【ワイルド・アニマル】 (c) Asian Network
『絶対の愛』公開記念 キム・ギドクレトロスペクティヴ
「スーパー・ギドク・マンダラ」
関連HP http://zettailove.exblog.jp/i2(最新作『絶対の愛』
公式ブログ)
新作が上映されるたびに熱狂的ファンを増やし続けている
『異常天才』キム・ギドク監督。
これまで日本では大きなレトロスペクティヴは行われていませんでしたが、
今回、第13作にして最新作『絶対の愛』の公開を記念し、
長編第2作からの全作品が一挙上映されます!
スーパー・ギドクの世界をたっぷり!!
2月24日~3月16日 ユーロスペースにて開催!!
(連日レイトショー9:10PM~、 他モーニングショーあり)
2/24(土)はキム・ギドク監督の舞台挨拶付き上映決定!
■■ 上映作品ラインナップ ■■
「ワイルド・アニマル」(1997年)
長編第2作 日本初公開 ※デジタルβカム上映
監督・脚本・美術:キム・ギドク
出演:チョ・ジェヒョン(『悪い男』)、チャン・ドンジク、ドニ・ラヴァン(『ポンヌフの恋人』)、リシャール・ボーランジェ
バンクーバー国際映画祭出品
パリの裏街で出会った二人、北朝鮮の脱走兵ホンサンと画家のチョンヘ。二人は社会の底辺で必死に生きようとするが、やがて利己的なチョンヘはホンサンを裏切り、犯罪へと巻き込んでいく。この“自由”な街に二人の“野生動物”の生きる場所は果たしてあるのか。ギドクが画家として一時期を過ごしたパリが舞台。女の裸身を、凍った魚で男が殴るシーンに呆然!
「悪い女~青い門~」(1998年)
長編第3作 劇場未公開 ※デジタルβカム上映
監督・脚本:キム・ギドク
出演:イ・ジウン、イ・ヘウン(『冬のソナタ』)、チャン・ハンソン
ベルリン国際映画祭招待/モントリオール国際映画祭招待
ソウルから海辺の町に流れ着いた娼婦ジナは、
青い門が目印のひなびた娼館で客を取るようになる。宿の娘ヘミは、家業を嫌悪し、性に閉鎖的で、ジナを軽蔑するが、ジナはヘミの男友達や家族とまで関係を持つ……。ブルーを基調にした映像に柔らかな海辺の風が吹く。アンモラルとしか言いようがない性を描きながら、やすやすと「美しい幸福」を導きだすギドクに降参!
「魚と寝る女」(2000年)
長編第4作
監督・脚本・美術:キム・ギドク
出演:ソ・ジョン(『スパイダー・フォレスト 懺悔』)、キム・ユソク、パク・ソンヒ
カンヌ国際映画祭出品/モスクワ国際映画祭コンペ部門 審査員特別賞受賞
ヴェネチア国際映画祭コンペ部門招待/サンダンス映画祭出品招待
静かな水面に浮かぶ釣り舟。その舟の女、
ヒジンは、昼は釣り人に食べ物を売り、夜には体を売っている。ある日、
浮気した恋人を殺した男が死に場所を求めて釣り舟にやって来る。やがてヒジンと男の魂と肉体は結びつき……。2人は釣り針でつながった魚になる。何度見ても、この愛と孤独の痛みには目眩がする。世界中にギドクの名を知らしめた、恐るべき想像力の記念碑的作品。
「リアル・フィクション」(2000年)
長編第5作 日本初公開 ※デジタルβカム上映
監督・脚本:キム・ギドク
出演:チュ・ジンモ(『MUSA-武士-』)、キム・ジナ、イ・ジェラク
釜山国際映画祭招待/モスクワ国際映画祭コンペ部門出品
公園で肖像画を描いて暮らす“僕”。彼は、
絵にケチをつける客や場所代を脅すヤクザ達に怒りを溜めている。ある日、不思議な少女がデジタル・
カメラで自分を撮影していることに気づき少女の後を追うと、彼は心の中に潜むもう一人の自分と出会い、
自分の中の暴力性を噴出させる。撮影時間わずか3時間20分。35mmカメラ8台とデジタル・
カメラ10台で撮影した映画への挑戦状!
「受取人不明」(2001年)
長編第6作
監督・脚本:キム・ギドク
出演:ヤン・ドングン(『風のファイター』)、パン・ウンジン、チョ・ジェヒョン(『悪い男』)
ヴェネチア国際映画祭コンペ部門出品/釜山国際映画祭出品
東京フィルメックス出品/トロント国際映画祭出品
在韓米軍基地がある田舎の村を舞台に、
黒人米兵を父に持つ混血児のチャングクをはじめ若者たちの絶望を描いた傑作! 赤い米軍バスで暮らし、
アメリカに帰った夫に届かない手紙を送り続けるチャングクの母、事故で片方の目を失った女子高生ウノク、“犬の目”と呼ばれる犬商人、痛みを抱えた人間の魂が、圧倒的な密度で迫り、見るだけで、ただではすまされなくなる必見作!!
