ダニエル・シュミット映画祭2014
2014年7月12日(土)~8月15日(金)まで、オーディトリウム渋谷にて開催
80年代の日本におけるミニシアターブームの火付け役であり、当時の映画ファンにとって特別な存在だった映画監督ダニエル・シュミット。言語や国境、そして現実と虚構の境をたえずすり抜けてきたシュミットは、未知の多様な作家や作風が紹介されていった80年代のカルチャーシーンを牽引した、セゾン文化のイメージを形成するシンボルの一人でもあった。
7月12日(土)よりオーディトリウム渋谷で行われる「ダニエル・シュミット映画祭2014」では、シュミット監督作品の「レトロスペクティブ」、シュミットを追った傑作ドキュメンタリー『ダニエル・シュミット-思考する猫』、シュミットに影響を与えた映画を特集する「ダニエル・シュミットの悪夢―彼が愛した人と映画」の3部構成で、映画監督ダニエル・シュミットを多面的にふりかえります。
ダニエル・シュミット Daniel Schmid
1941年12月26日、スイス、グリゾン(グラウビュンデン、グリジョーニ)州フリムス=ヴァルトハウス生まれ。生家は大きな城館のホテル。高校時代に映画狂となり、またオペラやコンサートにも熱中。62年、西ベルリンのベルリン自由大学に入学。66年、ファスビンダーと知り合い、67年から69年まで映画TVアカデミーに在籍。71年、ファスビンダーとその妻カーフェンと共にタンゴ・フィルム設立。72年、生家で初長編『今宵かぎりは…』を撮り、以後、耽美的な作風の映画監督として注目される。84年の「青ひげ」以後、オペラ演出も手がける。2006年8月、生家にてガンのため死去。
第一弾「ダニエル・シュミット レトロスペクティヴ」
1期:7月12日(土)~18日(金) 2期:8月2日(土)~8日(金)
スイスに生まれ、ニュー・ジャーマン・シネマと並走し、世界を魅了した映画作家ダニエル・シュミット。言語や国境の壁、そして現実と虚構の境界をたえずすり抜けてきたシュミットの11作品を上映。▶ スケジュール
上映作品:『今宵かぎりは…』(72)、『ラ・パロマ』(74)、『カンヌ映画通り』(81)、『ヘカテ』(82)、『人生の幻影』(84)、『トスカの接吻 』(84)、『デ・ジャ・ヴュ』(87)、『季節のはざまで』(92)、『書かれた顔』(95)、『KAZUO OHNO』(95)、『ベレジーナ』(99)
◆トークショー開催(無料/いずれもトークショーの前の上映回鑑賞者が優先入場)
7月19日(土)14:40より 西嶋憲生氏(映画批評家)、松本正道氏(アテネフランセ文化センターディレクター)
8月2日(土)15:00より 堀越謙三氏(ユーロスペース代表)、松本正道氏(アテネフランセ文化センターディレクター)
8月9日(土)17:10より 渋谷哲也氏(ドイツ映画研究者)
上映作品:『今宵かぎりは…』(72)、『ラ・パロマ』(74)、『カンヌ映画通り』(81)、『ヘカテ』(82)、『人生の幻影』(84)、『トスカの接吻 』(84)、『デ・ジャ・ヴュ』(87)、『季節のはざまで』(92)、『書かれた顔』(95)、『KAZUO OHNO』(95)、『ベレジーナ』(99)
◆トークショー開催(無料/いずれもトークショーの前の上映回鑑賞者が優先入場)
7月19日(土)14:40より 西嶋憲生氏(映画批評家)、松本正道氏(アテネフランセ文化センターディレクター)
8月2日(土)15:00より 堀越謙三氏(ユーロスペース代表)、松本正道氏(アテネフランセ文化センターディレクター)
8月9日(土)17:10より 渋谷哲也氏(ドイツ映画研究者)
第二弾 ロードショウ『ダニエル・シュミット―思考する猫』
7月19日(土)~8月1日(金)
シュミットの幻影から、日本のミニシアターブームは始まった。
彼の磁場に集まった人々、映画、そして時代の記憶。
“あまりに映画的な”人生を生きた、異色の映画作家の万華鏡的ポートレート。
