカッコイイからいいんじゃないか?と。結果的にこの二人で最高でした。
出演:真魚,濱津隆之,しゅはまはるみ,秋山ゆずき,ド・ランクザン望,
チャールズ・グラバー,細井学,長屋和彰,市原洋,山﨑俊太郎,吉田美紀,合田純奈,
藤村拓矢,どんぐり,大沢真一郎,曽我真臣,山口友和,浅森咲希奈,生見司織,久場寿幸,白岡優
製作総指揮・脚本:上田慎一郎 監督:中泉裕矢
企画:安藤達也,杉本卓 エグゼクティブプロデューサー:市橋浩治,金子雅也
プロデューサー:和田圭介,宮田幸太郎 音楽:鈴木伸宏,伊藤翔磨 撮影:曽根剛 録音:古茂田耕吉
特殊造形・メイク:下畑和秀 美術プロデューサー:木村文洋 美術:山口貴章
企画・製作:ENBUゼミナール,サイバーエージェント 制作プロダクション:スタジオブルー
提供:ネスレ日本 © 「ハリウッド大作戦!」プロジェクト
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