「悪い男」(2001年)
長編第7作
監督・脚本:キム・ギドク
出演:チョ・ジェヒョン(『ワイルド・アニマル』)、ソ・ウォン、チェ・ドンムン
釜山国際映画祭 アジア映画振興機構賞(NETPAC)賞受賞
福岡アジア映画祭 グランプリ受賞
ベルリン国際映画祭コンペ部門出品/トロント国際映画祭出品
ヤクザのハンギは女子大生ソナに一目惚れするが、ソナはハンギを侮辱。
激しい復讐心と所有欲に駆られたハンギは、ソナを策略に嵌め、売春宿へと売り飛ばす。暴力的な冒頭のキスシーンに始まり、映画史上に残る「痛い」シーンを連発しつつも、徐々に世の中の固定観念をひっくり返す「純愛」が画面を支配。最後には、このうえない至福へと観客を誘い、見るたび映画を抱きしめたくなる。
「コースト・ガード」(2002年)
長編第8作
監督・脚本: キム・ギドク
出演:チャン・ドンゴン(『ブラザーフッド』)、キム・ジョンハク、パク・チア
釜山国際映画祭 オープニング作品
スパイ侵入を防ぐための海岸警戒所。
異常なほどに軍務に没入するカン上兵は、ある夜、不審な人影を発見し射殺するが、それは民間人だった。
誤殺からしだいに狂気へと陥っていく兵士と、彼に恋人を殺されたことで狂気に陥る女。2人の狂気はやがて海岸部隊に伝染し……。ソウルの街中にチャン・ドンゴンが現れ、安穏とした日常にばっくりと穴を開ける場面は、まさにスーパー・ギドク炸裂!
「春夏秋冬そして春」(2003年)
長編第9作
監督・脚本・編集:キム・ギドク
出演:オ・ヨンス、キム・ジョンホ、キム・ヨンミン、キム・ギドク
ロカルノ国際映画祭 青年批評家賞
釜山国際映画祭出品/東京フィルメックスオープニング作品
これは現世か―と見紛うほどに美しい湖上の山寺を舞台に描く、人間の業と贖罪。幼年期の春、思春期の夏、成人の秋、壮年期の冬、そして再びの春。ある男の一生を四季に重ね、一見、静ひつな美しさだが、そこには人間という動物の匂いにあふれる。「閉」と書かれた紙で目鼻口を塞いで自死する老僧、生きた猫のしっぽでの写経などのイメージも凄まじい。ギドク自身が演じる「冬」にはファン大喜び!
「サマリア」(2004年)
長編第10作
監督・脚本・製作・編集:キム・ギドク
出演:クァク・チミン、ハン・ヨルム(『弓』)、イ・オル
ベルリン国際映画祭銀熊(監督)賞受賞
援助交際をするジェヨン。
親友のヨジンは見張り役だ。2人の夢はお金を貯め、一緒にヨーロッパに行くこと。ある日、モーテルで援交していたジェヨンは、警察から逃げようとして窓から落ち、死んでしまう。ヨジンは、死んでしまった親友への懺悔として、今度は自分が援助交際を始める。それを知ったヨジンの父は……。終盤の、よろよろと走る若葉マークの車のシーンは涙なしでは見られない!
「うつせみ」(2004年)
長編第11作
監督・脚本・製作・編集:キム・ギドク
出演: イ・スンヨン、ジェヒ、クォン・ヒョコ
ヴェネチア国際映画祭銀獅子(監督)賞受賞
留守の家を探しては、
そこに寝泊まりして暮らす男テソク。暴力をふるう夫に豪邸に閉じ込められたソナは、
留守宅と勘違いして忍び込んでいたテソクと出会う。テソクは、ゴルフクラブでソナの夫を叩きのめし、2人の道行きが始まる……。一度は引き裂かれた2人が愛をつかむため、「自分の肉体を消す」というテソクの行為。スーパー・ギドク本領発揮の驚くべき発想にしばし呆然の傑作!
「弓」(2005年)
長編第12作
監督・脚本・製作・編集:キム・ギドク
出演:チョン・ソンファン、ハン・ヨルム(『サマリア』)、ソ・ジソク(『絶対の愛』)
カンヌ国際映画祭ある視点部門オープニング上映作品
海に浮かぶ釣り舟。10年前、
どこからか連れてきた少女を、老人は船の上で慈しみ、大切に育ててきた。少女が17歳になったら結婚するのだ。ところが結婚の日を間近に控えたある日、船にやって来た青年に少女が恋をしてしまう……。青年と出奔しようとする少女に心砕かれ、死のうとする老人のその方法の凄まじさ! この驚きから、一気に映画は自由奔放なる天上の愛へ上昇する!
◇一般:1,500円 大学・専門学校生:1,300円 シニア:1,000円
一般、大学・専門学校生は『絶対の愛』の特別鑑賞券を提示していただければ、1,200円に!
2/24(土)はキム・ギドク監督の舞台挨拶付き上映!
チケットぴあにて2/10(土)より整理番号付特別鑑賞券発売 Pコード:552-810
リピーター・プレゼント!
ご覧になった作品の半券3枚をご提示のお客様先着10名様に、キム・ギドク監督のサインをプレゼント!
関連HPhttp://zettailove.exblog.jp/i2(最新作『絶対の愛』 公式ブログ)
2月24日~3月16日 ユーロスペースにて開催!!
主なキャスト / スタッフ
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