©2010 T&C Film AG. Alle Rechte vorbehalten.パスカル・ホフマンとベニー・ヤーベルクという二人の若いスイスの監督によって作られた『ダニエル・シュミット-思考する猫』は、グリソン山脈にあるシュミットの生家であるベルエポックのホテルでの彼の幼少期に始まり、平和なアルプスから騒乱吹き荒れる1960年代ベルリンへの逃亡、映画への愛、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーとの出会いへと展開する。さらに1970年代パリの歓楽街、モロッコ、ポルトガル、故郷グリソン山脈での撮影の模様と足跡をなぞっていく。
これは到着およびそこでの時間という繰り返しについての映画であり、旅立ち、永遠の旅立ちについての映画である。と同時に、まさに「ダニエル・シュミットの墓」と呼ぶべき愛に満ちた追悼作品です。 ▶ スケジュール
出演:ダニエル・シュミット、イングリット・カーフェン、ビュル・オジエ、ヴェルナー・シュレーター、レナート・ベルタ、蓮實重彦
監督:パスカル・ホフマン+ベニー・ヤーベルク 配給:ユーロスペース/2010年 スイス映画 83分
◆7月19日(土)15:20より蓮實重彦氏の講演あり(無料/同日の13:30の回鑑賞者が優先入場)
彼の磁場に集まった人々、映画、そして時代の記憶。
“あまりに映画的な”人生を生きた、異色の映画作家の万華鏡的ポートレート。
©2010 T&C Film AG. Alle Rechte vorbehalten.パスカル・ホフマンとベニー・ヤーベルクという二人の若いスイスの監督によって作られた『ダニエル・シュミット-思考する猫』は、グリソン山脈にあるシュミットの生家であるベルエポックのホテルでの彼の幼少期に始まり、平和なアルプスから騒乱吹き荒れる1960年代ベルリンへの逃亡、映画への愛、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーとの出会いへと展開する。さらに1970年代パリの歓楽街、モロッコ、ポルトガル、故郷グリソン山脈での撮影の模様と足跡をなぞっていく。
これは到着およびそこでの時間という繰り返しについての映画であり、旅立ち、永遠の旅立ちについての映画である。と同時に、まさに「ダニエル・シュミットの墓」と呼ぶべき愛に満ちた追悼作品です。 ▶ スケジュール
出演:ダニエル・シュミット、イングリット・カーフェン、ビュル・オジエ、ヴェルナー・シュレーター、レナート・ベルタ、蓮實重彦
監督:パスカル・ホフマン+ベニー・ヤーベルク 配給:ユーロスペース/2010年 スイス映画 83分
◆7月19日(土)15:20より蓮實重彦氏の講演あり(無料/同日の13:30の回鑑賞者が優先入場)
第三弾 特集上映「ダニエル・シュミットの悪夢――彼が愛した人と映画」8月9日(土)~15日(金)
ファスビンダー、シュレーター、ヴィスコンティ、プラウンハイム……。シュミットの人生に大きな影響を与えた4人の映画作家たちの作品と、彼が愛してやまなかった映画を8本を特集。▶ スケジュール
上映作品:
料金:一般・シニア・大学生=1200円/5回券5000円/高校生=600円/上映作品:
- エリッヒ・フォン・シュトロハイム監督『アルプス颪』(19)、『グリード』(24)、
- F・W・ムルナウ監督『サンライズ』(27)、
- ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督『紐育の波止場』(28)、
- セルゲイ・ミハイロヴィチ・エイゼンシュテイン、ドミトリー・ワシーリエフ監督『アレクサンドル・ネフスキー』(38)、
- 成瀬巳喜男監督『晩菊』(54)、
- マックス・オフュルス監督『歴史は女で作られる』(55)、
- ルキノ・ヴィスコンティ監督『べニスに死す』(71)、
- アラン・タネール監督『ジョナスは2000年に25才になる』(76)、
- ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督『シナのルーレット』(76)、
- ローザ・フォン・プラウンハイム監督『ベルリンブルース』(83)、
- ヴェルナー・シュレーター監督『薔薇の王国』(86)、
- ローザ・フォン・プラウンハイム監督『アニタ 背徳のダンサー』(87)
ユーロスペース|シネマヴェーラ|アテネ・フランセ文化センター会員=1000円
(シュミット映画祭全作品共通)