2016年に公開された話題作をまとめて上映する、アップリンク渋谷恒例の年の瀬・新春特集上映『見逃した映画特集2016』が、今年も12月24日(土)より開催される。
洋画・邦画、メジャー・インディー問わずセレクトされたラインナップは、アカデミー賞で作品賞と脚本賞の2部門を受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』や、主演男優賞、監督賞、撮影賞 3部門を受賞した『レヴェナント：蘇りし者』など賞レースをにぎわせた大作洋画はもちろん、『はじまりのうた』『ONCE ダブリンの街角で』のジョン・カーニー監督による最新の青春音楽映画『シング・ストリート 未来へのうた』、ポスト「ウディ・アレン」と評判のノア・バームバック監督による大人のロマンティック・コメディ『ヤング・アダルト・ニューヨーク』など、佳作秀作が並ぶ。
日本映画からは、「魂の殺人」といわれる性暴力の問題を真っ正面からとりあげた小澤雅人監督の『月光』、ホームレスを囲って生活保護費をピンハネする「貧困ビジネス」を題材にした竹馬靖具監督の力作『蜃気楼の舟』、『顔』の阪本順治監督最新作で、集合住宅に越してきた風変わりな夫婦と彼らに興味津々な住人たちが織りなす“人間関係コメディー”『団地』、スクリーンに映し出される間断なき「純粋暴力」が観る者を震撼させずにはおかない真利子哲也監督の『ディストラクション・ベイビーズ』、1969年～71年を舞台に恋に揺れ動く男女の姿を耽美に描く矢崎仁司監督の『無伴奏』など、観応えのある作品が揃えられている。

また、愛しあう若いカップルの性と愛を包括的に描いたギャスパー・ノエ監督の『LOVE【3D】』、時代と場所を変遷しながら揺れ動く母子の関係と変わることのない両者の絆を描く名匠ジャ・ジャンクー監督の『山河ノスタルジア』、日本の「魔法少女」をモチーフにしたスペイン産の異色フィルム・ノワール『マジカル・ガール』といった、まさに気になっていたのにいつの間にか上映が終わって残念な思いをした作品なども上映されるので、今度こそは絶対に見逃せない。

ほかにも、デヴィッド・ロバート・ミッチェル監督の処女長編で「Sleep Over（お泊まり会）」に参加した少年少女たちの恋や成長を描いた青春映画『アメリカン・スリープオーバー』、デジタル・リマスター版として新たに公開された『不思議惑星キン・ザ・ザ』、特集上映以外では日本未公開が続いていたライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督の『あやつり糸の世界』、『6才のボクが、大人になるまで。』や『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』のリチャード・リンクレイター監督の初期作『スラッカー』といった旧作上映や、落語家・瀧川鯉八の落語付上映『ミスター・ダイナマイト』など、本特集限定の上映イベントも開催される。

なお、2016年はアップリンクがオンライン映画館『アップリンク・クラウド』の運営に乗り出して大きな話題を呼んだ年でもある。同サイトでは『ホドロフスキーの虹泥棒』『アメリカン・スリープオーバー』『オマールの壁』『エヴォリューション』など、今年公開の話題作を順次上映していく予定となっているそうなので、劇場までなかなか足を運べないという人もオンラインで映画を楽しんで欲しい。

【料金】＜通常作品＞一般￥1,300 /学生・シニア￥1,100 / UPLINK 会員￥1,000
＜LOVE【3D】・もしも建物が話せたら【3D上映】＞一般・学生・シニア￥2,000 / 会員￥1,800
＜チリの闘い・あやつり糸の世界※入替制＞一般・学生・シニア￥1,000 / 会員￥900
＜ミスター・ダイナマイト×瀧川鯉八落語「ダイナマイト」＞
一般・学生・シニア￥2,000 / 会員￥1,800
※パスポート会員使用不可　※サービスデー適応外